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2017年8月20日日曜日

Ken Bruen / A White Arrest -White Trilogy第1作!トム・ブラント登場!!-

遂に登場となりました、あのケン・ブルーウンのWhite Trilogy第1作『A White Arrest』であります!こちらDetective Sergeant Tom Brant and Chief Inspector James Robertsシリーズの第1作でもあるのですが、シリーズ4作目以降はInspector Brantシリーズとして出版されていたりして(出世?)、シリーズ名もちょっとはっきりしない。シンプルにTom Brantシリーズでもいいのかな。未訳ではあるけど、第4作の映画化作品『ブリッツ』は日本でも公開されているので、トム・ブラントでいいか。などと出だしの作品紹介からちょっと混乱気味ですが、『A White Arrest』始まりますです。


White Arrestとは何か?

警察官のキャリアの頂点である。 -サー・ロバート・ピール

それまでのクソを帳消しにするでかいやつ。 -ブラント巡査部長

舞台はロンドン・サウスイースト署。
物語はまずは女性警官フォールズと同僚ロージーのエロ話で始まる…。省略。

そして第2章。ジェームズ・ロバーツ警部の机の電話が鳴る。

「警部だ。」
「ジョン?あなたなの?あらまあ、そんな風に話してると重要人物みたいねえ。」

…ロバーツ警部の奥さんからである。
「ドライクリーニング、取ってきてもらえる?」
「そんなものは自分で行け!」

会話を終えた警部はすぐにまた受話器を持ち上げる。
「今、私の妻から電話があったが?」
「はあ、緊急ということでしたので…。」
「何度言ったらわかる?妻からの電話は絶対に繋ぐな!」

しばらくの後、警部はインターコムに向かって吠える。
「フォールズを呼べ!」
そして5分後、フォールズが現れる。
「仕事を頼みたい。」
「はい、警部。」
ロバーツ警部は机の上をかき回し、ピンクのチケットを集める。
「ランチタイムにクリーニングを取ってきてくれ。」
「はあ?…。」
ところでブラントの奴はどこに行ったんだ?

トム・ブラントは取調室で容疑者の若者を前にしていた。
お前のどにパックを食らったことあるかい?ああ、パックだよ。こいつは俺のアイルランド人としてのバックグラウンドでな。
そしてブラントの拳が男ののどに押し当てられる。
こいつがパックだ。デモンストレーションてのがどんな言葉よりも効果的って場合があるんだよ。お前が女の子をレイプしたって話を早く吐いちまえよ。

取調室の外でブラントの尋問方法に意見しようとした巡査の股間を鷲掴みにしたところで、フォールズが現れる。
「ロバーツ警部が呼んでますよ。」

その時、サウスイースト署管内では二つの連続殺人事件が起こっていた。
ひとつはドラッグの売人が殺害され街灯などに吊るされるという事件。
もう一つは自称”アンパイア”によるクリケット選手連続殺人事件。
上層部が早期解決をせっついてくるのは、マスコミの注目も集まるクリケットの方だ。
「クリケット?やったことがねえな。俺がアイルランドでやってたのはハーリングだ。」
「なんだそりゃ?」
「ホッケーと殺し合いの中間ぐらいのやつだ。」

しかしこのサウスイーストも最近落ち目だ。ここらでひとつでかいやつ、ホワイトアレストを決めねえとな。


シリーズ全体については先を読んでみないことにはわからんのですが、少なくとも、今作についてどんな作品かと問われれば、断言する。ケン・ブルーウン版87分署である!
まあこの『White Trilogy』の序文でも87分署へのオマージュが語られていることからも明白で、何も私が発見したとかいうものでもないのだが、日本には87分署のファンが大変多くもちろん私もその一人であるゆえ、強調しておきたい。これはブルーウン版87分署である!
この作品の主人公はトム・ブラント巡査部長である。しかしそれは87分署の主人公が本質的にはスティーブ・キャレラであるのと同様の比重で、犯人をも含む様々なキャラクターの視点による短い章が入れ替わるという87分署のスタイルを踏襲した形でこの作品も書かれており、同様の効果を表している。明らかにブルーウンは自分の87分署を作るという意図でこのシリーズを始めている。それゆえのあの長ったらしいシリーズタイトルだったりもするのでしょう。
そして、ブルーウンの87分署愛は作品中にも表されていて、主人公ブラントは87分署の熱烈なファンであり、ジャックさんがブルーウンの好きな本を語るのと同様な感じで87分署について熱く語るのである。ブラントは拾った老犬が禿げているのでただちにマイヤー・マイヤーと名付けるほどの87分署ファンで、もちろん自宅には87分署のコレクションもあるのだが…。
上にも書いた通り、私は87分署を心から愛する者の一人として、この『A White Arrest』をブルーウン版87分署として大変楽しく読みました。感想も何もあるか、ケン・ブルーウンで87分署だよ、こんな作品が素晴らしくないわけがないだろう。87分署のファンがこれだけ多く、全作品が翻訳されているこの国でこのシリーズが未訳などというのは遺憾としか言いようがない。もしこの作品が「87分署と比較するに値しない」などと言い出すタコ野郎がいたら、そんなもんはただ87分署が名作だと言われてるから読んでるだけの奴で、そーゆーのにとって名作というのはそっちの権威がお墨付きを着けて初めて名作となるというような考えのものだ。その作品が名作かどうかなんて読んだ個人が決めればいいんだよ!人の意見に追随してるだけでエラソーなこと言うなっ!ちなみについでにこの機会に言っとくが、書評家や読書のプロどもが何百人「ミステリとして」こき下ろそうともパコ・イグナシオ・タイボ2世の『三つの迷宮』(最近出た日本のやつじゃねえ!)がメキシコという国の一つの真実を内側からあまりにも鮮烈に描いた鈍器のような名作である、という私の感想は一切揺るがん!でもきっとこれを87分署のパロディとか言い出すおっちょこちょいもいそうだな…。だから日本で出ないんだよね。やっぱり日本はケン・ブルーウンのような偉大な作家が翻訳されるに値しない国なんでしょうね。

