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2020年3月29日日曜日

Starve -超強力タッグによる異色料理コミック!-

今回はImage Comicsより2015~16年に全10話、TPB全2巻で発行された『Starve』。えーっと、まずこのカバーを見て連続殺人鬼が主人公の血生臭いやつか、と思った人がいるかもしれませんが、そーゆーのじゃありません。Vertigo『DMZ』、Dark Horse『The Massive』などの代表作の他、スターウォーズのコミック版やマーベルX-Menなども多く手掛ける現代アメリカン・コミックを代表する作家の一人であるBrian Woodと、クロアチアの偉大なるアーティストDanijel Žeželjの超強力タッグによる「食」をめぐる異色コミック、それが『Starve』です!

【Starve】

物語は東南アジアのいずこかのスラムから始まる。
男の名はGavin Cruikshank。
55歳になる彼がこの町に流れ着いて3年。
ここで暮らしていれば何でも手に入る。酒。ハッパ。ドラッグ。誰かがどこかから手に入れてきてそれをみんなで楽しむ。
この町に来て3年、彼はもうすっかりネイティブだ。

そして、Cruikshankの暮らす廃墟ビルの頭上にヘリコプターが降り立つ。
Mr. Cruikshankただちにお戻りください。「Starve」の新エピソードが始まります。あなたには「Starve」残り8エピソードの契約義務がある。

男の名はGavin Cruikshank。
超人気プログラム クッキングバトル『Starve』を作った男。
ショーの主役であるカリスマシェフ。

急激な温暖化の進行により、世界経済は崩壊。”ネットワーク”と共に「Starve」も終わりを告げ、彼はこの世界の果てへと逃れてきた。
だが今、”ネットワーク”は息を吹き返し、「Starve」を再開させるため、彼をこの南の楽園から引きずり出しに現れた。

そして彼が帰る世界。
急激な環境変化による社会・経済の崩壊により貧富の差は拡大。富裕層は高いビルの上層に武器を持って立て籠もり、街はスラム化している。
ニューヨークに戻るCruikshankの乗った機が到着するのはニューアーク空港。温暖化による水位上昇でジョン・F・ケネディは使えなくなっている。
かつて彼が暮らした家。ためらいがちに押したブザーに応えてドアを開けたのは、美しく成長した娘Angieだった。
だが、彼のアメリカからの出奔以前より関係の冷え切っていた妻は、彼の帰還を憎悪を持って迎える。ネットワークとの会合の席上、弁護士を従えた妻は彼に告げる。「Starve」のギャラはすべて自分の口座に送られ、彼の手には渡らない。

そして「Starve」が始まる。ホストを務めるかつての友、Romanは今は敵として彼の前に立ちはだかる。そして彼の前に出されたのは、このご時勢、犬の肉だ。奴らはこれからグルメが喜ぶ美食を創り上げろと彼に言う。

よかろう。
だが俺は奴らの思うままに動くつもりなどない。
これは俺のショウだ!
「Starve」の最後8エピソードが終わった時、彼らを全て焼き尽くしてやろう。

俺のショウを見るがいい。



「Starve」のクッキングバトルは、大抵の人が思い浮かべるような日本のマンガやTV番組で繰り返し作られてきたものと同様のものだ。一つの食材であったりテーマに沿って複数のシェフが料理を作り、それを数人の審査員が食して採点し、優劣を競うというもの。しかし、この作品においては、日本のそれらのように最終的にどういう料理が作られるか、ということが物語の着地点であったり結論になるわけではない。また、Cruikshankの敵となるのはライバルシェフや高級志向の俗物の料理評論家とかいうものでもない。意に染まぬまま「Starve」の場に引き戻された彼が闘うのは、彼を陥れようと謀る妻や、ホストであるRoman、そしてその後ろに控える視聴率のみを考えるネットワークであり、更には環境変動によりさまざまな食材の供給が困難になっている状況である。
なんかこの作品のように日本で割と一般的なジャンルに属してるっぽい海外の作品を紹介するときに「アメリカ版『○○』」みたいなレッテル貼る要約屋っているよね。こんな風にまずそれらとちょっと違うというところから始めるべきである物でも無理矢理こじつけて、見当違いの先入観植え付けたりね。小手先でとにかく売りつければあとは知らん、て商売方面だけでなく、簡単に真似できそうだと思ってそういうのでレビュー書くやつまでいてホントにうっとうしいことこの上ない。ほら、今でもそうなのかわからんけど、一昔前とかにちょっと大きいライブとか行くとなんかどういう曲でも二拍子で合わせる層っていたじゃない。結局これもそれと同じような音頭変換の一種で、見当違いの先入観や誤解が生じるばっかのもんだよ。これは『Starve』っていう作品で、断じて「アメリカ版『○○』」みたいなもんではないってことを最初に釘を刺しとく。

