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2018年3月7日水曜日

Valiant その6 -Harbinger Wars-

諸般の事情や怠慢でずいぶんと久しぶりになってしまったのですが、何とか続けたいという意思はありますので、約2年近くぶりのValiant その6、Harbinger Warについてであります。こちらの発行時期は2013年の春から夏にかけてというところで、なんだか品切れ時期なのかペーパーバック版のカバーにつながるリンクも見つからずで大丈夫なのかよ、という感じですが、まあモタモタという感じでかなり遅れながらも読み続けているValiantについてはなんとか語り続けたいという気持ちも強くありますので、遅ればせながら頑張ってみますです。

さて、現行Valiantの最初の『Harbinger』、『Bloodshot』2シリーズに渡るクロスオーバーイベント『Harbinger Wars』なのですが、随分前になってしまったのですが、『Harbinger』のこれまでの経緯については前回その5で書きましたので、今回はもう一方の『Bloodshot』のこれまでのストーリーについてというところから始めます。こちらは直接『Harbinger War』につながって行く流れとなります。

【Bloodshot】~9号
えーっとどこまで書いたのかな、と遥か昔のを読み返してみると、なんだ結局1号だけじゃんという感じで、ほとんど最初から始めることになってしまうのですが、まず謎の組織の罠にかかり捕獲され、Project Rising Spirit(以下P. R. S.)からの精神操作を解除されたBloodshot。敵の施設から脱出するも、救援に来たはずの回収チームから銃弾を浴びせられる、というところまでが第1号。そしてヘリにて遺体として搬送されるのだが、その途上で蘇生。そして機上の兵士を皆殺しにしてヘリを墜落させる。黒焦げで胸に機体の破片を突き立てた状態で救急車に積み込まれるが、そこでまた蘇生。半ば救急車を乗っ取る形で、救急隊員の女性Karaを強引に協力させその場を脱出する。
Bloodshotの不死身の回復蘇生能力というのは血液中に流れるナノマシンからもたらされるのですが、それは彼の架空の家族である妻や子供の姿としてBloodshotの前に現れ、彼と会話する形でコミュニケーションをとり様々に彼を助けて行く。いずれはこれは彼の架空の息子である一人の少年として統合されて行きます。このナノマシンの能力は、Bloodshotを蘇生させるだけにとどまらず、例えば彼の表皮を通じて車のボディから入り込みブレーキをかけさせるというような形で、システムに潜り込んで操作したり情報を集めたりというようなこともやってのけます。
そしてBloodshotを追うP. R. S.は超能力を持つ少女Melissaを同行し、ナノマシンを停止させBloodshotは危機に陥るが、Karaの助けにより切り抜ける。P. R. S.に強制的に従わされていたMelissaだったが、実は彼女をP. R. S.に誘拐したのは精神操作で使われていた時のBloodshotであり、彼に憎悪の目を向ける。しかし独力でP. R. S.から逃亡し続けることも敵わないMelissaは、Karaの説得もあり、共通の敵P. R. S.に向かいBloodshotと協力することとなる。
ここまで4号がTPB第1巻「Setting the World on Fire」収録のストーリーです。巻き込まれてBloodshotに協力することになる救急隊員Karaさんは、強い意志と行動力の一方で、なんかトボケたところのある魅力的なキャラ。なんでこんな無茶苦茶なことに巻き込まれて協力することになるのか説明しようとすると、結構強引なのだけど、ノリとキャラ造りの上手さでなんか納得させられてしまうのは、ライタースウィアジンスキーの上手いところ。そして続く第2章では反撃に出たBloodshotが、自らのアイデンティティーを求め、P. R. S.の基地に攻撃をかけるという展開になります。
Bloodshotと離れ、2人ある建物内に隠れていたKaraとMelissaをP. R. S.が襲撃捕獲する。だがそれは彼らの計画だった。Bloodshotとナイフで傷つけた指先を合わせ、血液を交換する方法で体内にナノマシンを忍ばせ、殴打され出血したKaraの血液からそれがシステムに侵入したとき、Bloodshotは動き出す。BloodshotをP. R. S.からの精神操作から解放した謎の組織の人物Kuretchは、実はかつてBloodshotの作戦に深く関わっていたP. R. S.から離脱した科学者だった。Bloodshotはそのバックアップを得て、連絡を取りながらP. R. S.の基地へと向かう。ナノマシンの操作により基地の認識装置を攪乱し、外郭は突破したが、早期に潜入は発覚、異様な姿に肉体を強化された兵士たちと死闘を繰り広げながら、Bloodshotは基地の奥深くへと向かう。そして彼がそこで見たのは研究施設に監禁された子供たちの姿だった。子供たちを解放しようとするBloodshotに、子供たちは敵意を向け、特殊能力を使って攻撃を仕掛けてくる。そしてBloodshotは、自分が今まで精神を操作されながら行ってきた様々な地で子供を救出する作戦が、実は特殊能力を持った子供たちPsiotsの誘拐だったことを知る。Psiotsを収監すべく現れた恐るべき”寮母”Gamma。Bloodshotの戦闘力をもってしても歯が立たない。拘束を脱出しKaraとともに駆けつけたMelissaも倒れる。しかし、力を合わせたPsiotsにより遂にGammaは制圧される。そしてMelissaはbloodshotにPsiotsを守って、と告げ息絶える。一方、事態を見守っていたKuretchは、彼の背後にいた謎の”ボス”に経過を報告する。Psiotsは二つのグループに分かれ、一方はBloodshotと行動を共にしている、と。そしてその”ボス”こそがToyo Haradaであり、その目的はP. R. S.基地内に監禁されていたPsiotsの解放であったことが明らかにされる。
以上が9号まで、TPB第2巻The Rise and the Fall。そして物語はHarbinger Warsへと続きます。

【Harbinger Wars】
というわけで、BloodshotによりP. R. S.の施設から解放された能力者PsiotsをめぐるHarada/HarbingerとP.R.S.の闘い、そしてそれに巻き込まれて行くBloodshotとPeter StancheckらRenegadesというのがクロスオーバーイベント『Harbinger War』のストーリーとなります。メインのストーリーとなるミニ・シリーズ『Harbinger War』全4号が発行され、『Harbinger』11~14号、『Bloodshot』10~13号がクロスオーバーするストーリーとなり、それぞれ独立したTPBとしてまとめられています。発行順は『Harbinger War』→『Harbinger』→『Bloodshot』の順で、それぞれにストーリーが展開して行きます。アメリカのコミックのこの手のクロスオーバー・イベント同様に、基本的にはそれぞれのシリーズ単独で読んでもストーリーが分かる形で作られています。

Bloodshot達に先んじてP. R. S.の施設を脱出したPsiotsのグループは、やや年長の既にP. R. S.によって戦闘部隊として使われていた少年少女達に率いられ、ジャイロヘリを使い、ラスヴェガスへと飛び、その能力を使い重武装のテロリストグループが人質を取った幻覚を作り上げ、巨大カジノ・ホテルを占拠します。
一方これまでこの流れと無関係だったPeter達ですが、突如Peterが白昼夢のようにToyo Haradaの導師的存在であるBleeding Monkの精神世界に招聘される、という形でこの件に関わるようになります。Bleeding MonkはPeterにラスヴェガスへ行け、と告げて彼を帰すのですが、そもそもPeterをこの件に関わらせることがHaradaの意志に反することだったようです。このBleeding Monkの意図や目的は現在のところ謎に包まれています。そしてPeterは仲間と相談し、ラスヴェガスへと向かいます。難なくホテル内に入ったPeter達は、同じ能力者でP. R. S.を共通の敵とするところから、Psiotsと共闘することとなります。
『Harbinger』ではPeter達のストーリーと並行し、1960年代、若き日のToyo HaradaとP. R. S.との最初の闘いも描かれて行きます。
そしてまた一方、P. R. S.の基地を脱出したBloodshot達は、前のグループとテレパシーでつながったPsiotに示唆され、ラスヴェガスへと向かうのですが、その途上で、まずPsiotsを確保しようと現れたHaradaと闘うことになります。BloodshotはHaradaのテレキネシスで顔面の皮膚を引き裂かれ、血みどろの恐ろしい闘いになるのだが、実は彼には体内に隠された対Harada用の秘密兵器があった!そしてその恐るべき秘密兵器を浴びせられ、Haradaはその能力を無効化され、本来の年齢通りの無力な老人へと戻されてしまう。えーと…、Bloodshotの体内に隠されていた秘密兵器は口から放出されてHaradaに浴びせられるのだけど、具体的に言うと、顔面の皮膚を引っぺがされて悪鬼のような形相と化したBloodshotがHaradaにゲロを吐き掛け、よぼよぼの老人となったのをゲラゲラ笑いながらぶん殴るという、まあ、一応ヒーロー物に属するコミックとは思えない状況である。全くスウィアジンスキーという奴のやることは…。だから私はコイツが好きなのだよ!
というわけでここでずっと40代かせいぜい50代の始めぐらいに見えていたToyo Haradaが、実は超能力によりその姿を保っていて実際には老人であったことが明らかになる。まあ、前に書いたHarbinger #0の中で第2次大戦中に戦災孤児となったわけだから、ちゃんと年齢を考えればそうなのだが。実はこの姿のHaradaは以前に一度だけ登場している。『Harbinger』の中でクリスがPCで見ていたHaradaへのインタビューで1コマだけこの姿の老人Haradaがモニターに映っているのが描かれているのである。特に何の説明もなく、この時は実際のHaradaの代わりに影武者的に表に出ている人物なのだろうかと思ってたりしたのですが。
そして、また一方のP. R. S.もこの事態に特殊部隊H.A.R.D.Corpsを投入することを決定する。H.A.R.D.Corpsとは脳に埋め込んだインプラントで司令部からの送信を受け取り、それにより様々な特殊能力が使えるように強化された、対Harbinger用特殊部隊である。旧Valiant Comicsでは独立したシリーズも持っていました。このH.A.R.D.Corpsについては後に『Bloodshot and H.A.R.D.Corps』という形でBloodshotと共闘することにもなるので、詳しくはそっちについて書くときに。いや、ちゃんと書くから!
なんとかHaradaは退けたものの、甚大なダメージを受けたBloodshotは、途上の食肉工場で回復に必要なプロテインを補給しようとしてP.R.S.の部隊に遭遇し、またしてもエグイ目に遭ったりしながらラスヴェガスを目指す。ヴェガスのPeter達はPsiotsからBloodshotはかつて彼らを誘拐したP.R.S.のモンスター兵士で、今現在こちらに向かっていると聞かされ、完全に敵と思い込み、臨戦態勢で待ち受ける。そして、Bloodshot達のヴェガス到着と時を同じくし、空からH.A.R.D.Corpsがホテルを襲撃、また態勢を立て直したHaradaもHarbingerを率い、ヴェガスへと飛来する!かくしてラスヴェガスは能力者たちの戦場と化す!

