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2017年7月16日日曜日

Joel Goldman / Motion To Kill -ルー・メイスンシリーズ第1作!-

今回はシリーズ第2作『The Last Witness(邦題:プライベートファイル)』が小学館文庫から翻訳されているジョエル・ゴールドマンのルー・メイスンシリーズ第1作『Motion To Kill』です。
えーと、この作品についてですが、実は第2作が翻訳されているというのを知らないで読み始めました…。まあとにかく米Amazonのハードボイルド・ベストセラー・ランキングでは常連のジョエル・ゴールドマンであり、後で書く事情もあってとにかく早く読んで書かなければ、と思って読み始め、50ページぐらい進んだあたりだったかでもう少しゴールドマンについて調べとこうと思って検索したらすぐに件の翻訳が見つかったというわけです。一瞬ありゃ翻訳出てるのを読んじゃったかな、と思ったのですが、よく見てみたら2作目のやつでホッとしました。まあ毎度この手が多いボンクラで、それにしてもスウィアジンスキーに関してはいまだに謎なのだけど、これについては仕方がない。何しろハードボイルドなんて一言でも書いたら売れなくなる、と言わんばかりにひたすら「リーガルサスペンス」と主張しているのだからね。ところでもしかしたらこの『プライベートファイル』を読んだ人の中には、第1作?と首をひねっている人もいるかもしれない。というのはこの翻訳書、これが2作目であることも書いて無く、第1作についてはほとんど触れてもいないのです。その辺の事情についてはちょっと思い当たることもあるので後述するが、とにかくこちらがルー・メイスンシリーズ第1作『Motion To Kill』であります。

ではまず主人公ルー・メイスンについて第1作開始の時点の経歴について軽く書いておきましょう。カンザスシティ産まれのユダヤ系、年齢は30代後半。子供時代に両親を亡くし、叔母の人権弁護士クレアに育てられ、自らも弁護士の道を目指す。学生時代からの恋人ケイトと結婚するが、現在は離婚。趣味は学生時代からやってるラグビー。アマゾンで2作目の方で、これはアメフトの誤訳ではないかと言ってる人がいるけど、はっきりとラグビーと書いてあります。私もアメリカでは珍しいと思ったけど、もしかしたらゴールドマン自身がやってたとかでこだわりがあるのかもしれない。
ロー・スクール卒業後、まずメイソンは事故専門の法律事務所に入る。いわゆる救急車の追っかけ屋と言われるようなところ。そこでハイスクール時代の同級生トミーの事件を手掛けることになる。一旦は和解金の提案がありメイスンもそれを受けるように勧めるのだが、のちに上司が裁判を続けた方が大金が手に入るとトミーを説得し裁判を続行、そして敗訴という結果に終わってしまう。そういったスタンスへの反感もあり、メイスンはその事務所を辞めることになり、そこで学生時代からの友人スコットからの誘いで大手法律事務所サリヴァン&クリステンスンの一員となる。
そして3か月後、メイスンは事務所のトップリチャード・サリヴァンとともに、事務所の最重要顧客であり、出資者でもある連邦検事から起訴中の実業家ヴィクター・オマリーの事件を手掛けていた。2日前、サリヴァンはメイスンをランチに誘い、その場でオマリーに不利となる書類を破棄するように持ち掛ける。拒否するメイスンだったが、同時にもはやこの事務所にも留まれないことを覚悟する。そして、週明けにはこの事務所を去ることになることを考えながら、南ミズーリ、オザーク湖畔バックホーンリゾートでの事務所の週末の静養に参加するメイスンだった。
というところから物語は始まります。

静養の夜のポーカー・ゲームにしばらく付き合った後、部屋に戻らず外のラウンジチェアで滅入ってしまったメイスンは、翌朝、女性保安官ケリー・ホルトに起こされる。リチャード・サリヴァンのものと思われる遺体が、湖の対岸で発見されたので確認して欲しいという話だ。
事務所の主要メンバーは深夜か早朝に既にリゾートを去り、残っている中で責任者となるのはメイスンだけだったため、彼は保安官とともに湖を渡り、確認に赴く。発見された遺体は、やはり事務所のトップであるサリヴァンのものだった…。