ここで一つ、ちょっとネタバレの危険性があることを警告しつつ書くのだが(こういうのをネタバレと解釈する人も世間にはいるのだろうから)、この作品も他のすぐれたブルーウン作品同様、事件は捜査や主人公たちの推理や知力などといった方法では解決しない。文句あるかっ!まあその辺が上のような値しない人の発生が予想されるところなのだけど。まあそろそろ確信をもって言っていいのではないかと思うのだけど、ケン・ブルーウンというのは、事件を解決するような知力や生活習慣(もうそのレベルだろう)も持たない人たちを主人公にして、そういう形によって事件が解決されないというミステリ作品を書く作家なのだ。そしてその作品は常にユーモアに満ちているが、事件の解決であったりその結末は常に重く、ユーモア・ミステリというジャンルとは完全に一線を画している。もはやケン・ブルーウン作品はケン・ブルーウンという独自のジャンルなのだよ。一昔前だと、ケン・ブルーウンはトリックを作れない、とか真顔で言ってくるやつとかいそうだね。今でもいるのかな?やっぱりこの国はケン・ブルーウンのような偉大な作家が…(書く気力も出なくなっちまったので以下略…。)。

そしてシリーズ第4作の映画化作品である『ブリッツ』についてであります。実はこれずっとまだ観ていなくて原作を読んでからにしようかな、と漠然と思ってたりもしたのですが、やっぱりこれを書く以上観とかんといかんかなあ、と思いつつ、まあブラントは明らかにステイサムのはまり役で、読んでる時点でステイサムがどんな感じに演じてるかも見えちゃうぐらいでステイサムで決まりでいいじゃん、と紆余曲折を重ねた末、結局無駄な責任感にかられ今回観てしまいました。…で、少し後悔…。これシリーズの今後の展開についてかなり重大なネタバレしてんじゃん…。まあこれを読んでる多くの人はすでにこの映画を観ていることだろうと思いますが、もし未見でこれからこのトム・ブラント・シリーズを一から楽しもうとお考えの人がいるなら、絶対にこの映画はシリーズ4作目『Blitz』を読むまで見ないことをお勧めします。常々作品で重要なのは結末だけじゃないという考えを表明し、多少のネタバレは気にしない私が重大なネタバレと言ってんだから本当に重大なんだよ。まったくブルーウンという人はこのくらい平気でやっちゃう人だからなあ…。で、まだ観てないラッキーな人のために言っておくと、ステイサムは本当にイメージ通りのブラント。ハーリングのラケットをぶん回すシーンもあり。そういえばジャックさんもこのラケットを武器に携えていく場面あったねえ。ちなみにスコットランド野郎Ray BanksのCal Innesの武器はクリケットのバットでした。あっち方面のスポーツマンは暴力的だねえ。というより暴力マンがスポーツ的なのか。女性警官フォールズもイメージ通り。ロバーツ警部に関してはこっちにあまり具体的イメージがなかったのでこんな感じなのか、と再認識。というようなことになってますので、安心して第4作を読んでから観るのを楽しみにしてください。で、後悔がなぜ少しかというと、これがまた大変すばらしい作品だったからです。実際そっちの原作を読んでいないので確かではないけど、このシリーズ第1作を読んだ印象で言うと、このシリーズ、ケン・ブルーウン作品としての映像化再現度はかなり高いのではないかと思う。ちょっと未消化に見えるエピソードも含めてかなりの部分シリーズ半ばの作品のままとして原作にもかなり忠実なのではないかと推測されます。まあそんな原作と照らし合すなんてことを除外してもこの映画本当に素晴らしい。とりあえずこの段階でも私の評価としては原作付きハードボイルド/ノワール映画の新たな傑作のひとつぐらいに入れちゃって全然問題なしの作品でした。でこの作品の世間的評価がどうかというと、そんなの全然調べる気も起らんよ。こっちがうっかりでも本当に楽しく観た映画なのにわざわざ水を差すような感想を検索する気にもなれんわ。本当は他の人の意見から自分の気付かなかったり知らなかったりする観点を見つけられるというものなのだろうけど、今どきの映画についてっていつまでたっても「辛口」気取りで欠点をあげつらってりゃ映画通に見えると思ってる幼稚な言いたがりが多すぎて、なんかほんとに救いようのない状況だから。なんか「警察も犯人も頭が悪すぎる」とか言ってる奴いそうだねえ。頭が悪いやつが主人公で何が悪いの?これはそういう作品なんだよ!アンタが頭の悪いやつの出てくる映画が嫌いというのは勝手だが、こちとらも頭の悪いやつが狭量な考えで優れた作品をぶった切ってるなんてのを見るのが心底嫌いなんだよ。とりあえず私の中でこの映画の評価がいくらかでも下がるという可能性は、原作の第4作『Blitz』がさらに素晴らしかった場合だけである。もちろんなんと言ってもケン・ブルーウンだからねえ、その可能性がないわけではない。とりあえずこの映画については第4作『Blitz』を読んだその時にまた。