こちらのメインストーリーとなる『Harbinger Wars』はそれぞれのシリーズのライターJoshua Dysartとスウィアジンスキーの共作という形になっています。そしてスウィアジンスキーはこの『Harbinger Wars』の終結と同時に『Bloodshot』のライターを降板。まあなんかあったということではなく、最初からここまでの契約だったというところなのだろうけど。しかしこのスウィアジンスキーによる『Bloodshot』は私を天才作家スウィアジンスキーに引き合わせてくれたという意味でもかなり思い入れもあったりする。まあこいつのやることは本当にすさまじく、Bloodshotというのは不死身で回復能力を持つからというので、まるで一つの芸のようにぶち殺してかなり痛く体を引き裂き続ける。しかしただ無茶苦茶やってるんじゃなくて、情報を整理し、アクションを中心にストーリーを構成できる上手さがあってのこと。その例がもう何度も言ってる第1号の24ページかそこらの中で主人公をかなり無残に3回もぶち殺すという構成である。こういう出版社がメインとなるあらすじぐらいのものを出して来るのだろう版権ものではとかく見えにくいのだけど、色々なナノマシンの使い方や擬人化して見せるというあたりは、おそらくはスウィアジンスキーのアイデアなのではないかと思う。
なんかこのぐらいのボリュームになってしまうとなかなかアーティストにまで言及できないのだけど、特筆すべきはやはり『Bloodshot』を描くスペインのアーティストManuel Garciaだろう。スウィアジンスキーのバイオレンスな展開を忠実に視覚化して見せる緻密かつ迫力のあるタッチは本当に素晴らしい。マーベルDCでも活躍しているアーティストだけどフランスあたりでも結構作品を出してる様子。最近はComixologyにもヨーロッパ方面の英訳による進出も盛んなのでまた違った形で出会えることもあるのではないかと。うーんスペインも実力のある作家アーティスト多そうだよね。ところでManuel Garciaって検索すると結構同名の有名人が多く出てきて少し探しにくかったのだけど、スペインではよくある名前なのでしょうか。あと前も書いたけど『Harbinger』のKhari Evansの何気に色っぽい画は好き。早く『Carbon Grey』ぐらいは読まんと、と思ってるのだけど…。

さてこちらの『Harbinger Wars』なのですが、以前まず『Bloodshot』が映画化され、その後『Harbinger』というところまではアナウンスがあり、その後この『Harbinger Wars』が映画化されるのであろうと予想されていることはお伝えしましたが、どうもこれ全部ポシャっちゃったらしい…。で、どうなったんだろうかと色々調べているうちにひょっこり出てきたのがこちらの『Ninjak VS The Valiant Universe』と称するトレーラー。


なんだかずいぶん前、2016年の秋に公開されたものらしく、こっちがちょっとぼんやりしすぎてて気付かなかったのだけど、どうもこういうタイトルの映画が作られるわけでも無いようで意味不明…?と首をひねりながらよく調べてみたところ、どうやら映像化の当てがなくなっちゃったのでどっか金出して作ってくれよ、という目的で作られたものらしい。どうも映画ではなくてTVシリーズという方向で模索しているらしい。なんだかリアルタイムで情報をチェックせず、時間がたって曖昧になってしまっているところで申し訳ないのですが、しかし、この『Ninjak VS The Valiant Universe』、コミック版ではこの2018年1月から遂に始動!と、たまたま運が良くて結果的にうまくタイムリーになったところなのですが、ここでなんとあのThe Comics Journalにその第1号のレビューが!(The Comics Journal:Infinite Content)それによると、なんだかさあ、こんなフランチャイズ目当てばっかりで強引に作った話なんてさっぱり納得いかないし全然面白くないんだよ!とのこと。なるほど、まあそんなところなんだろうね。とか納得してちゃいかんのか?そもそもValiantの面白いマンガの話だよ~、と言って書いてる奴がこんな真っ向からValiant大批判のレビューにリンク張ること自体頭おかしいと思われるところか?でもさあ、これってやっぱり真実なのだよ。Valiantというところはそもそもがその復興の始まりからそのバックではちょいとした業界のバブルに乗った感じで昔のブランドを新たに立ち上げ直して一儲けしたいって言うところから金を引っ張ってきたというのは明らかで、そのバブルもしぼんで映画の目論見も崩れ、ここで何とか色々な配信も含め景気のいいTVシリーズ方面の方にシフトし、フランチャイズで金を作らなければと焦って絞り出してきたのがこの『Ninjak VS The Valiant Universe』なのだろう。まあ結局は自分の方では遅れに遅れ、そんな最新のところにはまだまだ届かないので、自分で読めないうちにははっきりとは言えないけど、まあそういうところなのだろうね。かなりValiantもここに来て厳しいところらしい。というかやっぱり今どきいわゆるアメコミ全体がバブルを過ぎ、若干苦しくなってきているのだろう。まあTV等配信系の方が勢いがあるので、マーベルなんかも強げに見えるけど本体コミックの方はどうなん?みたいなのもちょくちょく見るしね。しかしまあ私も読むのが遅い分なかなか最前線に届かず、ちょっと前の読み始めたのの続きばっかりで、もうちょっとその辺が見えるようにしなくてはと日々思うばかりなのだけど。うわ、また反省しょんぼりモードに入りかけてしまった!ともかくあんまり考えず動かなければ、と思っているところなのに。まあそんなわけで遅れに遅れ数年前のValiantのイベント『Harbinger Wars』についてやっと書いたところで、読む方も遅れてまだその先少しというところなのだけど、何とか頑張りValiantについては追い続け、破綻に至るならその最後まで見届けてやろうじゃないの、と思ってはいる次第です。Valiantを追ってみると決めた頃から漠然と考えていたのだけど、これを追って行くことで一ついいとこ悪いとこ含めたアメリカのコミックの縮図みたいなもんが見えるんじゃないの?っていう期待があったのだけど、ここに来てこういう「悪いとこ」もモロに露出してきたという状況、これはますますValiantから目を離すわけにはいかないところでやんす。いやまあ、今回ちょっと後半悪い話になっちゃったけど、実際にはこの後Jeff LemireとかMatt Kindtみたいないい作家も出てくるわけだしさ。ホントにやんの?とお思いの方も多かろうと思うが、いや、とにかくやる気だけは…、いや!やるであります!こうご期待!