物語は、その食糧事情ではまず手に入らないマグロを入手し料理する、生きた子豚を一頭捌くところから始め規定時間内に料理を完成させる、そしてシェフのグループで指定されたキッチンを暴力的手段で奪取し、料理を作るという殴り込みキッチンバトル、と続いて行く。しかし、クッキングバトルはTPB1巻のそこまでで終わり、2巻ではCruikshankは「Starve」を娘Angieに任せ、自らはこの社会状況であるべきキッチンの姿を模索する行動を始める。そして物語はネットワークとの闘いと家族の再生という方向で幕を閉じる。

環境の大きな変動により食糧事情が悪化した世界という設定は、以前に少しだけ触れた(「Multiversity Comics 読者投票!今年(2017年)をコミックに例えるならどの地獄の光景?」)複合的な環境災害により破滅的状況に至った世界を舞台にした『The Massive』の作者であるBrian Woodらしいものだろう。『The Massive』いまだに序盤ぐらいの私だが、やっぱりまずはこの設定でWoodがどんな世界を描くのか、というところに注目しながら読んでいった。しかし、実のところはこの設定はそれほど深く掘り下げられない。食糧事情が悪化したと言っても、飢餓に近い状況や価格高騰によりごく普通の食材が一般市民の手に届かないというような状況が描かれるわけではない。
これについての私の考えを書く前に、もう少し『The Massive』とBrian Woodについて説明しておこう。『The Massive』はDark Horse Comicsより2012年から2014年に渡り、全30号で出版された作品。各地での大災害の連鎖により、交通・通信も遮断され無政府状態となり紛争が勃発している世界が舞台。近未来と言ってもほぼ現代の時点で世界が混乱状態に陥った直後ぐらいの設定。大災害以前より活動を続けていた自然保護団体Ninth Waveの観測船Kapitalの船長にして団体のリーダーであるCallum Israelとそのクルーたちは、大災害の中で謎の失踪を遂げた僚船The Massiveを捜し、崩壊した世界で航行を続けるという物語。こうやって説明するとなにか環境アジテーションに満ちた作品のように思えるかもしれないが、これはそういったものではない。Brian Woodは世界各地の状況を様々な情報を集め、研究した後に、そこで起こりうる災害とその結果、社会の混乱や紛争をシュミレーションし、余計な視点の偏りを極力排しリアルに描き出して行く。Brian Woodは現代の世界の諸問題は、いかなるイデオロギー的視点でもなく(過激な環境保護思想も現代では一つのイデオロギーだ)、分析・科学的視点によってこそ正確に描き出せると考える、現代的なシリアスな作家なのである。
そしてこの『Starve』。ここで社会環境的側面ばかりの視点からこの食糧危機問題への掘り下げの浅さを、Brian Woodや更にアメリカ人の食糧危機意識の低さまで広げて批判するのは少し早計だろう。上記のような作品『The Massive』を書いたBrian Woodが、世界的な視点での食糧問題についてそれほど雑な考えを持っているとは思われない。そこで考えられる理由の一つがストーリーとのバランスだろう。この作品は日本で見られるような料理マンガと趣を異にしている点は少ししつこいぐらいに先に書いたが、それでもこれは料理をテーマにしたコミックであり、料理シーンについては丁寧に描かれ、ちょっとしたレシピも画面内に挿入されている。そしてそのような食糧問題についてもきちんと理解しているだろうBrian Woodゆえに、あまり深刻な状況としてそれを描けば根本的に料理をテーマとしたコミックとして成立し得ないと考え、何とかバランスの取れるぐらいの状況に留めたのではないか、というのが私の考えである。
そしてもう一つがこの作品全体の全10号という短さだろう。このサイズでは、そもそもがGavin Cruikshankの物語の背景設定というポジションになっている部分がそれほどは深く掘り下げられなかった、ということなのかもしれない。このサイズが、最初から決まっていたものなのか、それとも売れ行きがよかったらさらに続けられるというものだったのかは不明だが、もしこの物語がさらに続くものだったなら、Brian Woodならではの『The Massive』とも通じる世界的な視点で、食糧危機問題に深くコミットしたストーリーが描かれたのではないかと思ったりもするのである。