というわけでケン・ブルーウン作、トム・ブラント・シリーズ第1作にしてWhiteトリロジー第1作『A White Arrest』。よもやブルーウンに駄作があるなどと疑いもしなかったわけですけど、やっぱり予想通りの本当に楽しめる傑作でした。そしてこちら3部作の第1作ということで、明らかに続く、の感じで終わっております。続く第2作『Taming the Alien』がどんな展開になるのか楽しみです。まあこちら春先ぐらいには、と予告していたのがすでにここまで遅れているのですが、この第2作何とか秋のうちには…。にゃんとか頑張るよう。以前にもお伝えしました通り、このトム・ブラント・シリーズの第1作~3作は、現在は3作まとめた『White Trilogy』という形のみで刊行されているようです。Kindle版は現在日本からは購入できませんが、電子書籍ではKobo版は日本からでも購入できます。トム・ブラント・シリーズは1998年の今作から始まり、現在2007年発行の第7作『Ammunition』までが刊行されていますが、中断中なのか完結しているのかは不明です。とゆーか読むのを楽しみにしてるのだから調べるつもりもないし、このシリーズはトム・ブラントの死をもって終わるであろうみたいな予想をするつもりも、どこそこがピークであるみたいなつまんないことを言うつもりも毛頭ありませんので、あしからず。

■Ken Bruen/Tom Brantシリーズ

  1. A White Arrest (1998)
  2. Taming the Alien (1999)
  3. The McDead (2000)
  4. Blitz (2002)
  5. Vixen (2003)
  6. Calibre (2006)
  7. Ammunition (2007)


【その他おしらせの類】
遂に、あの現代ノワール最強作家にして無冠の帝王!Anthony Neil Smith先生の、こちらで何度となくタイトルを挙げていました『Castle Danger - Woman on Ice』が発売となりました!The Duluth Files Book 1!知らんという人のためにもう一度説明するのだが、この作品元々はドイツの出版社が出したOolipoという新タイプのリーディング・アプリのために書かれたもの。Oolipoというのは小説のテキストにサウンドや画像、ちょっとした動画も加えて演出した新たな読書体験を目指す画期的なアプリケーション、…だったわけですがちょっとその後行き詰ってる様子…。そんなわけでOolipoでのリリース後に出るはずだったこの作品がやっと日の目を見たというわけです。まあこっちの出版予定としてはそれほど遅れていなかったのかもしれないが。版元はドイツのBastei Entertainmentで、ドイツ語版も同時リリース。現在はKindle版のみが出ております。内容としては以前からのSmithさんの話によるとツインピークス方向のもので、これまでの作品に比べバイオレンスは抑え気味だということです。Oolipoでどんな感じになるのか結構期待していたのだが、まあ仕方ないのでこちらを読むことになると思うのですが、ちょっとまだ色々読まなきゃというのがあって、もう少し先か。しかし第2弾『Castle Danger - The Mental States』も10月発売が予定されているのであんまりもたもたしていられないか。とりあえず、今回はみんな読んでね、という宣伝です!そりゃあ私はSmithさんの作品を広めるためにこのブログをやってるようなもんなんだからねっ。
あとついでのようで悪いのだが、このBastei EntertainmentではあのDouglas Lindsayの新シリーズも11月から始まるらしい。まだAmazonの方では予約も始まってないようだけどLindsayさんのブログによるとシリーズ2巻が続けて出るようで、こちらも多分Oolipo予定だったのではないかと思われます。Blasted Heathつながりだしね。こちらについてもまた続報がありましたらお知らせします。いやまずBarney Thomsonの続きを今度こそ読まねば。つーわけでなかなか『Castle Danger』にも取り掛かれないんすよ…。