ふえ~い、何とかまとまったか…。いや、実はさる事情での一時中断以前に、「カネと創作物に関する個人的見解」みたいなとこに迷い込み、またあっちこっちに手あたり次第の罵倒をまき散らしていたのですが、何とかの再開にこぎつけたところで、いや、こんなことばかりやっていてはさっぱり進まん、とバッサリ捨て、また戻りそうになったのを再びバッサリ捨て、何とか話をまとめ上げた次第であります。とにかく書かねばならんことは山ほどあるのだ。当分は話が果てしなく逸れて行く罵倒や、お約束のパンチラシーンなどは極力控え、なるべく早く効率的に多くのことを書いていかねばならんのであります。まあ、そんなわけで個人的大事件であった引っ越しも何とか終わり、何とか再開にこぎつけたわけでありますが、え?だからただの引っ越しだよ。いや、別に隠してたわけじゃないけど、引っ越しぐらいで大騒ぎしてんの恥ずかしいじゃん。でもほんとに大変だったんだよー。何しろこんな虚弱な奴が隣の市に引っ越すなんて、冷戦時代のスパイがベルリンの壁を突破するに等しい大作戦!いやよく生き延びたよ…。なんか年明けぐらいにとんとん拍子という感じで話が進んでしまい、え~、じゃあ引っ越すか、ということになり、正月も3日ぐらいからボチボチ部屋の片付けも始めたわけでありますが、いや、さっぱり進まんというわけではないけど、いくらやっても引っ越せる状態にはならん。そんなわけで1月後半ぐらいにはブログを書き続ける余裕もなくなり、もう2月ぐらいになってくるとほとんど家でコミックを読む時間も余力もなくなってしまうという状態。ちなみに初めて書くと思うけど、私は海外のも日本のも問わず、家以外でコミック/マンガを読まない人で、それは読んでるのを人に見られるのが嫌とか言うような理由ではなく、なかなか外では絵と文字という複数の情報が組み合わさったコミックを読むだけの集中力を維持するのが難しく、情報が文字=言葉のみの小説を読む方がはるかに楽だからである。で、小説だって「読まねばならない」ものがいくらでもあるわけだしね。そんなわけで、毎日とにかく仕事には行ってるので小説だけは読めるが、そちらも家に帰ってからは時間も取れず、う~なかなか進まないでやんす~という私的には相当悲惨な状況で、何とか2月22日のゾロ目を狙い、いや、偶然だけど、引っ越しを果たしたわけです。まあ引っ越しまでは、とにかく引っ越しさえ済めば、という感じだったのだけど、いざ荷物を全て運び込んでみると、何とか全部入ったもののもはや身動きとれんほどに家中にぎっちりと押し込まれ、見渡す、というほど視界も効かん状態でどちらを向いても段ボールという状態。にゃんとか机の前に座るスペースを作るまで3日かかりネットがつながったのがそこから更に3日ぐらいだったか。そこからなんとか頑張っての復帰というわけであります。しかしながら今日に至るも部屋から荷物があふれ出したままで自室のドアも閉められず、一体それが片付くのがいつになるのかも見当がつかないという状態。引っ越し前のように期日に追いつめられるというわけではないけど、それでもやんなきゃ終わらないから、帰って体力の許す限りはボチボチ片付けもせねばならんのでその後も少々読書時間が足らないところだが、まあ書く方もずいぶん遅れているのでその辺が消化できるまでにはいくらか以前の状態に復帰できるのではないかと楽観的に考えております。なんかさあ、もういにしえのゲーム倉庫番とスペランカーを足したような状態でさあ。あっちの箱をこっちへとパズルのように移動するのだけど、ブロック(段ボール)をブロック(段ボール)一個分以上の高さに移動しようとすると死ぬの。とまあ前途多難な状態だが、何とかこっちだけでも遅れてる分も含め、早期の正常化を目指すものであります。しかし、そんな厄介極まりないお引っ越しだが、悪いことばかりではない。もはやエッシャーの版画ぐらいに不条理かつシュールな方法で物が詰め込まれていた以前の部屋で行方不明となり、もはや救出をあきらめ神隠しにあったことにしていた数々の書籍マンガが続々と発見されているのだ。中でも映画公開の際に翻訳の出た『ヒストリー・オブ・バイオレンス』!その頃はまだジョン・ワグナーの名もよく知らず、今よりも少々の若気の至りで、クローネンバーグの映画を持ち上げる中で見かける稚拙な言説、「原作よりは~」みたいのに乗せられたまま読んじまったかなあ、みたいなのが気になってここしばらく思いついては捜索していたものが、遂に発掘された!まあクローネンバーグの映画は良かったけどさ、原作読んでない、って公言してて作られたものを単純にそのまま原作と比較して原作を不当に貶めるなんてことに意味ねーんだよ。そんな妄言垂れ流してっからもうアマゾンでホラーやアクションの映画のDVDでも買おうかと思ったらなるべく下にスクロールしてうっかりレビューが目に入らないようにしなければと注意しなければならないほど安い受け売りで映画通を気取るバカぶったバカ共の3流こき下ろしレビューがあふれるんだよ、ってついつい削除したのまで出てきちまったじゃん。そんなわけでこの度出土した『ヒストリー・オブ・バイオレンス』クローネンバーグの読んでないオリジナルコミック版もきちんと再読し、どこかの時点でできれば再評価・復権を図りたいものだなと思っております。というわけで、無事、かどうかは怪しいところだがとにかく復帰いたしました。なんだか4周年のあいさつもグダグダになっておりましたが、ここから心機一転5年目突入ということでペースを上げて楽しいコミックや小説のお話を続けて行く所存でありますので、またよろしくね。

あと下のリストなんすけど、やっぱ現在もはや『Harbinger Wars』関連はほぼ絶版状態で、今年5月にそれぞれのシリーズ全部を収録した『Harbinger Wars Compendium』ってのが出るそうなのでそれだけ載せときました。とにかくまず遅れすぎてんのが悪いんだよ…。ごめん…。


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2016年2月7日日曜日

Valiant その5 -Harbinger:Renegadesについて-

その4-Shadowman-の最後で次は『Harbinger Wars』をやります、と書いたのですが、それまでの経緯も書いていると、かなり長くてごちゃごちゃしたものになると思われるので、今回は『Harbinger』のそれまでの経緯と、主人公Peter Stancheckとその仲間によるチームRenegadesについて書いておこうと思います。もう一方の『Bloodshot』については『Harbinger Wars』に直結するストーリーなのでその時に書いた方が分かりやすいと思います。
ちなみに『Bloodshot』が来年2017年、この『Harbinger』が未定ながら映画化がアナウンスされており、それらに続いて『Harbinger Wars』の映画化も行われるであろうと予想されているので、この辺については日本語版が出版される可能性も大であるのですが、とりあえず始めたことだし、続きもやって行きたいので今のところは自分なりにやってみようかなと思っています。

今回は旧『Harbinger』の方を先に説明し、キャラクターを比較しながら進めて行くのが分かりやすいかなと思うので、そっちの方からやって行きます。
旧『Harbinger』では第1号でRenegadesが結成されます。それまでのストーリーである0号についてはその1で書いたので、その続きから。
Toyo Harada率いるHarbinger Foundationから逃亡中のPeter(画像上中央で立ち上がっている赤いシャツ) とKris(中央右車のハンドルを握っている)は追手の多勢に対し、こちらも仲間を作ることを考えます。そして目を付けたのはPeter自身もそれでHarbingerに関わることになった能力者を求める新聞広告。
郵便局からHarbinger Foundationあての郵便物を盗み出した彼らが最初に向かったのは、少し肥満体のオタク少女Faith(上右コスチュームを着て飛んでいる)の家。ヒーローに憧れる彼女の頭の中を読んだPeterは彼女には能力がないと判断し、帰ろうとするのですが、それを空を飛べるようになったFaithが追ってきます。Peterの力が作用することにより彼女の眠っていた能力が目覚めたのでした。
見た目は一番パッとしないように思えるFaithですが、単にコミック・リリーフ的な役割だけでなく、その純粋な心と正義感ゆえに『Harbinger』の中でも一番の人気キャラです。私もFaithちゃんのファン。彼女自身は自分のヒーロー名としてZephyrを名乗っているのですが、その身体が宙に浮いている様子から仲間からはZeppelinと呼ばれてしまいます。
次に仲間になるのがFlamingoことCharlene(中央左車に座っている)。彼女もHarbinger Foundationに手紙を送り、その支部に呼び出されたところで、そこを襲撃しその類の書類を盗み出しているPeterと出会い、彼らに合流します。彼女の能力は自在に炎を出し、操ること。
浮ついた態度を装う彼女ですが、実は母親との間の確執からくる孤独からのものだったり、自分の力で仲間達と戦えるのか、と悩むような一面もあります。
最後はTorqueことJohn Torkelson(左車の後ろの上半身裸)。見た目の通り怪力と強靭な肉体の持ち主。盗み出した書類から見つけた彼を、働いている車の整備工場に訪ねます。
あまりちゃんと学校にも通っていなかったなどのコンプレックスを隠すように粗野でマッチョぶったふるまいをする少年。Faith同様初対面では能力が見えず、女の子が沢山いるので勝手についてきたように見えるTorqueに、最初Peterは反発します。
以上が旧『Harbinger』のRenegadesのメンバーです。彼らのその後についての旧『Harbinger』のストーリーはいずれまたそのうちに。

そして、ここからは現行『Harbinger』について。まずは彼らの姿から。



右側を向いているのがRenegadesの面々。まず一番左、手前がKris、その奥がPeter、更に奥がFaith。そして次の画像がFlamingo。その次がTorqueとなります。ついでに一番右のスーツがToyo Harada。Renegades結成が描かれる『Harbinger』7~10号のカバーです。

ストーリーは、こちらもその1の続きから。
Harbinger Foundationに入ったPeterだったが、Haradaを崇拝し、またその一方でエリート意識の高い他のメンバーとはそりが合わず、孤立して行く。そんなある日、PeterはHaradaからHarbigerの候補者達からそのまだ表に現れていない能力を引き出すために力を使うように要請される。そこにいたのは自分の人生を変えたいと願う少女Faithだった。その能力を使いFaithの脳に働きかけるPeter。だがその結果、Faithは死亡してしまう。
更に絶望の底に落ち込むPeter。そして唯一の友人であるJoeに会いたいと望み施設を抜け出す。だが、ジャンキーのたまり場の中でPeterが見たものはすでに息絶えたJoeの姿だった。しかし、周囲のジャンキーたちの記憶がすべて消されていることから、PeterはJoeの死が過剰摂取によるものではなくHarbingerの手が下されたことを悟る。
怒りに燃えHarbinger Foundationを強襲するPeter。だが単独での無謀な攻撃はHarada以下Harbingerたちに阻止され、すべての力も気力も尽き果てたPeterは、絶望の中ビルの高層階から墜落して行く。その時、蘇生し飛行能力を得たFaithがPeterの身体を抱きとめる。

現行版で最初に仲間になるのはFaith。Peter強襲の混乱の中蘇生し、自分に能力が現れたことを知ったFaithは、その時まさに自分の恩人であるPeterが危機にあるのを知り、Harbingerを敵に回しても彼を救う選択をするのでした。旧版より当社比1.5倍増量してしまったFaithちゃんですが旧版同様の活躍をしてくれます。そして次はKris。