なんかちょっと食糧問題テーマの部分が長くなりすぎたかも。どうも殊に日本的な読まれ方だと批判の槍玉に上がりそうな部分をまず擁護しなければ、とくどくなってしまうのも私の悪い癖かもとは思っているのだけど。
食テーマ、料理ジャンル、というのは日本では人気ジャンルで、かなり長期連載になった作品も数多くあるけど、自分の知る限りアメリカのコミックでは見ないジャンルで、やっぱ異色作ということになるんじゃないかと思う。他には結構拡大解釈してあの『Chew』ぐらいかも。Brian Wood-Danijel Žeželjコンビにしても新ジャンル開拓を目指した意欲作だったのだろうと思うが、ミニシリーズサイズで終わってしまったところを見ると、反応はいまいちだったのかもしれない。アメリカだって大昔から料理番組みたいなのは定番だし、例のマッチョ説教探偵スペンサーが延々と食い物の話を続けるのがお約束になるぐらいだから、特に男女的な区分けをしなくても食に関する関心は高いだろうと思うのだけど。私自身ははっきり言って日本のマンガのものでもそのジャンルのそれほど熱心な読者ではないのだけど、それでもそういう料理ジャンルのものとしてもある程度のクオリティを持った作品なんじゃないかとは思うのですがね。

ここで改めてBrian Woodについて。1972年米北東部ニューイングランド地方のバーモント州に生まれる。1997年、デザイン学校の卒業制作に自費出版したコミック『Channel Zero』が、当時のImage Comicsに認められ、シリーズ化される。が、5号で完結した後は一旦はコミック界を離れ、デザインの仕事に就く。2000年、ウォーレン・エリスに乞われ、共同執筆の形でコミックに復帰。マーベルのジェネレーションXなどの制作に携わる。その一方でOni PressやAiT/Planet Lar、Vertigoなどからライターとしてオリジナル作を発表し始める。その間にもデザインの仕事は並行して続け、かのロックスター・ゲームスで「グランド・セフト・オート」や「マックス・ペイン」などのパッケージ・デザインも手掛けている。そして2006年、DCと独占契約を交わした後、Vertigoにて代表作となる『DMZ』、『Northlanders』などのシリーズを出版して行くことになる。『DMZ』は近未来の第2次シビル・ウォー、内戦下のマンハッタンを舞台とした物語らしい。第1次は日本的には南北戦争で定着しちゃってるんだけど、南と北で戦ってるんだかわからないので言い方がビミョーになってしまった。これもかなり気になってるんだがなんかあっちこっち読み散らかして収拾つかなくなっちまってるんでまだ読んどらん。なんとか先に読んだ『The Massive』を片付けんと…。『Northlanders』はヴァイキング時代の歴史ものらしい。この辺の近未来ものと歴史ものがWoodの2本柱ということなのかと思う。Vertigoから2つのヒットシリーズは出したが、結局DCメインのヒーロー物は手掛けないまま、独占契約は2011年に終了。その後はオリジナル作の発表の場はDark Horseに移し、『The Massive』などを出版する。初期の『Channel Zero』も現在はDark Horseから出版されている。このクラスの作家としてはマーベルDCなどの作品は少なめだが、Dark Horse以後はコナンシリーズ(名探偵に非ず)やエイリアンやマーベルに版権が移る前のスター・ウォーズなどのオリジナル以外の作品もかなり多く手掛けている。
何気に日本のマンガ家ではこのタイプかも、みたいなのが頭に浮かんでいるのだけど、やっぱやめとこう。わかりやすいかもしれんが、やっぱり私個人の意見で先入観を与えたくない。日本的には少し前にDark Horseのエイリアン翻訳されてんのね。紹介とかも載ってたのかな?まあ、いいや。結構奇抜にも見える設定の一方で、あまり派手さはないが堅実な正統派って感じのストリーを語るいい作家である。てところで、やっとDanijel Žeželj先生の番になりました!