赤ちゃんばかりの国ってど~こだ?乳児ーランド!しかし、ニュージーランドに住んでるのが乳児ばかりではないことを我々に知らしめたのが、『清掃魔』、『殺人鬼ジョー』(こっちまだ読めてない、ごめん)のポール・クリーヴであろう。前にどっかでオーストラリアの作家と間違えて書いちゃってすみません。そーゆー雑なのって本当に失礼だよね。反省してます。で、そのポール・クリーヴなのだけど、前に他のも読めるかな、と思って調べたらKindle版とか微妙な値段で、いつかペーパーバックでも買おうか、と思ってそのまま放置していたのだけど、最近たまたままた見てみたら、秋にMulholland Booksから800円ぐらいのいくらかお手頃な価格でまとめて出ることが判明しましたのでお知らせします。ちなみにこちらは第2作『The Killing Hour』。みんなももちろんクリーヴさんのいかれた小説もっと読みたいよね!まあとにかく私はせっかく翻訳も出てるので、早く『殺人鬼ジョー』を読まなければならんのだが。ん?アマゾンで星が一つか二つ?そんなの果てしなくカンケーねえよっ!
あとマルホからもうひとネタなのだが、こちらは結構前なので知ってる人もいるかと思うけど、あの昨年翻訳された犯罪アクションの大傑作ながら、日本版版元の早川書房までがおなじみ○○の一つ覚え「マーク・グリーニーとくらべれば」で出版するという大変不幸な紹介をされたクリス・ホルム『殺し屋を殺せ』の主人公マイクル・ヘンドリクスが登場する『The Approach』という短編がMulholland BooksからeBookオリジナルで出ているのだが、こちらKindle版のみならずKobo版までが日本からは購入不可…。なのだが、最近これがiBooks版では購入可能なことを発見いたしました!実はiBooksって昔280 Stepsが健在な頃日本で買えないのを調べてみたときに、なんかリンクが上手くいってなかったのかこっちの手順が間違っていたのかでうまくいかず、やっぱりアプリと同じで日本で発売されてないのはダメなんだろうな、みたいな思い込みでそのまましばらく見てなくて、その後割と最近試してみたら、なんだ280 StepsのEric Beetnerとか買えるじゃん、次280 Stepsの事書くときちゃんと書かねば、と思ってたところで…、という次第だったのでした。多分私の何かが間違っていたのだろうが、iBooksの方で何か変わったという可能性もあるのだけど、その辺については不明。まあ、単純に説明すればKindleも買えなくてKoboも出てないけどパブリッシャーのサイトにはiBooksって書いてあるなあ、みたいなときはiOSを使っている人はiBooksのアプリで検索してみると見つかる場合もあるよ、ということ。えーっと、まあ私も一応アマゾンのアフィリエイターなのであんまりこういうこと書いちゃまずいのかな?でも電子書籍全体の発展がKindleの躍進にもつながるはずなので許してくれるよね…。とりあえずは昨年既に続編『Red Right Hand』も出版されていて、もしかしたら日本でも今度はちゃんとした形で出版されるのでは、というかすかな期待も残るクリス・ホルム、マイクル・ヘンドリクス・シリーズなのだが、それまでiOSをお使いの方は、こちらを読んでしばし待ってみてはというところです。しかしこの手のアプリの事って、出たばかりの時は新し物好きのおススメ本と言えば定番のジョブズのアレみたいな人が競うように書いてんだけど、いざ実用になって進んでる今のことになるとさっぱりで調べても全然見つかんないという状態だったりもするので、こんなもんの適当な情報でもいささかなりとでもお役に立てばと思うので、なんかあったらなるべく早く書くようにしますですよ。あ、マルホの他の日本で買えないeBookオリジナルも買えるかもしれないよ。

そして以前チラッとお知らせした『Down & Out: The Magazine Volume 1 Issue 1』が遂に発売!…こちらについてはまだ全然見てなくて内容については不明…。ごめん。えーっと、コールマンのモー・プレガーの新作短編が載っているのは確かで、他にもおなじみの名前が色々と並んでおります。うーん、これぐらいは何とかしなきゃと思うのだが…。あと、Down & OutさんはAnthony Neil Smith先生の復刊が遅れてるので早く出してね。
あと結構前にアナウンスされてその後ポシャったかと思われていたヴィクター・ギシュラー『拳銃猿』のリー・ゴールドバーグ脚本による映画化なのですが、最近ゴールドバーグにより自身のフェイスブックにテスト・フッテージがあげられたそうで、まだ進行中であることが判明。ギシュラーのツイッターからのまた聞きで、現物を見てないのであんまりはっきりわからないのだけど、出てる役者も実際の映画に起用される人ではないぐらいの段階のようです。監督ももう北村龍平じゃないのかな。とにかくちゃんと映画化されるといいですね。早川書房よ名作復刊の準備だ!あ、Kindle版あるの?