Krisは、あの事件以来常にHarbinger、Project Rising Spirit双方からの監視の目を感じていた。また一方では、彼女の父が失業し、健康保険が切れたところで心臓発作を起こし、莫大な医療費の請求に圧迫され、家庭は常に重く沈んでいる。自分ではどうすることもできない力に圧迫され身動きもとれず、クールな外見の下で怒りの炎を燃やし続けるKris。
そんなKrisの前にFaithが現れ、彼女をPeterの許へ連れて行く。立ち上がる力さえなくし、廃墟に隠れ横たわったPeter。俺にはもう生きて行く力も望みも無い。だが、君には本当にすまないと思っている。それが君の望みなら君の手で俺を殺してくれ。
しばらくの後、KrisはPeterに告げる。私のために銀行を襲え。Peterの能力で銀行強盗は衝突を起こすことすらなく成功し、大金を手に入れる。Krisは両親にその金を渡して逃がした後、Peterが自分の家に現れるとの情報でHarbinger Foundation、Project Rising Spirit双方を誘い出し、衝突させる。
そして再びPeterの前に現れた彼女は、立ち上がりJoeのために戦え、と告げる。

旧版とは見た目もキャラクターも大きく変わるKris。能力は無い彼女ですが、Renegadesの頭脳としてのポジションを担って行きます。そして次はFlamingo/Charlene。

家出し、故郷の小さな町を飛び出した少女Charlene。しかし、現在も暴力的な恋人に稼いだ金を搾り取られながらストリップ・バーで働いている。自分は本当の自由など得られない人間なのだろうか。
ある日、場違いな3人の少年少女が店に現れる。Peterはその能力によって潜在能力を持っているCharleneを見つけたのだった。人生を変える、との言葉に魅かれ、Peterの能力に身を委ねるCharlene。能力が覚醒した彼女の全身から炎が噴き出す。そしてCharleneは彼女を縛り支配してきた男の許へ向かう。空から消えたCharleneを探していたFaithが見つけたのは、その男ごと燃える車の傍らに立つ彼女の姿だった。この車はどうしたのかと尋ねるFaiyhにCharleneは答える。これは自由の炎よ。

この中では一番旧版と見た目もキャラクターもあまり変わらないFlamingo。結構ヤバそうな性格に見えるけど、旧版でも現行版でもチームからはみ出すことの少ないキャラだったりもします。最後はTorque。

田舎の車の修理工場に現れたPeter達。だが、彼らの目的は店から現れたいかつい男ではなく、その弟のJohnだった。
John Torkelsonは病弱でベッドから起き上がることができず、常にファンタジー世界でマッチョなヒーローになって活躍する自分を夢想している少年。最初はPeterを拒むJohnだったが、人生を変える、との言葉に動かされPeterの力を受け入れる。
だが、その時Peter達の居所を摑んだProject Rising Spiritのヘリが急襲する。Peterが応戦に走り去った後、Johnの能力は覚醒する。夢の世界の自分と一体化したJohnはドアを突き破って飛び出し、ヘリに飛びかかって行く。

Torqueについては旧版からの驚きの設定変更。夢の世界でヒーローのJohnが現実世界の自分を着ぐるみのように中に包み立ち上がるシーンは感動的。現行版でも見当違いのマッチョぶりを発揮する彼ですが、とりあえず序盤ではメンバーとの衝突はあまりありません。

そして、Project Raising Spirtからの攻撃で早くも最大のピンチを迎えるRenegades。攻撃開始直後、吹き飛ばされ難を逃れていたFaithの活躍もあり、彼らはR.P.S.の捕獲部隊を撃破する。
だが、最初から自分の闘いに巻き込んでしまった仲間たちを大きな危険にさらしてしまったことに苦悩するPeter。そんな彼に仲間たちは盗み出したHarbingerの揃いのユニフォームを着用することで共に戦う意思を示す。
かくしてRenegadesが結成。そしてHarbinger Warへと続きます。

このRenegadesの時期に、もう1冊『Harbinger』0号が発行され、そこではToyo Haradaの過去が語られています。
裕福な家庭に産まれ子供時代を過ごしたHaradaですが、広島に落とされた原爆によりすべてを失い、代わりに強力な能力を得ます。子供の見ながら近隣の指導者的立場になったHaradaは、そこで人間の欲や心の醜さを目の当たりにし、理想の社会を築き上げることを決意します。
また、『Harbinger』という物語は若き日のHaradaがチベットの僧院の中で血を流しながら生き続ける僧侶に会いに行く、という謎のシーンから始まっています。このBleeding Monkはその後随所に登場してくることになり、Haradaの計画はBleeding Monkの予言的なビジョンと深く関わっているようですが、その内容は現時点では明らかになっておらず、今後語られて行くことになります。また、第2次大戦前生まれだとすると、Haradaの年齢と現在の見かけが合わないことに気付いた人もいると思いますが、その秘密は『Harbinger War』の中で明らかにされます。

このあたりでは作画が毎回交替していたりして、ちょっとまとめにくいのですが、特筆すべきは0号のHaradaの過去パートを手掛けているフィリピンのアーティストMico Suayanでしょう。線がとかデッサン力がとかタッチがとかいうよりもはや世界の切り取り方がすごいというレベル。やっぱりすごいアーティストってまだまだ知らないところに沢山いるなあと感心しました。

ということでやってみたら案外長くなって、やっぱり先にやっておいてよかったなという感じです。次回その6こそは『Harbinger War』。なるべく早く書けるように頑張ります。


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2015年8月29日土曜日

Valiant その4 -Shadowman-

前回あれだけ言ったにもかかわらず4月から4か月かかってやっと登場のValiant その4『Shadowman』です。現行Valiantからの遅れに少し気が遠くなりそうですが、とりあえずやりたいという意思だけはあるのでなんとか頑張って行こう。
さて、2012年5月から8月発行の前回の『Archer & Armstrong』まで4シリーズを連続で怒涛の勢いでリリースしたValiantですが、ここで一旦落着き3か月の間をおいて同年11月から新たに始まったのが、この『Shadowman』です。ちょっとこの『Shadowman』については自分的には準備不足か、と思うところもあるのですが、そんなこと言ってても進まないのでとりあえずできるところまで頑張ってみるです。


-ニューオリンズ、過去-

彼は最後の戦いに臨む。身重の妻とお腹の中のわが子を残し…。この闘いで宿敵Draqueをデスワールドへ追いやることができれば全てが救われるはず。闘いの最中、彼-Shadowmanは遂にDraqueと相対する。だが、その時夜明けの光が町に流れ込んでくる。DraqueはShadowmanの力が失われるこの時を待っていたのだ。最後の力で宿敵に一撃を突き立てるShadowman。だが、致命傷を負った彼はDraqueとともにデスワールドに引き込まれ、二度と戻ることはなかった…。

-ニューオリンズ、現在-

博物館で働く青年Jack Bonifaceは父を知らず、母とも幼い頃生き別れ、孤児として育った。成長した彼は探偵を雇い、両親の調査を依頼する。だが、その結果わかったことは父と母の犯罪記録だった。Jackは調査書類とともに、両親との唯一の繋がりだった幼い頃から常に身に付けていた御守りを海に投げ捨てる。

しかし、記録に残っているものがすべてではない。彼の父こそがかつてDraqueから世界を守り、デスワールドへと消えて行ったShadowmanだったのだ。そしてその時妻のお腹にいた子供がJackだった。そして彼が身に付けていた御守りは、今でも世界の陰で続く争いから彼を隠し、遠ざけているものだった。それを失った今、Jack Bonifaceは新たな運命に飲み込まれて行く…。

Jackが御守りを手放して間もなく、敵-Draqueの信奉者達-は彼の存在を察知し、襲い掛かってくる。超自然的な異形の前になすすべもなく絶体絶命のピンチに陥った時、謎の”影”が彼に呼びかける。そしてその声に導かれるままJackはShadowmanに変身するのだった。

そして、彼の存在を知ったのは敵だけではない。過去にShadowmanとともに戦ったDoxと、現在のグループのひとりである能力者の女性Alyssaも戦いの場に駆けつける。

彼らの助力もあり難を逃れたJackだったが、あまりの突然な展開に戸惑うばかりだった。しかし、敵はやっと見つけたShadowmanの後継者に猶予を与えるすきを与えず、ただちに次の攻撃にかかる。まだShadowmanに変身する術もわからず窮地に陥るJack達。Alyssaは一か八かの賭けに出てJackを自らとともにデスワールドへ引き込む。そしてそこでJackはかつてのShadowman=父と出会いShadowmanの力を引き継ぐのだった。