前夜のサリヴァンの行動についてわかっているのは、ポーカー・ゲームの後、研修生である女性とリゾートを発ったところまで。保安官とともに別荘に滞在する夫人の許に報告に向かうが、前夜サリヴァンは戻らなかったとのこと。さしあたっての調査で、サリヴァンの書類からオマリーの書類破棄をめぐる確執が保安官の知るところとなり、メイスンも容疑者の一人に加えられる状況で、一旦はカンザスシティへの帰路につくことになる。だがその途上、ハイウェイでメイスンは何者かに命を狙われる…。

週明け、トップを失い混乱する事務所で、メイスンはサリヴァン死亡についての調査を任される。そしてそれはただちに正式に殺人事件となったことがケリー保安官から告げられることとなる。メイスンは友人のネイティブ・アメリカンのジャズ・ピアニストで元警官の調査員ブルースに協力を求めつつ、事件の鍵はオマリーの訴追事件にあるとみてそこを中心に調査を進める。だがそのうち不審な金の動きが次々と発見され、やがてパートナーの一人、ハーラン・クリステンスンやスコットらが不審な行動を取り始める…。

前述の通り、米Amazon.comのハードボイルド・ベストセラー常連のジョエル・ゴールドマンということで、まずはアクション中心のTV探偵物風かな、と高を括って読み始めたのですが、これがなかなかの、序盤の小さい流れに次々に流れを引き込み大きな物語を構成して行くというような、これがデビュー作にしてベテラン並みの見事な手腕を感じさせる作品でした。そういう構成ゆえネタバレを避けるため、今回ちょっとあらすじが分かりにくくなってるかな、と思うのですが、物語が進むにつれアクションシーンも多く盛り込まれ最後まで物語に引き込み読ませるなかなかの良作。そして結末は、いかにもハードボイルドの伝統にのっとったという感じ。うむむ、やっぱりベストセラー作家をなめちゃいかんね。

それでは続いてせっかく翻訳も出ているので続いてすぐに読んだシリーズ第2作『The Last Witness(邦題:プライベートファイル)』についても少し。まあ第1作の序盤のあらすじだけでもこの人この事務所には残らないだろうなという推測はできるので、ネタバレというほどにもならないと思うが、ここからはメイスンは個人経営の弁護士となり、ブルースの経営するバーの2階に事務所を構えています。カンザスシティの市政の黒幕でもある大物弁護士ジャック・カランが殺害され、その嫌疑が相棒ブルースにかかり、無実を信じるメイスンはその容疑を晴らすため奔走する、というストーリー。こちらも物語が進むにつれ市政の裏側の暗黒に話が広がって行くあたりの展開の上手さの光る1作目同様の良作です。見逃していた私と違ってこちらは読んだのだけど、という人もいると思うので、主要キャラクターの1作目での様子について少し書いておきます。

まずは相棒ブルース。そもそもの出会いはメイスンがジャズ・ピアニストであるブルースのレッスンを受けようと思い立ったことから始まる。しかし、ブルースからはお前はやっても無駄だからやめろと言われる。その理由がなかなか面白いのだけど、この辺はこれから読む人の楽しみにとっておいた方がいいか。その後ある事件で調査が必要になった時に彼の事を思い出し、調査を頼み、という感じで付き合いが始まったということです。第1作の時点からかなり信頼のおける友人となっています。結構癖のあるキャラだが、誠実で実直といった感じのメイスンと気が合うのもなんとなくわかる。第1作ではネイティブ・アメリカンとしての出自などについても結構語られるのだが、そっちでキャラ紹介は済んでしまっているので2作目ではネイティブ・アメリカンであることもあまり強調されていなかったりもする。ブルースが警察を辞めることとなった事件については1作目でもあまり深くは語られていません。これから先にまた関わってくる予定なのかも。1作目の時点ではフリーランスのジャズ・ピアニスト兼調査員で、物語後半でこれからバーを買って経営するつもりで、2階はオフィスとして貸し出すのでお前入れよ、みたいなことをメイスンに話し、それが2作目からの設定につながって行きます。

次に唯一の親族であるクレア叔母さんについてですが、1作目では彼女に育てられたことやその人柄については多く語られているのですが、実際の登場シーンはサリヴァンの葬式で少し言葉を交わすぐらいだったりします。ハリー刑事については後半で登場し、ブルースとの確執についても少し書かれるぐらいです。クレア叔母さんとの関係も書かれるのだけど、2作目で語られているような父親のような位置とまでは書かれていなかったので、結構メイスンが成人してからの付き合いぐらいに思っていた。まだその時点ではそれほど固まっていなかったキャラなのでしょうね。