今回はあんまりお知らせないと思って、一旦はなしでいいかと思ったのだけど、ああ、あの事書いとかなきゃと思い出して書き始めたら、意外と色々ありました。どうにも読むペースも書くペースも遅くてあんまりたくさん紹介できないので、いくらかでもお役に立てばと思います。どうもここのところ割と有名どころが続いていて、本当はもっとDown & OutやPolisあたりの日本未紹介を推して、更に出てきたばかりのこれからっていうのについても色々書いて行きたいと思うところなのですが。前回コミック方面でも色々と罵りまくってしまったので、もうちょっと抑えなければな、と思ってはいたのだけど、今回も敬愛するブルーウン作品ゆえまたしてもかなり口汚くなってしまったよ。でもさあ、読書のプロあたりが「最近の若い人は翻訳作品が読み難いと言いますが」なんてぬるいこと言ってるから開口一番「よみにくい」とか言ってママがおかずにピーマンをいれるのがわるいレベルの事で感想になると思ってる「最近の若い人」がはびこるんじゃないの。挙句の果てには読み難い理由までもっともらしくこね回してるのもいるけど、オメーの頭が悪いって可能性は考えないの?そもそも根気や努力が足んねーんだよっ。ってゆーような全く話も通じないいきなりハーリングのラケットぶん回す○○○○も必要なんじゃないの?とも思うのだけど。ただね、SFってのはギブソンが読めないのを翻訳のせいにするレベルの読者を取り込んできたからこそ今グレッグ・イーガンの翻訳が出るのだよな、と時々思ったりもするのですよね。昔スーサイドって開演と同時に出口に鍵をかけて誰も逃げられないようにしてから客を殴りながらライブしてたって聞いたことあるけど、まあこれもそんなものだと思ってあきらめてください。どんないいわけだよ。お盆に頑張ろうと思ってたのだけどあんまり進まなかったな。休み前日、仕事終わりに「明日からお休みだーい」と浮かれて隣の駅まで散歩したら疲れて帰って夜中にゲロ吐きそうになりました。大変虚弱。ではまた殴りながら面白い本について語るのでよろしくね。


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2017年8月5日土曜日

Rob Davis / The Motherless Oven -2015年British Comic Awards、Best Book賞受賞作!-

『未来世紀ブラジル』という映画を批判しているつもりではないのだろうけど、わけのわからない映画、というような言い方をする人がいて、それについてはちょっと違うんじゃないかなあ、と以前から思っています。あの映画は登場人物は我々と変わらない人間なのだけど、明らかにこの世界とは違う世界に住んでいて(20世紀の地球のどこか、と説明されてはいるが)、ちょっと違うルールで生きているのだけど、どういう理由で世界がそんな風に変わっているのか、というような我々の住む世界との関係が示されていない。でもストーリーの方はいたって明快で、現実の部分と幻覚だったり夢だったりする部分ははっきり分けられていて、そこが混乱したつじつまの合わないシュールなものというわけではない。つまりわけがわからないと言われてしまう部分は、実は我々の住んでいる世界と物語の中の世界の関係性だけで、とりあえずはそこを無理につじつまの合うものにしようと考えなければ、全くわけのわからない映画などではないわけです。今回のイギリスSelfMadeHero発行のRob Davis作のコミック『The Motherless Oven』もそういう物語です。

舞台となっている風景は、多分イギリスの郊外ぐらいの普通の町なのでしょう。主人公はScarper Leeという少年。なんか常に胃の具合でも悪いような表情の、ギョロ目の特に美形でもない少年。そこらにいそうな主人公に、そこらにありそうな風景。だがこの世界は我々の世界とはずいぶん違っている。まずScarperの両親は彼と全く姿が違っている。彼の母親は、一応人間の形だけを示すように作られた手足や頭のある抽象的なオブジェのよう。父親に至っては全く人間の形とはかけ離れた巨大な機械のようで、現在は少し精神を病んでいるようで、勝手に外出しないよう納屋に鎖でつながれている。彼の両親は特別なわけではなく、この世界の子供たちの両親は大体同じような組み合わせになっているようである。彼の世界では台所のタイマーのような小さい機械が生き物のように話し、それらは「神」と呼ばれている。ただし、住人や他の「神」と会話をしたりするわけでなく、勝手に喋るだけである。テレビやラジオといったものはないが、毎日曜日の「Wheel」(輪と訳すべきか車輪と訳すべきか?)というものを観るのが習慣になっている。半ば啓示半ば娯楽なのだろうか、という感じで毎日Scarperはこれを観ているようだ。作品内の一日の始まりになるページで黒い背景の上に(この作品は白黒)同じモチーフを繰り返す宗教/呪術的な工芸品のような輪として描かれ、啓示的にも見える文章が白字で書かれている。昔の箱型のテレビのようなものの前でこれを観ている場面も描かれるが、具体的にどう表示されているかは描かれない。