と、実は結構わかりやすく馴染みやすい変身ヒーロー物だったりします。協力者とかいるところはなんか昭和のヒーロー物を思わせたり。で、なぜ準備不足かとか思っているかというとちょっと過去作からの経緯の方だったりするのです。
旧Valiant Comicsの『Shadowman』は、『X-O Manowar』などより少し遅れ、『Archer & Armstrong』などの始まるイベント『Unity』よりは少し前ぐらいの時期に始まっています。ストーリーは全く違っていて、主人公同名のJack Bonifaceはニューオリンズのサックス奏者。ある夜、演奏の後謎の美女に誘われ彼女のアパートを訪れるが、実はその女は猟奇的な殺人者で危うく命を落とすところだったが、自分でも理解できない謎の出来事により一命を取り留める。その夜をきっかけにJackは夜になると謎の力に導かれるように戦いを求めて街を彷徨い、道端で拾ったマスクを身に付け、夜の陰に潜む悪との闘いを始める。Jackの住居のハウスキーパーのブードゥーに信心深い老黒人女性Nettieが彼がブードゥーの戦士Shadowmanの力を受け継ぐものだと告げ、手渡した手づくりのコスチュームを着てJackはShadowmanとして戦い始めます。というのが3号までの話で、敵などもあまりはっきりしないままとりあえずはイベント『Unity』に進んで行きます。
この旧シリーズも後に出た0号があるのでそちらも読んでみました。そちらはJackが不死人であるArmstrongから先代のShadowmanについての話を聞くという設定になっているのですが、ストーリーは現行版でも宿敵となっているDraqueがいかにして現れShadowmanと関わって行くようになったかという方向で語られ、過去に遡って設定を補完するという他のシリーズとは少し様子が異なっていました。これはブードゥーの力で戦うダークヒーローとして始まった旧『Shadowman』がDraqueという敵との闘いという方向でストーリーが固まってきたある時点で、そのストーリーを補完するために描かれたものだろうと思えます。
『Shadowman』にはその後、Acclaim Comics時代にも、ガース・エニスが4号までを手掛けJamie Delanoに引き継がれたリランチ版のシリーズがあります。まだそちらの方までは手を付けられていないのですが、同時期本体であるゲーム会社のAcclaim社からゲーム版『Shadowman』が発売されました。現在はSteamでプレイできるのですが、少し前にお正月のセールかなんかの時に買って少しだけやってみました。序盤の展開はなんかあんまり感情移入できない感じの主人公(この人もJack Bonifaceなのかな?)がShadowmanの力を求めてデスワールドに入って行くというものです。いや、ホント序盤しかやってないのだけど。時間ないし、ゲーム下手だし…。まあ、つまり何が言いたいかというと、現行版では重要な要素なのだけど、旧Valiant Comics版では0号の時にも出てこなかったデスワールドがここではほぼ現行版と同じ感じで出てきているのですね。
と、このような歴史を経て現在に至り、現行版はその集大成ということになるのでしょう。まあまだ断片ばかりなのですが、それでもシリーズというものが当初の作者の手を離れた後も生き続け、自ら完成を目指すような過程を見るのは興味深いもので、私のようなものはそれをきちんと見極めたいなと思ってしまうのです。そんなわけでとりあえず現行版のストーリーは説明できるものの、少し準備不足かというところですが、いずれはその歴史も含めた『Shadowman』の全体像を明らかにしてみたいものだと思っています。まあ、調べりゃわかるか、というところではありますがそれはそれ。

現行版『Shadowman』のスタート時のライターはJustin Jordan。DCなどのいくつかのシリーズの他、代表作はImage ComicsのLuther Strodeシリーズあたりでしょうか。他にも近作で同Imageのゴアな感じのSF『Spread』とかいろいろ読んでみたいライターです。Avater Pressからも『Dark God』という作品やJonathan Hickmanが離れた後を引き継いで『God Is Dead』を書いたりしています。
序盤のアーティストはPatrick Zircher。ゲームなどのイラストレイター出身でDC、マーベルなどで多くの作品を描いている文句もつけようもない達者な絵描きです。

現行版『Shadowman』5号からの第2章では後に自身のシリーズも始まるキャラクター死者と話すことができるDoctor Mirageもゲスト出演します。旧シリーズでは男性だったようですが、ミステリアスな女性キャラクターになっていてそちらも楽しみです。また、デスワールドからの脱出のかなわなかったDraqueは幽閉されているBaron Samediとの共闘を試みる、という展開になって行きます。
というところなのですが、実はこの現行版『Shadowman』、その後16号プラス、シリーズ『End Time』3号を出した後現在は休止中です。やはりValiantもそれほど大規模なパブリッシャーではないので、現在は全てのシリーズを常に続行中というわけではなく、関連のあるいくつかのシリーズが出ていて他は交代で休みという形で出版されているようです。『Shadowman』についてもまた再開されるものと思われますが、とりあえずはまず、現行、旧シリーズを含めた『Shadowman』全体像の解明に努めたいと思っております。

というところで、これでやっとValiant復活後の初期キャラクターについては一通り終わったので、次回からはやっと複数のシリーズに渡るValiantワールドのストーリーの進行という形で話を進めて行けるようになりました。次回その5は『Harbinger』と『Bloodshot』のぶつかる『Harbinger Wars』となります。そもそもが遅れている上に、今回は3分の2ほど書いたところで夏風邪で倒れたりという始末で、なかなか思うようにいきませんがなんとか頑張って行きますので、またよろしく。
あと、誰もが言いたかったであろうShadowmanの胸を飾る大変わかりやすい直接的なシンボルマーク!なんか『ラッキーマン』とかに出てくるヒーローみたいだけど…、ということも敢えて一回だけ言っておこう。


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2015年4月19日日曜日

Valiant その3 -Archer & Armstrong-

その2をやったのがいつだろうと見てみたら去年の10月…。なんとか続けようという意思だけはあるので気長に見守ってやってください。しかしなんとかもう少し頑張らなければ…。

というわけでValiantその3はこちら『Archer & Armstrong』となります。新生Valiantから2012年5月にまず『X-O Manowar』がリリースされ、6月に『Harbinger』、7月に『Bloodshot』、そして続いて8月に4番目の作品として出たのがこの『Archer & Armstrong』です。


少年は今日、生まれ育ち、自分を鍛えてくれた施設から旅立つ。父、母、そして兄弟たちに祝福されて。少年の名はArcher。彼は、産まれてから今日まで信じてきた教義のために、そして自分を育ててくれた教団のために、ある栄光ある任務を果たすために旅立つのだ。その任務とはある男の暗殺…。

初めて見る大都会に戸惑いながら探索を始めるArcher。出立前に手渡された”聖なる遺物”が指示された地区に入るにつれ輝きを増し、ある酒場へと彼を導く。混雑した店内に入ると、遺物はさらに輝きを増し、ある方向に向かって光を伸ばす。その先にいる人物を標的と見做し、襲い掛かるArcher。店内はたちまち混乱に。優れた身体能力で戦うArcherだったが多勢に無勢。その時、店内にいた巨漢が加勢に入る。騒ぎが収まり再びArcherが遺物を出してみると、実は光が指していたのはその巨漢。彼こそが標的の男、Armstrongだったのだ。

今こそ聖なる任務を果たすとき、と勇んで戦いに臨むArcher。だが、その時店内にガスが放り込まれ、2人はともに意識を失いマスクをかぶった謎の集団に連れ去られる…。

Archerが目を覚ますと、そこは謎の建物の中の一室、壁に鎖で縛られたArmstrongとともに監禁されていた。室外に脱出したArcherが見たものは異様な獣の仮面をかぶった者たちによるセレモニー。そして、彼らとTV画面を通じて話す両親の姿だった…。

Armstrongは、遥かな太古、強大な力を得られるが世界のバランスを崩す危険な装置Boonの発動を阻止しようとして、それに巻き込まれ、不死人となった男だった。以来彼は、その力を得ようとする様々なものの手からBoonを守りながら、1万年以上の時を生きてきている。そして、今また、Archerを育てた危険なカルト教団がその力に手を伸ばしてきている…。

自分を育ててきた教団の真実を知り、絶望するArcher。ただ生贄にされる時を待つばかりとなっていたその時、まばゆく光る天使が現れ、彼に告げる。「Armstrongを助けるのだ!」再び力を取り戻すArcher。そこに自力で脱出したArmstrongも現れる…。

こうしてこの奇妙な二人組の冒険が始まる!


1万年以上を生きる不死者ではあるのだけど、見た目も中身もいい加減な太鼓腹の酔っ払い親爺であるArmstrongとひたすら生真面目な少年Archerという非常にわかりやすくボケとツッコミを配した形のコメディタッチのストーリー。ライターを務めるのはFred Van Lente。2005年にRyan DunlaveyとともにEvil Twin Comicsを立ち上げ、代表作でもあるノンフィクションコミックAction Philosopherを発表するとともに、同年頃からマーベルでライターとして仕事を始め、数多くの作品を手掛けています。映画化された『Cowboys & Aliens』の作者でもあります。要注目ライターのひとりであり、できれば少し他の作品も読んでから望みたかったところもあるのですが、ちょっとそこまでの余力がありませんでした。それ程片手間では済まなくてある程度腰を据えて読まねばぐらいのライターでもあるわけで。いずれまた他の作品について書くときも遠からず来ると思いますので。しかし後でも出てくるのだけど今回は色々足りないところも多かったりするのですが、とにかくあとから補完するつもりででもやらないとさっぱり前に進まないものなので。とりあえず、この作品に関しては、コメディタッチを基調としながらも時には少し複雑だったりもするストーリーを非常にテンポよく読ませる並々ならぬ実力を感じさせるライターです。最近の仕事はValiantとDark Horseが中心のようで、David LaphamとかスゥイアジンスキーとかもあるしDark Horseももっと頑張って読まなければ。
立ち上げ時の作画はClayton Henry。ジャマイカ生まれのアメリカ育ちで2000年頃から主にマーベルで活躍してきたアーティストのようです。正確なデッサンときれいなラインで迫力のある動きを描きつつ、細かい動作や表情なども丁寧に描く実力のあるアーティストです。ちょっと下世話な話になってしまうけど、こうやって新生立ち上げ時からValiantが実力のあるライター、アーティストをガンガン起用して来るのを見ていると、やっぱり今のアメコミって映画やらデジタルやらで結構バブルなのかな、と改めて実感したり。それでこういうのも必然的にいずれは収束するのかなあ、なんて思ってしまったりもするけど、まあとりあえずは今そういう時に色々なものを読めることを幸いと思っていればいいかな。それまで生きてるかもわかんないですしね。