私もいい加減アホなので、なんかComixologyのプレビュー画像がリンクできないと思い込んでいた…。多分最初にやろうとしたときにあんまり気に入った画像が見つからず別の手を模索し始めたことからの勘違いなんだろうが…。今回はトップ以外はComixologyのプレビューからお借りした画像です。もっとこれからはこの手を使おう、と思うのだが、誰もがŽeželjほどどのページでもスゴイ!というわけにもいかないからなあ…。実はDanijel Žeželj氏のホームページにいっぱい画像があって、今回はここから色々見せられるぞうと思ってたのだが、残念ながらリンクの張れないURLのやつでした…。とりあえずは以下のDanijel Žeželj氏のホームページをただちに見に行くべし。

Danijel Žeželjホームページ

近年のコミック・アートのひとつのトレンドであるライトとシャドウのコントラストの強いタッチに、それ自身でもシャドウを表現する強い彫りこんだような線が、ときには木版画のような印象も与える。深い影の中に浮かび上がるような眼と大き目の口が特徴的で、民族的考察を始める人もいそうだが、日本のマンガの視点から考えれば、そんなものは大して深く考えるほどの意味はないことは言うまでもない。Danijel Žeželjってアーチストの描いた人物の特徴というだけ。線とタッチの印象から細部の省略が多くなると考えられがちだが、その一方で例えば料理シーンでの手のアップなどではカットする素材ごとの力の入り方や感触の違いも伝わる繊細で確かな画力も備えている。
そして彼の作画のもう一つの大きな特徴は、独特の風景や建築物、室内などの描写だろう。特に上下方向に消失点を近く配置した強調されたパースと、多くは斜めに傾けられる水平線=アイレベル。画面に独特の緊張感であったりスピード感、時にはめまい感などを構築する。これらの風景描写が独特のコマ割りで、大きなスペースを取るページ構成もDanijel Žeželjの作画の大きな特徴だ。
そしてその上に更にエアブラシなどを使用した効果を乗せて行くのが彼の技法。ちなみにこの『Starve』ではカラーはDave Stewart。アイズナー賞を何度も受賞しているトップクラスのカラーリストである。Žeželjにカラーが使えないとは到底思えないが、優れた信頼のおけるアーティストがいるならそちらに任せるというのが彼の方針なのだろう。



Danijel Žeželj。1966年クロアチアに生まれる。クロアチア、ザブレグの美術アカデミーで絵画と彫刻を学んだということ。どうも英語のウィキペディアでは経歴が端折ってあり、イタリア語のが詳しそうなんだがもちろん読めん…。1993年にイタリアで出版された『IL RITMO DEL CUORE』というのがデビュー作らしい。ホームページのグラフィックノベルのところでは『Rhythm Of The Heart』というタイトルになっている。ライターとかの表記もないのでオリジナル作なのだろう。多分後に1999年にフランス版が出た時なんだと思うが、かのフェデリコ・フェリーニによる推薦文も付けられたそうである。25作以上を数えるŽeželjの作品はアメリカよりイタリアなどで出版されているものの方が圧倒的に多いのだが、今のところEurope Comicsなどで英訳されているものもなく、ちょっとこちらからでは詳細が掴みにくくなっている。ご本人のホームページでは各数点のサンプル画像と共にきちんとしたリストになっていて大変わかりやすいのだけどね。アメリカでの作品としては、まずDC/Vertigoからの作品がいくつか。かのBrian Azzarelloとの『El Diablo』(2001)は、異色ウェスタンという感じのらしい4号完結のミニシリーズ。あとアメリカの作家Kevin Baker原作による『Luna Park』(2009)というのがあるのだが、こちらデジタルでは発売されておらず、DCの版権も終了してるのかも。マーベルからは『Captain America: Dead Men Running』(2002)という3号のミニシリーズ。これは同じくクロアチア出身でマーベル『Cable』やDark Horseの『Star Wars』なんかを手掛けた作家Darko Macanとの共作。その他、Brian Woodの『DMZ』や『The Massive』でもゲスト的に単発で何号かを手掛けている。

しかし、Danijel Žeželjのアーティストとしての本領は、コミックのみに限定されないマルチな活動にあるようだ。1997年より現在は結婚し、夫人となっているミュージシャンJessica Lurieとのコラボレーションで世界各国でライブペイントパフォーマンスを行い、高く評価されている。また、アニメーション制作も彼の創作活動の一つで、2010年より現在までで8作品が発表されている。以下は2017年製作の『RED RIDING HOOD REDUX』のトレーラー。



Danijel Žeželjのコミックの最新作は、こちらもImage Comicsからの、近未来バイオレンス『Zero』のAles Kotとの『Days Of Hate』。こちらも近未来アクションという感じのものらしい。うーん『Zero』も早く読まねばと思っているのだが…。こちらも全12号、TPB全2巻で終了しているところを見ると、やはり各方面での広い活動のあるŽeželjとしては、ある程度以上の長さの作品は描かないということなのだろうか。この『Starve』全10号というのも、そんなŽeželj側からの事情だったのかもしれない、というようなことも考えるのですよね。