そしてこの奇妙な世界では子供たちの死ぬ日が定められている。それぞれに決められたその日までは何があっても死ぬことはないが、その日には確実に人生が終わる。そしてこの主人公の少年Scarperの寿命はあと3週間になっている。

この世界の気候は基本的には我々の世界とそれほど変わっていないのだが、時折ナイフが降る。その時刻はあらかじめ告げられ、住民たちは家から外に出ない。
そしてそんなナイフの降る夜からこの物語は始まる。

Scarperは居間で水曜日のWheelを見ている。傍らでは校医から渡されたGazetteが彼の少し前の言葉を繰り返している。彼の言葉を繰り返し、録音しているらしい花瓶のような形の物。死期が近づいた子供に渡されるらしい。そして玄関のチャイムが鳴る。Ding Dong

母親に促され、玄関のドアを開けるScarper。そこにテーブルを傘にしてナイフの雨の中立っていたのは、最近Scarperの学校に転入してきた少女Vera Pikeだった。

Veraは転校初日からその常に薄笑いを浮かべた挑発的な態度でScarperやその親友Peterのグループから反感を買っていた。Scarperの父親が町で一番巨大だと聞きつけ、そのうち見に行く、と言っていたのが、このナイフの降る夜に現れたというわけだ。
ナイフの降る中追い返すわけにもいかず、彼女を家に入れるScarper。そして納屋で鎖につながれたまま眠る巨大な機械の父親を見せる。

やがてVeraは学校内で事件を起こし、問題児のクラスに編入される。しかし、自由時間になると現れ、死期の迫るScarperに何かとちょっかいをかけてくる。やがてVeraは自分のクラスで知り合ったCastroという少年を連れて歩くようになる。Castroは"Medicated Inference Syndrome"により耳にダイアルのついた機械を着けていて、普段は感情のないような少年なのだけど、そのダイアルを動かすと何かが壊れたようになり喋り方もおかしくなる。というよりは時々そういうヤバい状態になるとそのダイアルで調整してまともな状態を保っているらしい。そして彼には前述の台所のタイマーのような「神」を修理する能力があり、ScarperはそんなCastroに興味を持ち始める。

その数日後、突然Scarperの父親が納屋から失踪する。
そして、ScarperはVeraにそそのかされるようにCastroを加えた3人で学校を脱出して、父親探しの旅に出かける…。



彼らの通う学校は、日本と同じように制服を着たイギリスの公立学校のようだが、授業時間中は生徒が学校から抜け出さないように校庭にライオンが放たれていたりもします。3人は昼休み直後の隙を見計らいかなり危険を冒して学校から脱出することになります。そして所々で情報を集めながら、Scarperの父親が向かったと思われる"Motherless Oven"を目指し、夜は屋根の上とかで寝たりしながら徒歩で進んで行きます。そしてScarperの死ぬ日も刻一刻と迫ってくる。果たしてScarperと奇妙な友人たちの運命は如何に?

なんとも奇妙な世界の物語なのだけど、そこに生きる人にとっては当たり前の世界で、そのルールに沿って生きているわけで、そしてその世界で押し付けられた運命に立ち向かう少年少女の姿は、我々のこの世界でのものと同様に胸を打つものである。本当に素晴らしい作品でした。何とか自力でこんな作品にたどり着ける時代になって本当に良かったなあと思うのですよ。

ちょっと最初に話を振った感じなのだけど、近年の日本ではなんだかちょっとでもわからないような作品に対し、あたかも自分の頭の悪さに対する攻撃とでもみなすような感じで、過剰に攻撃するような傾向があってやな感じである。例えばゴダールの映画が分かりやすいストーリーを構成していないから、自己満足と決めつけて自己満足に浸ってるようなヤツ。結局のところは「この○○は○○を表現している」みたいな回答欄に書くような明確な一つだけの答えがあるという思い込みによる前提で、こ奴らは本当は俺と同じくらい頭が悪いのにかっこつけてわざと難しくしているみたいな思い込み。そんなわけないじゃん。結局はまあ主に団塊世代あたりのより難しいものをより難しい言葉を使ってより難しく「解釈」するのがカッコイイみたいなのに対する反動から起こっているのだろう(例:チャーリー・パーカーは難解である。)。無意味に難しい言葉で語ろうとする輩をバカにするのは結構だし、そんなものが幅を利かせる時代も終わっているのだけど、まだ「解釈」するのはカッコイイみたいな考え方だけは残っていて、それで前述のゴダール自己満足みたいな「解釈」をして「おおさまははだかだ」みたいなことを言ってるつもりになっているのが跋扈しているというわけなのである。まあまたこんなことを延々と本文より長く書いてしまうのもなんだし、こんなところまで来てくれてる人には自明の事とは思うのだけど、やっぱすごい不満だったりするのでちょいと愚痴みたいな感じで書かせてもらいました。あと最後に一つだけ言わせてもらうと、世間ではゆとり世代みたいなのをいくらでもバカにしていいような風潮になってるのに、なんでマンガ、小説、映画、絵画、音楽、その他諸々の創作物に関しては一番頭の悪いラインに合わせて、円周率を3で鑑賞しなきゃならないわけ?皆さんもそう思うっしょ?