この主人公のひとりArmstrongには弟がいます。というか実は3兄弟です。第1号の冒頭、Armstrongが不死でなかった太古の昔、死んでしまった末弟のGiladを生き返らせるために長兄のIvarがBoonを起動させ…というところからこの物語は始まります。そしてこの弟Giladもまた生き返って不死者となっており、それが『Eternai Warrior』の主人公なのです。そんなわけでその2で次はArcher & ArmstrongとEternal Warriorでやりま~す、などとうっかり書いてしまったのですが、実はまだその本編の方を読んでいません。というのは私がこのValiantの色々なシリーズを横並びにモタモタ読んでいてまだ『Eternal Warrior』が発行される時点まで辿り着いていないからなのです。だってそれぞれのつながりとか結構あるからちゃんと横並びに読まないとねえ。もっと早く読めよ、という話ですが…。
さて、そのEternal Warrior/Giladですが、この『Archer & Armstrong』5号からの第2シリーズで自身のシリーズより一足先に登場します。兄Armstrongとは正反対の生真面目、剛直、一本気な性格で、会った途端見つけたぞこの野郎!と兄弟喧嘩になります。不死者同士の兄弟喧嘩なのでほぼ普通の殺し合いレベルになってしまうのですが。その後は彼らのまた一つの目的であるGeomancerを守りながらカルト教団Nullとの対決に共闘するという展開になります。先の横並び問題で、この『Archer & Armstrong』は今のところ他の作品のラインからは少し離れているようなのですが、この展開の中でArcherが『Bloodshot』『Harbinger』と因縁の深いプロジェクト・ライジング・スピリットとも関係があるらしいことがちらっとほのめかされたりもします。

ここで旧『Archer & Armstrong』の話となるのですが、実はまだそちらも読んでいません…。というのは、実はこちらでも同じく横並び問題が発生してしまいまして…。旧『Archer & Armstrong』と『Eternal Warrior』は同時に始まっているのですが、それがUnityというイベントの中で、先行する『X-O Manowar』『Harbinger』『Shadowman』あたりと繋がっているという事情なのです。まあ、Unity自体はComixologyでも出ていないのもあるので現時点ではちゃんと読むのは困難なのですが、どうせ繋がるならここで横並びにしておこうかと。そんなわけで先行作品を読むのが遅れているのでちょっとまだ手を付けられないということになっております。申し訳ない。
ただ、後から出た前日譚0号はあまり関係ないのでそれだけは読んでみたのですが、それによると、Archerは牧師夫妻の息子として生まれた信心深い生真面目な少年だったのですが、ある日両親の堕落した悪魔的な秘密を知ってしまい、そのことにより両親の手を逃れ、海を渡ってチベットで修業を積み優れた戦闘能力を身に付け帰ってくるのですが、両親はすでに投獄されており目的を失って街をさまよっているときArmstrongとカルト教団の戦いに巻き込まれる、という形で二人が出会うという設定になっています。少し見た限りでは、旧Armstrongは現在のものより少し毒がある感じのキャラクターに見えます。

というわけで今回は何かと欠落の多いことになってしまったのですが、それよりもまずの反省点はこれほど間が空いてしまったことで、とにかく何よりどんどん先へ進めて行くことを考えるべきだと思っております。しかし、その他にも少しまとめて整理してみると自分で見落としていたことも多くて、3兄弟で下の2人が不死者になったのなら長兄Ivarはどうなったの?と今更気付いたり。あっ、最近始まった『Ivar, Timewalker』っていうのがそれなのかな?その1で少し解説してからずいぶん時間が経ち、現行Valiantもずいぶん様変わりしているようなのですが、今の時点では私もよくわかっていなくて、なんとか追っかけながら説明していければいいな、と思っています。今月からはJeff Lemireによる『Bloodshot : Reborn』も始まっていて、しかしJeff Lemireと言えばマーベルのHawkeyeも始まったようだしどこまで大物になるのだろう、早くきちんと追っかけなければ、などと今回は宿題ばかりがたまって行く感じになってしまいました。なんにしても次はなるべく間を空けず早くやって行くつもりです。次回その4は『Shadowman』!いろいろ頑張って行こうという気持ちを込めて、今回はこの言葉で締めようと思います。

つづく!



Fred Van Lente >>writer at large

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2014年10月13日月曜日

Valiant その2 -Bloodshot-

前回6月のその1に続き、Valiant その2は『Bloodshot』です。実は前回の6月から今に至るまででも大して読めてなくて、いまだになんで『and H.A.R.D. Corps』になって、今月号からまたひとりになったのかも知らないのですが、スタート時のライターDuane Swierczynskiについても書きたかったりするので、とりあえずさわりの辺りのストーリーや設定ぐらいの感じで書いてみることにしました。とは言っても、半分は少しうまく時間が作れなかったのと、もう半分はいつものもったいない病で読むのが遅れているだけで自分の熱意は変わってはいないので、なるべく熱く書いてみよう。

Rayは妻子にしばしの別れを告げて基地から任務のために飛び立つ。アフガニスタンで捕虜になっている戦友を救うためだ。この任務には彼の特殊能力が必要なのだ。妻にはこれが終わればもう基地任務から離れることはないと約束する。息子の学校行事までには戻ってやりたい…。

敵の基地上空。Rayは単独でパラシュートで降下する。だが、狙いすましたかの様に撃ち込まれたミサイルにより空中で彼は撃墜される。

敵の基地に黒焦げの死体となって運び込まれるRay。放置されたその遺体の中に埋め込まれた通信機が呼びかける。「目を覚ませ、任務はこれからだ。」すると、胸の赤い円を中心に彼の身体はみるみる再生し始める。

体内のナノマシンの働きにより、完全に肉体を破壊された死からも再生し、蘇生する。それが彼の特殊能力だった。

通信機の指示に従い彼は基地の中を進み、次々と敵を殲滅して行く。そして、目的の扉を開けた時、彼の目の前に現れたのは息子のJohnだった。その姿に気を取られているうちに彼は頭部を撃ち抜かれ、再び絶命する…。

再び蘇生し目覚めると、彼は椅子に拘束され頭部、首筋に何本ものケーブルを接続されていた。「ダウンロード85%進行中。」そして、目の前に白衣の老人が立ち、彼にBloodshotと話しかける。

その男、Kuretichについての記憶はない。彼が話すプロジェクト・ライジング・スピリットの事も。そして、その男は彼を通じて、それまで彼に指示を送っていた男にも話しかけ始める。「ダウンロード完了。」 その声とともにKuretichがスイッチを入れると、彼の頭の中にいくつもの映像が浮かび上がる。妻と子供。そしてまた別の。いくつもの彼が現実だと思っていた彼の愛する家族、そして戦友…。

「それらの妻たち、子供たちはすべてプロジェクト・ライジング・スピリットが作り上げた偽りのものだ。君が愛するものを守るため任務に赴き、人を殺すためのモチベーションを維持するために。私は知っているよ。半分は私自身が作ったものだからな。」

「嘘だ!」

彼は拘束、ケーブルを引きちぎり、椅子から逃れる。「行かせろ!ここでの目的は済んだ!」Kuretichがゲリラたちを制止する。

基地の外に逃れると、再び通信が回復する。「心配するな。位置は分かっている。ただちに回収チームを送った。」彼の前にヘリが降下し、数名の銃を構えた兵士が降り立つ。「ターゲット確認!」

ターゲット…?

銃が一斉に火を噴き、彼の身体はズタズタに引き裂かれる…。


極端なほどソリッドで無駄を削ぎ落とした展開ながら十二分にキャラクターに感情移入させるストーリーに、もちろんそれを表現する力量のある画。この第1話で私はこの作品に完全に心を奪われてしまったのでした。それにしても第1話で主人公が本当に無残な感じに3回も殺されるとは。
そして、物語は自分が何者か知ってしまったBloodshotが、彼を取り戻し再び人間兵器として使用しようと謀るプロジェクト・ライジング・スピリットの追手と闘い、逆襲し、自らの正体を求めて敵の本拠に乗り込む、という展開になって行きます。明らかに普通の人間とは違う灰色の肌に赤く光る双眼、どんな破壊からも再生する不死身の肉体を持ち、そして偽りの記憶しか持たない男、Bloodshotの戦いが始まる!

第1話にとどまらず、その後のストーリーも早いスピードとテンポで次から次へと展開して行きます。少し疑問のあるようなキャラクターの行動も勢いに押し流されてしまう感じ。また、その1で登場した『Harbinger』の主人公Pete Stancheckが逃亡してきた施設も実はプロジェクト・ライジング・スピリットのものであり、その辺のつながりから新生Valiant最初のイベントコミック『Harbinger Wars』へつながっていくものと思われます。

ライターは犯罪小説家でもあるDuane Swierczynski。このような作者のオリジナルでない作品ではどのくらいまでがライターの力に依るものか見極めにくかったりもするのですが、この『Bloodshot』ではその力強い物語の多くがSwierczynskiの力量に依るものでものであることは明らかです。ちょっと難しいキャラクターであるBloodshotについても実に魅力的に書かれているなあ、と感心します。Duane Swierczynskiについては、次回に彼の小説である傑作『Wheelman』の感想とともにかなり熱苦しく語るつもりですのでご期待ください。
序盤のペンシラーはManuel Garcia。マーベルなどで活躍するアーティストです。正確で迫力のあるアクションシーンに優れた描き手です。一方で普通の会話シーンなどではやはり正確で綺麗に描かれた画ながら、若干キャラクターの動きが重めな印象を受けますが、これはアクションシーンとのメリハリを付けるための陰影の差に加えて、インカーStefano Gaudianoのさじ加減によるところも大きいのかな、と思ったりもします。また、余談にはなりますが、最近少しカラーリストという仕事を軽く見過ぎていたかな、と思い始めています。少し前までは、作品が作られる際、ペンシラーを中心としたチームの中で、指示された色を組み合わせを調整しながら乗せて行くというものだったろうと思うのですが、近年のアメコミでは更に複雑な個人的な技能プラスセンスが必要になり、作品の中でも果たす役割が大きくなっているのではないかなと思い始めています。思い始めたばかりなのでまだ全然わかりませんが、気にしていれば少し形が見えてくるかなと思い、この作品のカラーリスト、Ian Hanninの名前も一応記しておきます。