1作目から引き継がれているキャラはそのくらいで2作目では総入れ替えぐらいになっています。あと重要なのは愛犬タフィですが、1作目開始の時点では離婚した奥さんにとられてしまっているのですが、中盤辺りで元奥さんのケイトが出張か何かで預けに来て、その後は特に説明のないままメイスンのものとなっていたりします。2作目では登場のなかった元奥さんのケイトもその時だけ登場します。普段はジープに乗っているメイスンが2作目後半少しだけ使うTR-6を手に入れた経緯も1作目では書かれています。あとメイスンが子供時代を過ごし、結婚の時クレア叔母さんにもらった住んでいる家についても少し詳しく書かれています。まあそんなところでしょうか。

1作目では大手弁護士事務所のエリート弁護士の一人として登場していたメイスンですが、2作目ではバーの上に事務所のある個人経営の弁護士となっていて、ハードボイルド感も強いのだけど、まあ「リーガル・サスペンス」なんだろうねえ。しかしこのシリーズ、2作目では少しはあるものの1作目では全く法廷シーンが無かったりするのですが、ちょっとそっちのジャンルには暗く、今どきのリーガル・サスペンスってこんなものなのかなあと、あまり気は進まないながら、リーガル・サスペンス・ファンの人の感想でも見つからないとちょっと探してみたのですが…、ざっと調べてみてもさっぱり見つからず、前述のアマゾンの人も誤訳ではないかと言ってるだけで特に感想は書いてないので、ほぼ皆無ではないかという惨状。そんなに売れなかったの?主人公が弁護士でも明らかにハードボイルド色の強い作品なのだから、どっかにハードボイルドの一言でも入れとけばこのハの字廃人に1冊売れたのにねえ。まあ結局はハードボイルドって言ったら、マッチョがバカボンの親父みたいな口調で男の生きざまみたいな体育会系説教と食い物の話ばっかりしてるつまんないやつと思われて売れねえよってことなんでしょうね。やれやれ。

そしてこの『プライベートファイル』で、これが2作目であることが書かれていないことや1作目について触れていないことについての私の邪推でありますが、若干ネタバレになりますが、第1作『Motion To Kill』でサリヴァンがHIVに感染していたことが事件の鍵になるというところにあるのではないかと思います(この事実は割と序盤で明かされます。)。米Amazon.comのレビューなど少し見た限りではそのことについて批判している意見もなさそうだし、特に病気に関する差別的だったり偏見があったりするような記述はないと思うのですが、日本で出すには少し問題があるかもしれない。そこでもしこの作品が売れても(売れなかったみたいだけど)、1作目は出しにくいし、なぜ出さないのかと聞かれて説明しても今度はそっちで批判される危険性もあるし、みたいな様々な事情で、ここは1作目については全く触れず、ここから始まる感じで行こうということになったのではないか、というのが私の推測です。結局は事なかれ主義的解決なのですが、まあハの字隠しでは嫌味も言ったけど、ここについてはあんまり糾弾みたいに言うのも気の毒か。結局は受け手側の今どきの日本人の国民性の問題だったりするわけなのですからね。あっ、少し優しく言ったけど、受け手のメンタリティや売り上げみたいなことオール無視で、ハの字隠しについては全然許してないよ。

というわけで図らずも第1作、2作を続けて読むことになってしまったルー・メイスン・シリーズなのですが、私の感想ではこのジョエル・ゴールドマン氏エンタテインメント作家としてはなかなかの腕前で、まあ翻訳バブルぐらいのご時世だったら続くシリーズ作品も何作か確実に翻訳されていただろうというクラスの、常にある程度のクォリティは期待できる良作シリーズという感じでした。せっかく日本でも翻訳が出たのにあまり知られていないままに消えてしまうのはちょっともったいないかも。第1作についてのそれほどのネタバレはないので、とりあえず翻訳の第2作を読んでみて気に入ったらこの第1作を含め、続くシリーズを読んでみるのもいいんじゃないでしょうか。さすがに新刊は少し難しいかもしれないけど、古書ならまだ手軽に入手することができると思います。主人公のルー・メイスンについては、まあ少し長めの付き合いになったこともあるかもしれないけど、なんだか本当に親しみの持てる誠実・実直で等身大という感じの信頼できる奴で、私もできればなるべく早い機会にまたメイスン君に出会いたいと思います。