私自身に関しては、ゴダール映画の多くについては「解釈」も説明もできんけど、少なくとも常に何か画面から目をそらさせないようなものがあって、とても全部観てるというようなものではないけど、多くは好きで繰り返し観ている。でも『去年マリエンバートで』はなんかのめりこめないものがあってそんなに好きじゃない。あとカッツィ3部作は解説されてるようなテーマに沿って観るのは面倒だけど、観てると純粋にある種の快感があるのでとても好きである。とかその程度。で、この『The Motherless Oven』を目の前で開かれて、このナイフが降るというのはどういう意味があるのだ、と問い詰められたら、そいつの顔面にパンチをくれてとっとと逃げる。知らねーよそんなの。でもどうでしょうか?上のVeraがテーブルを傘にしてナイフの雨の中立っている画像(申し遅れましたが今回の画像はすべてSelfMadeHeroのウェブサイトのプレビューからお借りしております。)。この素晴らしいワンカットを見てこんなマンガぜひ読んでみたいと思った人も多いのでは?コミック=マンガというのはまず画なのだ。そこに難解だったり哲学的だったりする意味が含まれていれば価値があるのではなく、意味など把握できなくても心惹かれる画があればそれで読むべき価値はあるのだ。もしかするとRob Davis本人に聞けば、それぞれの意味を場合によってはフロイト/ユングなんかも引き合いに出して説明するかもしれない。だが、繰り返すがコミック=マンガはまず画なのだ。このナイフの雨の中テーブルを傘にして立ってる少女という鮮烈なイメージが頭に浮かび、そこから話を拡げて作品を作り上げた、ってことだって十分にありうるし、それだって作品の価値は全く変わらないのだ。私は見たこともない不思議なものが好きだ。この作品はそうした不可思議なもので満ちている。そしてそこにはそんな世界で生きる少年少女の冒険物語があるのだ。こんな作品が素晴らしくないわけがない。たとえ「解釈」も説明もできなくても私はこの作品を心から楽しく読んだのだ。それでいいんじゃないの?本当にこんな作品に出会えてよかったと思うのですよ。

そして更に、この作品実は3部作になるそうなのであります。そしてその第2部『The Can Opener’s Daughter』は今年2月に既に発売されており、こちらは今作に登場した謎の多い少女Veraの物語となっているそうです。大変楽しみで早く読まねばと思っているところ。今作後半では、この奇妙な世界に何かの秘密があることの片鱗がほのめかされているようにも思う。もしかしたら3部作の最後にはその秘密が明かされるのかもしれない。しかし、例えば前述のこういうものをまず訳が分からない、ととらえるような人たちはその秘密が明かされることによって物語が完結すると考えがちだが、必ずしもそういうものであるわけではない。要は物語がそこに向かって描かれているかということなのだけど、それも大抵は最後になってみないと分からなかったりするものである。その秘密が明かされることもあるだろうし、曖昧なまま終わるという可能性もある。しかし、もしそれが完全に明かされたとしても、それが作品の「答え」というわけではなく、そしてその内容によってのみ作品全体の価値が判断されるというものではない。くどくどと回りくどく何を言ってるかというと、例えばこれが最後に未来の荒廃した世界かどこかへ向かう宇宙船で冷凍されている人たちが共通で見せられてる夢でした、とかいうことになると、自分の知ってるやつだからああそれね、と途端に高飛車になって雑に感想言い始める類いに釘を刺してんだよ。この第1作が大変優れた作品であるという私の感想は確定しており、それはもう揺るぐことはない。これに続きがあることを心から喜び、次の作品を読むのを楽しみにするだけである。



作者Rob Davisは1990年代からまず自費出版からコミックの世界に入り、2000ADやDoctor Who Magazineなどでも仕事をしていたそうです。そして2011年に後にアイズナー賞にもノミネートされる『Don Quixote(Volume1)』を発表。あ、ちなみに今回の『The Motherless Oven』も同賞にノミネートされています。『Don Quixote』は2011年にVolume1、2013年にVolume2がSelfMadeHeroから出版され、のちに『The Complete Don Quixote』としてまとめられています。その後、2014年に発表されたのが今作『The Motherless Oven』で、最新作が前述の『The Can Opener’s Daughter』となっています。
版元SelfMadeHeroについてはパブリッシャーとしての規模など、結局よくわかっていないのだけど、出版形態としてはグラフィックノベル中心のようで、かのIan Edginton/I.N.J. Culbardコンビによるシャーロック・ホームズ・シリーズやI.N.J. Culbardのラブクラフト作品なども出版しているところです。他にも色々と魅力的な作品は多そうなのだが、ちょっと作者、作品などを挙げられるところまでたどり着いていないところで申し訳ない。とにかくイギリスのコミック・シーンの中では欠かすことのできない存在であるのは確かでしょう。