旧版(1993-1996)では、正体不明の少年によってプロジェクト・ライジング・スピリットの研究所から解放された以前の記憶のないBloodshotが、自らの正体を探索しているところから始まります。ニュージャージーのギャング組織に手がかりがあるとの情報を得て、同地に向かい、プロジェクト・ライジング・スピリットの追手とも闘い、という現行新生Valiant版とは全く違う展開になっています。こちらはこちらで読んでもう少し詳しい形で書くこともあるかもしれません。旧版も出版当時人気で色々な国で翻訳が出たということで、もしやと思い調べてみたのですが、日本版は出ていないようです。他にもAcclaim Comics版(1997-1998)もあったりするので、早く読んでいきたいなあと思っています。


というわけでValiant その2 Bloodshotでした。少し間が空いてしまったなと思うのですが、その間にもあんまりコミックの事は書けていないし、一方では小説の方も読み終わった長編が3冊も待機中だったり、なんとかもっと努力せねばと思うばかりです。コミックに関しては、あっちが気になって読んでいるとこっちが止まっていたり、疲れたしあんまり時間もないからそんなに思い入れも無くてブログに書くかどうかわからないマイケル・ターナーの『Witchblade』でも読んどこう、などという日々でモタモタしているのですが、Valiant物と2000ADぐらいはもう少しきっちり読んでいこうと思います。 
 Valiant その3は順番から行くと『Archer & Armstrong』と『Eternal Warrior』ということになるのですが、この流れで『Harbinger Wars』の方が先になるかもしれません。いずれにしてもなるべく近日中に。そして次回は文中にも書いた通り、この作品のライターDuane Swierczynskiによる犯罪小説『Wheelman』についてです!次回に書くからと思って今回はSwierczynskiの凄さが控えめになりすぎたのではないかと思います。ご期待ください。


リストの旧版については、最近再版か新編集されたVol.1のみを記載しました。後は絶版状態で入手困難のようですが、続いてそのうちに再版されてくるものと思います。     


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Valiant その1 -X-O ManowarとHarbinger-

●Bloodshot(2012-)



●Bloodshot(1993-1996)


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2014年6月14日土曜日

Valiant その1 -X-O ManowarとHarbinger-


 なんだかまあ、こんな感じでブログを始めて4か月になるのですが、コミックに関してはいまだにオレが書くことなんかなあ、と思ってしまうのです。やっぱりコミック、特にアメリカのは詳しい人がいっぱいいるわけだし。まあ、結局私なんてデジタルで手軽に読めるようになった最近になって本格的に読み始めたぐらいでまだ日も浅いわけだし。それでもやってみようかなあと思うのは、自分の経験から、なんか面白そうだなと思っても情報が全然見つからなかったり、自分が読んで面白かった物について誰か書いていてくれていたら嬉しかったりしたという事があったりというようなことで、やっぱりどんなのでも少しでも情報が沢山あった方がいいだろうなと思うからなのですよね。あと情報があるところと無いところの格差も大きいように思えて、そんなところをいくらかでも埋められたらなあなどと、微々々々力ながら考えたりもするわけです。まあ結局はなんか中途半端なものを書いてる言い訳でしかないのかもしれませんが。とにかく知ったかぶりにはならないようなるべくちゃんと調べて書いていくように努めていこうと思います。
というわけで今回はヴァリアントについてです。ヴァリアントなんてオレが語るべきものなのかなあと自信がなくなってつい言い訳が長くなってしまいました。でもまあ、ヴァリアント好きだし面白いから書いてしまえ、ということでやってみます。今回はその第1回です。例によって例の如くまだあまり読んでいませんが、まあさわりの辺りを新旧作比較しながら書いてみます。

●ヴァリアントの歴史

こういうことを書くのはあまり得意ではないのでかなり大雑把になりますが、とりあえずはまずヴァリアントの現在までの歴史から書いてみようと思います。ヴァリアントは、まず1989年、マーベル・コミックの元writer/editorであるJim ShooterとBob LaytonによりValiant Comicsとして設立されます。数々のシリーズタイトルを作り出した後、Valiant Comicsは、1994年ゲーム会社であるAcclaim Entertainmentに売却され、Acclaim Comicsとして再スタートします。多くのシリーズがリランチされ、ゲーム化されたタイトルもありましたが、2004年Acclaim Entertainmentはコミックの出版から撤退、翌2005年から現在の形であるValiant Entertainmentとして再々スタートしました。しばらくは旧作の出版と著作権管理として雌伏していたヴァリアントですが、2011年マーベル・コミックのCEO兼副社長のPeter Cuneoが社長として就任してから再始動が始まり、翌2012年4つのリランチタイトルをスタート。いずれも好評を持って迎えられ、現在の快進撃に至るというわけです!…という感じで大体あっていると思うのですが…。

Jim Shooterというのもいろいろある人のようだな、とか80~90年代あたりのアメコミ状況に関しては知識不足でまだ色々勉強せねば、などと思いつつとりあえず進めます。このような経緯を経て現在に至るヴァリアントで、現在出ているものは以前のリランチ作品です。しかし、リランチとは言ってもそういう形で一旦は終わってしまったもので、また新しい作品として読み始めることができるし、一方で過去のはどんなのだったのかな、と読み返して比較してみるような楽しみ方もできます。また、ヴァリアントの良いところは、2012年リランチとまだ日も浅く、まだ楽に追いつけるところ。アメコミを読み始めたものの、マーベルDCの山の大きさに途方に暮れているという人(私)も道に迷う心配なく楽しめます。(とか言いつつこちらにもかなり遅れてきている私ですが…)まあこういうのも読みながら少しずつあちらの大山を探索していくのもいいのではないでしょうか。

現在Valiant Entertainmentから発行されているのは以下の作品です。
 1. X-O Manowar
 2. Harbinger
 3. Bloodshot (Bloodshot and H.A.R.D. Corps)
 4. Archer & Armstrong
 5. Shadowman
 6. Quantum and Woody
 7. Eternal Warrior
 8. Unity
 9. Rai
 (リランチ順)
1989年の発足当初から"Valiant Universe"として、マーベルDCのようにすべての作品が共通の世界に存在しているという構想で作られていて、現在もその設定で進められています。昨年は初のコミック・イベントとして『Harbinger Wars』が発行され、今年もこれから『Armor Hunters』が始まるところ。他にも複数のシリーズのキャラクターが共闘する『Unity』も始まっています。いずれの作品も実力派のライター、アーティストを起用し読み応えのあるものになっており、最近ではanあのMatt Kindtもライターとして参入しています。
最初は全部まとめてやろうかと思っていたのですが、これまでの経験からグダグダになるのが目に見えているので少しずつやってくことにしました。というわけで今回はその第1回、X-O ManowarとHarbingerについて書いてみます。旧作はAcclaim Comics版もあるのですがそちらはまだ手を付けてないので、最初のValiant Comics版との比較になります。

●X-O Manowar

紀元402年、ローマ帝国と闘う西ゴート族の戦士Aricは、ある日野営地の近くに巨大な見たこともない物体が降りているのを目撃する。ローマ帝国の新兵器だと思い攻撃を仕掛けるAric達。だがそれは異星人Vineの宇宙船だった。勇猛に戦うもはるかに進んだ兵器の前には敵わず、Aricと仲間たちは異星人に捕獲されてしまう。見たこともない土地に降ろされたAricはただちに逃亡を謀る。宇宙船の中を逃げるうちにAricは異星人達が謎のアーマーを神聖な儀式のように崇めている光景を目撃する。逃亡はすぐに阻止され、Aric達は異星人の農場で奴隷として使役される。あきらめず逃亡を試み続けるAricだったが、遂には片腕を切断されてしまう。しかし、Aricは逃亡をあきらめない。その胸に去来するのは以前に見た光景だった。

”あのアーマーを手に入れれば奴らと戦える!”

不屈の意志で再度逃亡を試み、遂にAricはそのアーマーの許にたどり着く。数々の異星人兵士達を拒み続けたアーマーだったが、まるでAricを待っていたかのように受け入れ、その身体を覆う。そして、失われた片腕までもそのアーマーの中で再生される。
強力なアーマーを手に入れたものの、敵の圧倒的な数と火力の前、仲間たちは次々と倒れて行く。追い詰められ船外に脱出するAric。そこはAricが初めて目にする宇宙空間だった。宇宙艦からの更に強力な火力がAricを襲う!

”駄目だ!俺はこんなところで死ぬわけにはいかない!ローマへ行って戦うのだ!
               ローマへ!”