そして作者ジョエル・ゴールドマンについて。カンザスシティで弁護士として働き、2002年にこの『Motion To Kill』でデビュー。1952年生まれなのでちょうど50歳か。2005年までにルー・メイスン物を4作まで発表し、2008年からFBIエージェントJack Davisシリーズを3作。2011年には公選弁護人Alex Stoneシリーズを開始し、現在2作まで。2012年にはルー・メイスンが復活。第5作『Final Judgement』が発表されています。現在ゴールドマン氏の著作はほとんど彼の個人出版社であるCharacter Flaw Pressから発売されていて、多分これはデジタル時代になってからの事と思うのだけど、それ以前がどこからだったのかはちょっとわかりませんでした。第2作の翻訳が出たのは2006年なので、もうその頃には結構なベストセラー作家だったのだろうと思われるのだけど、現在の出版形式がそれなので、てっきりデジタル時代になってからの人気作家と思い込み日本でそんな前に翻訳が出てるなどとは思いもしなかったというわけです。やっぱもっとちゃんと調べないとね。そして現在は何度も書いているように米Amazon.comのハードボイルド・ベストセラー・ランキングでは常連の作家で、出せば売れるというぐらいのポジションなのだが、2013年のAlex Stoneシリーズ第2作『Chasing the Dead』以降は2015年にLisa Klinkとの合作『All In』が1作あるが、シリーズ作品などの発表はストップしている。それは何故か?実はこのジョエル・ゴールドマン、あの『The Dead Man』シリーズの仕掛け人リー・ゴールドバーグと組んでBrash Booksなるパブリッシャーを立ち上げていたのである。

というわけで、このBrash Booksのこともあって、早くゴールドマンについて書かなきゃ、ということになっていたのです。それではBrash Booksとはいかなるパブリッシャーなのか?さてこのデジタル時代の波にいち早く乗り、個人出版で結構な成功を収めたと思われるこのゴールドコンビ、なんかうまい酒でも酌み交わし、歓談でもしてたのか知らんが、気付くとなんとわれらが親しんだ80~90年代ごろの賞まで取っているような偉大な作品がことごとく絶版となっているではないか。これはわれらゴールドコンビの手により復活させねばならん!と思い立ちこのBrash Booksを立ち上げたのだということ。そこで出版されたのがビル・クライダー、マイクル・ストーン、マクシン・オキャラハン、ガー・アンソニー・ヘイウッド、ディック・ロクティといった面々。日本で細々としか出版されないハードボイルド小説を探し回った方なら聞き覚えのある名前であろう。他にも日本未紹介のJack Lynch、Ted Thackrey Jr.といった作家もあり。最近ではマックス・アラン・コリンズの『ロード・トゥ・パーディション』シリーズも刊行中。Andy Straka辺りは割と最近の作家なのか?とちょっとまだわからないところも多かったりするのだが、このBrash Books、また一つ注目の価値ありのパブリッシャーでしょう。旧作ばかりではなく、最近ではリチャード・スタークファン必読との評価も高いPatrick McLeanの『The Soak』といった新作も出版されています。まあ過去の埋もれた名作もそろそろ尽きてしまったか、それほど出版ペースは速くはないのだが、この自身も実力派エンタテインメント作家であるゴールドコンビの眼鏡にかなった新作も発掘されてくることも期待できるでしょう。まずは翻訳が中断してしまったシリーズの続きや、日本で紹介されなかった作家辺りからでも始めて、とにかくBrash Books、ゴールドコンビに期待すべし!というところです。うにゃー、色々と早く読みたいようっ。

今回より小説の方では極力ちゃんとこっちにも作品リストを載せることにしました。アマゾンの方のリンクが変わったり本が無くなったりしても一切修正しないズボラ者ですので。まあ自分で言ったこともすぐ忘れるレベルの奴が言う極力なのであんまりあてになんないかもしれんけど…。
あともう少し調べたら2009年の『Knife Fight』っていう短編がAlex Stone第1作ということで、アマゾンもそうなっていたので、そっちに合わせておきました。

■Joel Goldman

●Lou Masonシリーズ

  1. Motion to Kill (2002)
  2. The Last Witness (2003)
  3. Cold Truth (2004)
  4. Deadlocked (2005)
  5. Final Judgment (2012)
●Jack Davisシリーズ
  1. Shake Down (2008)
  2. The Dead Man (2009)
  3. No Way Out (2010)
●Alex Stoneシリーズ
  1. Knife Fight (2009)
  2. Stone Cold (2012)
  3. Chasing the Dead (2013)
●その他
  • Freaks Must Die (Dead Man Book 10) (2012)
  • All In (2015)(Lisa Klinkとの共作)