そしてこの作品、タイトルにも挙げました通り2015年のBritish Comic Awards、Best Bookを受賞しております。同年Best Comocを受賞してるのはAvery HillからのTim Bird「Grey Area: From the City to the Sea」。(ちなみに大雑把に言うと、Best Bookが長編、Best Comicが短編への賞らしい。)こちらのGrey Areaシリーズも観察コミックというようなジャンルの素晴らしい作品で、近いうちにこちらに書くつもりです。というか、単行本の最初のを割と早く読んでしまったのだが、こんなにいいのをあまり早く読むのはもったいないといつもの病気が出て止まっていてしまっていたりするのだが…。と、いずれも優れた作品に光を当て、イギリス・コミックの実力を示してくれている素晴らしい賞なのだが、実はこの2015年を最後にストップしてしまっているのだ…。なんでもこの賞、しばらく休眠状態にあったものをイギリスのコミック作家Adam Cadwellが中心となり、2011年に復活させたものらしいのだが、ボランティア的な活動にも限界が来て、昨年からは受賞作を選出できなくなってしまっているそうです。大変残念なことです。しかし、つい先日イギリスのコミック・ニュース・サイトBroken FrontierにAvery Hillの Ricky Millerが「Why We Still Need a British Comic Awards – Avery Hill Publishing’s Ricky Miller Discusses the Lack of UK Awards Recognition and Just Why They Are so Vital to the Industry」という一文を発表し、British Comic Awardsの必要性を強く訴え、こちらにはあの2000ADや、英国コミックを代表するパブリッシャーの一つであるMyriad Editions、新進気鋭のGood Comicsからも賛同のコメントが寄せられています。私としてもいくら距離は近くなったと言ってもやはり遠いイギリス、沢山出版されどれも面白そうなものからどれを読めばいいかの手掛かりもなかなか見つからず、こういう賞が無ければこんな優れた作品でもなかなか出会えなかったかもしれない。British Comic Awardsには本当に感謝しており、何とか復活してもらえないものかと心から願う者の一人であります。

Broken Frontier : Why We Still Need a British Comic Awards – Avery Hill Publishing’s Ricky Miller Discusses the Lack of UK Awards Recognition and Just Why They Are so Vital to the Industry

今回はイギリスのコミックの話だし、Avery Hillの名前も出たのでついでにお知らせ。あのTillie Waldenさんの最新作『Spinning』(2017年9月12日発売予定)の予約がすでに始まっております!なんとこちらは現在KIndleでプレビューも出ております。Tillie Waldenのこれまでの作品の中でも最長のものになるということで、彼女の初期の代表作にもなるかもしれない重要作!まだの人はただちに予約すべし!あ…あんまり増えるとワシんとこに届かなくなるかもしれんのでほどほどに…。もはや世界注目だからなあ。なんだか以前はあんまり時間のないところであまりの感動に衝動的にちょっと雑に書いてしまったのだが、次はもっとちゃんとやるよ!ああ、でももったいなくてまだ読んでない前の作品も…。


夏バテでしゅ…。今回はなんだか最低限意味を成すぐらいに文章を構成できる気がしなくて寝ちゃった日も多かった気もする。まあいつもながらオレだけに通じるオレ語で書いてる私ですがね。色々と考えていることを書こうと思うとちゃんと週1でやらなければ追いつかないのだが、最低限の隔週もクリアできず…。しかしまあ以前に比べて1回の文章も長くなってるしね。このブログも3年を超えて老齢化しているので、年寄りの長話になるのもやむを得ないとこなのでしょう。年寄りを本当に若返らせる方法と警官にさよならを言う方法はいまだに見つかっておらんのだよ。まあ今回は随所に色々と余計なことを書いてしまったのですが、コミックの方ではあんまりやらないようにしようとは思っているので気を付けるよ。今回に関しては色々やっちまったので、もう一つついでに付け加えさせてもらえば、もしかしてこういう作品を取り上げたことでコイツ「芸術」に走り始めた、などと思う向きがいるようならはっきり言っとくが、所詮エンタテインメントが「芸術」より上だなんて思ってる奴は、「芸術」がエンタテインメントより偉いと思ってる奴と同じレベルのアホなんだよっ!思い知れっ!

Rob Davisホームページ/Dinlos and Skilldos

SelfMadeHero


British Comic Awards



●Rob Davis




●Tillie Walden最新作、まもなく発売!


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