そして、そのAricの想いに応え、彼を包んだアーマーは瞬間移動する。地球へ!ローマへ!Aricの姿はローマ、コロッセオ上空に出現する!
だが、そこはAricの生きた時代から1600年を経た現代のローマだった…。

盗まれたアーマーを取り戻すため、Vineの戦艦が地球へ向かって発進する。一方、地球での前進基地であるVineとの混血グループも、その命を受け、ニンジャアサシンNinjakを雇い、Aric討伐とアーマー奪還のために送り込む…。

[過去作との比較 ]
1992年発行のValiant Comics版では、話はまず宇宙船内で逃亡したAricがアーマーを手に入れるところから始まります。(1年半後に出た前日譚の#0もあります。)まずは南米ペルーに到着し、Vineとの闘争の後、舞台はニューヨークに移りそちらのVineの本拠を壊滅、という感じでとりあえずVineの話は2話まででひと段落します。ちなみに現行版では私の読んだ9話あたりでやっとVineへの反撃が始まったあたりです。旧版もまだ5話までですが、その後はHarbingerのToyo Haradaと会い、その次はアーマーを狙う男が現れるという展開です。旧版のAricは本当に誇り高い蛮族という感じで、全裸が普通、周りの風景が自分の時代と著しく変わっていても一切動ぜず、その一方で自分が冷凍保存され1600年過ぎているという事情はあまり理解していない様子。深夜のセントラルパークでストリートギャングの一団に襲われると、これこそが自分の望んでいた戦闘だ!と嬉々として皆殺しにするという蛮族ぶり。Vineの下で働いていたKenというゲイの青年が、のちにAricの協力者となるのですが、そのゲイ青年の見慣れないふるまいから”こいつは魔術師だ。魔術師を味方にすれば有利になる”と考え行動を共にしたりします。現行版ではその辺のAricの個性が少し薄めかなという感じです。

現行版のライターは、映画化された『サロゲート』(Top Shelf刊)のライターでもあるRobert Venditti。ヴァリアント・ユニバースの中でも中心をなすシリーズという事もあるのか、少し順当にストーリーを進めていてあまり作家の個性は発揮されていない観もありますが、まあ、問題は無いし、その辺に関しては今後に期待という感じです。作画は、Dark HorseのConanシリーズのCary Nordやイギリス出身のLee Garbettなどが交代で担当していますが、最初はペンシラーというクレジットなのですが今ではアートになっています。インカーの人省略か?ちょっと良くないなあ。いずれの人もとても迫力のある達者な絵です。
ちなみに最後の方で名前の出たNinjakですが、以前は自分のシリーズを持っていたキャラですが今のところはそちらは始まっていません。一応予定はある雰囲気ですが。この後もX-O Manowarとはなにかと深く関わっていくようです。


●Harbinger

雑踏の中を歩く少年。彼の頭の中に周囲の通行人の考えていることが飛び込んでくる。テレパシー能力。その強力な能力により、周囲の人間の思考は勝手にどんどん彼の頭の中に侵入してくる。彼はそれを遮るようにジャケットのフードを深くかぶる。少年は薬局に入る。彼の目が怪しく光ると店主は処方箋なしでは販売できない強力な向精神薬を代金もとらずに手渡す。だが、彼にはそれが必要なのだ。絶えず頭の中に侵入してくる声を締め出すために…。

彼の名はPeter Stanchek。相棒の統合失調症の少年Joeと、収容されていた施設を脱走して空き家に寝泊まりしている。Joeは彼の能力が一切通じない世界で唯一の友達なのだ。

その能力ゆえに施設に収容されていた少年Peterの数少ない外界の思い出と言えば、幼少時近所で仲良く遊んだ少女Krisの事。彼は彼女に会うためにこの町へ戻ってきたのだ。だが再会した成長したKrisは迷惑そうに彼を突っぱねる。追いつめられた孤独感からPeterは自分の能力を彼女に使ってしまう。

”俺と恋に落ちるんだ、Kris。”

夜、空き家の中でKrisと抱き合って眠るPeterは自分を呼ぶ声に気付く。外に出てみると、そこにいたのは一匹の犬。多くの犬に襲われるという幻覚を見た瞬間、Peterは庭園の中で見知らぬ男と向き合っていた。男の名はToyo Harada。彼はPeterにその能力を生かすため、自分のHarbinger Foundationに加わるよう促す。

現実に戻ったPeterは、Joeが犬と話している自分を呆れて見ているのに気付く。Joeは彼がKrisと会っている間に警察に保護されていたのだった。釈放され戻ったJoeは当然尾行されていて、Peterを収容していた施設の組織の追手が、まさにその頭上、ヘリコプターの一団として現れる!

ヘリコプターからは重武装の兵士達が降り立ち、電磁波とストロボを組み合わせた装置でPeterの能力を抑え込み、制圧を図る。”お前自身の力を使い脱出するのだ!”犬を通じて呼びかけるHarada。だが、自らの能力を怖れるPeterはそれを使うことができない。しかし、Krisに危機が及ぶのを見た瞬間、Peterの本当の力が爆発する!

周囲を取り囲む兵士たちが念動力で一気に弾き飛ばされる。危険を感じた兵士たちは発砲を始めるが、弾丸はすべてPeterの身体を逸れて行く。強力なテレパシー能力で兵士全員を戦闘不能にするPeter。隠されていた指揮車が引き寄せられ破壊される。指揮者と向かい合うPeter。

「俺を殺す気か?Peter!」
「いや、あんたを痛めつけるにはもっといい方法がある」

”忘れるんだ。あんたが今までに知った全ての事を。あんたが愛したすべてのものを。あんたを作り上げてきた全てを!”

破壊の跡、Haradaからの迎えのHarbingerの車が到着する。だが、KrisとJoeは連れては行けない。別れの時。能力から解放されたKrisは、殺してやる!とPeterを罵る。またすぐに会えるから、と手差し伸べるPeterに向かってJoeは「お前みたいに恐ろしい奴は初めて見たよ」と、つぶやく…。

そして、Peterを乗せた車はHarbinger Foundationへと向かう。

[過去作との比較]
同じく1992年発行の第1話は、Harbingerと決別したPeterがKrisとともに逃亡しながら、Renegadesとなる3人の仲間と出会っていくところから始まります。あらすじもそこまで書こうかと思ったのですが、あとのいきさつはできれば読んでいただきたいなと。旧版ではこちらも後から#0が発行され、それまでの話が語られます。そちらではPeterは、普通のハイスクールの生徒。まずはアメリカの映画やTVドラマでよく見る感じのハイスクールのヒエラルキーみたいなところから始まり、その中ではパッとしないPeterなのですが、自分に特殊な能力があることには気づいていて、雑誌の広告で見たHarbinger Foundationに手紙を送り迎え入れられるという展開。Peterは学校に通いながらHarbingerでも訓練を受け、力を増して行き、その能力でずっと高嶺の花だったKrisもモノにします。そんなPeterの様子を心配する、同級生で親友のJoe。一旦は有頂天になっていたPeterも悩みはじめ、遂にはKrisへの能力を解き、真実を告白してフラれてしまう。苦悩を深め、能力の伸びが滞るPeterの様子を見て、Harbingerは障害になっていると思われるJoeを殺害する。ショックを受け、無能に陥るPeterを見て、Harbingerは彼の処分をも謀るが、遂にPeterの怒りが爆発する。そして、自分の本当の気持ちがPeterに向かっていることに気付いたKrisも、Peterの許へ向かう…。 
という感じで、こちらの『Harbinger』は、基本的なキャラクター名、配置以外はかなり大きく変わっています。いかにもアメリカのティーンエイジドラマの典型のノリと雰囲気の旧作に対し、現行作は結構日本のマンガ読者にも馴染みやすいものではないでしょうか。日本のマンガが海外に出てからもうかなり長く、今更その影響をあげつらうのも野暮だとは思いますが。
キャラクターの見た目の変更も大きく、ロングの赤毛をなびかせていたKrisは、現行作ではショートの黒髪に赤いふちの眼鏡、唇にピアスとかなり個性的でクールな感じ。旧作ではもみあげを工夫したニッポンのシャチョー的だったToyo Haradaも、現行作ではトニー・スターク風の髭を生やして謎の大富豪感を強めています。

現行版のライターは、アイズナー賞にもノミネートされたVertigoの『Unknown Soldier』などの著作のあるJoshua Dysart。はみ出し者対エリートという構図の強調された、ナイーブでときにバイオレンスなストーリー展開は今後も期待できそうです。作画は、こちらも数人が交代でということになっていますが、中でも注目は序盤5話を主に担当した『Carbon Grey』(Image Comics刊)などのKhari Evans。特に女性のキャラクターが美しくその辺でも日本のマンガ読者に受ける要素は多いのではないかと。詳しい経歴などはあまりわからなかったのですが要注目のアーティストです。ちなみに旧版の1話のペンシラーは現代アメコミ重要作家のひとりであるDavid Laphamだったりします。

というわけで、Variant その1、『X-O Manowar』と『Harbinger』について書いてみました。またずいぶん長くなってしまった割にはいまいち中途半端な感じも…。まあ、なんとか回を重ねながら別の作品を紹介しつつ、前の物の情報も充実していければいいかなと思っています。ヴァリアント・ユニバースについては、とりあえずは今回の2作と、あと『Bloodshot』を読んでいれば当分は大丈夫だと思います。それなら『Bloodshot』までやれよ、という話ですが…。
 次回、いつになるかは不明ですが、その2は、そんなわけでヴァリアントの中でも私が一番好きな『Bloodshot』の登場です。なんとかその辺までにライターで犯罪小説作家でもあるDuane Swierczynskiの小説も1冊ぐらい読んでおきたいなと思っています。


言い訳も含めて、今回はずいぶん長くなってしまったのですが、私がコミックについて書いていきたいなという考えは上で述べた通りです。私の場合一方でかなり重度のハードボイルドバカだったりもするので、コミックとの知識の格差でためらってしまう部分もあるのですが、まあ恥をかくつもりで、もしかしたら誰かの役に立つといいなと思いながら好きなことを書いていこうと思います。今回文中にちらっと登場したMatt Kindtについては近日中に、David Laphamについても近いうちに書く予定ですので(もし、楽しみにしてくれる方がいるなら)お楽しみに。

 ヴァリアントの出版物に関しては、過去作は少し手に入りにくくなっているようですが、デジタル版ではComixologyにかなりそろっていて、現在も追加されているようなので、そちらに興味のある方はComixologyで探してみてください。

Valiant Entertainment 


●X-O Manowar


●Harbinger


●その他のValiant作品


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