いかに優れたアーティストであっても、商業的なコミック=マンガの現場では100%の仕事ができる環境を得ることは常に困難であることは、日本でもアメリカでも事情は同じだろう。目を瞠るような作画で登場してきたが次第にカバーのみの仕事が主になって行ったり、あるいはペンシラーのみという形で少し質の落ちる作画になって行ったり。本当に優れたアーティストのその力を出せたコミック=マンガを見られるということは、読者という立場からでも幸運なことなのだろうと常々思っている。そしてこれはそんなDanijel Žeželjというアーティストが存分にその力を発揮した「幸運な」作品である。そしてそのストーリーを担当するのはBrian Wood!この『Starve』は、日本では未だ本格的に紹介される機会のない二つの偉大な才能に同時に出会える、大変お得な必読作品なのだよ。読め!


にゃんかね…、6周年あたりでやたらやる気出してたんだがやっぱりまたしても体調崩したわ…。しかしこのご時世だと熱38度5分ぐらい出て明らかに症状違っても、オレもしかしてアレなんか?ヤバいんか?と不安になっちゃうよね。おまけにかなり重症の口内炎併発して3日ぐらいスープしか口にできず、体力ガタ落ちで何とか週後半ぐらいからは仕事にも出たものの、結局休み2週分ぐらい寝て暮らしてつぶれる羽目になったのじゃ。うまくいかんのう…。だが体力はともかくとして依然やる気だけは満々で、やっと『Starve』も書けたしここからまた頑張って行くつもりでおります。
が、それにしてもホント大変だねえ。私のようなボーントゥビー不審者は、平素ならマスクオンで不審率が倍加してしまうのでなるべく避けるところなんだが、今やマスクしてない方が不審者に見えかねんご時勢。折しも知事からは週末は外出を自粛するようにとの要請も出たが、模範的都民として常日頃よりそういう生活を実践している私にとっては何の問題もない!お休みになったら何が何でも外に出ないでひたすらいろんなの読むんだからね。長年鍛え上げたひきこもり力が今こそ発揮される時だ!最後に笑うのはヒキコモリですわーッ。それにしても庶民の皆さんはどうしてあんなにパンに執着するのでしょう。パンが無いのならお肉を食べればよろしいのに。あのように買い占めに走るような人たちに限って、どうせ食べきれないうちに賞味期限が過ぎてすぐに捨てておしまいになるのに。私なぞはカビでも生えてない限り一週間ぐらい過ぎてても平気で食べますのよ。お主らは小学生時代に「蜘蛛の糸」を読んでも龍之介を面白アフロにすること以外何も学ばなかったのか?嘆かわしい。今日の朝飯はパンが無いのでやきそばじゃ!パンが無いのならやきそばを食べればよろしいのよ。とはいえ…、なんか流行り物には一切縁がない私だが、なんかこういうのだけはヒットしちまいそうな気がするなあ…。まあうまく生き延びられたらまたお会いしましょう。
今後の予定といたしましては、次にやる予定の小説の方がまた2回とかになっちゃうんだが、遅れまくってるコミックの方も何とかしなければなので、次もコミックをやります。遂にマッキンティ『ザ・チェーン』の翻訳も出たかと思って喜んでたら、またぞろ巻末には杉江松恋のクソ批評の見本みたいのがなすりつけてあってこいつもとことん罵倒しなければならんのだが、それはまた小説の時に。今度こそ早く書くざんす。引きこもって頑張ろう!皆の衆も無事に生き延びるのじゃ!ではまた。

※以下のリストについて:Brian Wood『DMZ』などについては合本のオムニバス版もあるのですが、色々と種類もあるようなので基本的には初期のTPBで統一しました。Woodその他の初期作品再版については現行のオムニバス版になっています。また『DMZ』の最初の5巻、『Northlanders』全6巻、Danijel Žeželj『Days of Hate』1巻などはKindle Unlimitedで現在のところ無料で読めるようです。そちらで読んでる人はちょっと試しに見てみれば?



■Starve : Brian Wood/Danijel Žeželj



■Brian Wood
●DMZ



●Northlanders



●The Massive



●Rebels



●Briggs Land



●Sword Daughter



●その他



■Danijel Žeželj



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