Joel Goldmanホームページ

Brash Books


【その他おしらせの類】
今回もまたしても今は亡き280 Steps関連の情報。まずは前々回お伝えしたEric Beetnerのアンソニー・ノミネートの『Leadfoot』がDown & Outから復刊!6月19日ということなので、前々回書いた直後だったらしい。Beetnerの新刊『Criminal Economics』と同時発売ということのようだけど、やっぱりアンソニー・ノミネートが後押しして前倒しになったとこもあったのかも。McGraw Crime Novelシリーズ第2作である『Leadfoot』と同時に第1作『Rumrunners』も復刊。この辺日本のアマゾンではKindle版が買えなかったやつなのでありがたい。Lars & ShaineシリーズもDown & Outから出るのかな?あ、ちなみに『Leadfoot』は現在特別価格113円で販売中!急げ!もし終わってたらごめん…。
そして280 Steps末期に出た2作品プラスが英Fahrenheit Pressより復刊!まずはMark Rapaczの『Boondoggle』が5月29日に。そしてまだ発行日未定ながら以前New Pulp Pressからの『Bad Juju & Other Tales of Madness and Mayhem』について書いたJonathan Woodsの『KISS the DEVIL GOOD NIGHT』がまもなく。そして更にデビュー長編作の発行がアナウンスされたもののタイトルも発表されないまま終わっていたNikki Dolsonの『All Things Violent』が7月24日に!Fahrenheit PressはロゴのドクロマークもカッコイイHot Punk Publishersを名乗る英国期待のパブリッシャーです。とりあえず自分の知ってるところではNumber Thirteen Pressからシリーズの2作目『The Mistake』が出てるGrant Nicolの刑事Grímur Karlssonシリーズの本編が出てるところです。Number Thirteen Pressについては…ごめん…、実は主に中編作ゆえに2作ずつぐらいまとめて書こうと思いつつ昨今の度重なる遅れ故、第3弾であるこの『The Mistake』まで進んでいるにもかかわらずいまだに第1回もやれずにいます…。決して語る価値のない作品などではないのだが、どうにもこれについては早く書かなければ、が整理できていない状況で…。しかし、この意欲的な試み、個性あふれるセレクトの13冊については、どのくらい時間かかるかわかんないけど、必ずややり遂げるつもりでおります!とりあえず第1回をなるべく近日中に!というわけでちょっと話がそれてしまいましたが、こっちのFahrenheit Pressについてですが、そんな事情でまだ最近知ったばかりでまだあまりよくわかっておりません。しかし280 Steps残党を救出するなどこれは確実に私好みの作品を出してくれるところとの確信もありますので、必ずこれから注目して行きたいと思いますです。とりあえずアマゾンのKindleストアでFahrenheit Pressで検索するとキャンペーン中期間限定なのかもしれないけど無料の中編や、100円台の長編なども出てきたりしますのでその辺から探ってみてはいかがかと。しかし英国についてはずっと前から言ってるCaffeine Nightsについても全然未探索状態だしなあ…。あと『The Mistake』についても舞台がアイスランドなので北向きで鼻の頭が冷たくなってる人に見当違いの事書かれるんじゃないかと気になってたり。感想が一つだけあったりすると仕事で金もらってるわけでもない人への個人攻撃になったりすると嫌なのでやりにくくなるしなあ…。うぐぐ、とにかく色々早くやれよっ!
あとこれは復刊ではないのだけど『Ridgerunner』のRusty Barnesの新作『KNUCKLEDRAGGER』もShotgun Honey/Down & Outから10月に。もしかしたらいっぺん書いたかもしれないけど何度でも書く!タイトルの作り似てるからもしかするとシリーズ続編かも?あと280 Steps残党としてはあのCrime Factoryの一員にして重度のパルプマニア、オーストラリアのAndrew Netteについても早くなんか書きたいのでどっか『Gunshine State』を早く復刊してくれよっ!

Fahrenheit Press

それから少し前に書いた期待の新アンソロジー『Switchblade』の第2集が早くも刊行。まだ見てないけど第2集はちゃんと拡大して読めるのでしょうか…?以前これについてはPaul Brazill大将が載っているのでてっきり英国発だと思い込んでしまってそのように書いてしまったのだけど、どうやら米L.A.発らしい。すみませんでした。だってホームページとかどこにも書いてないじゃん…。とにかくそれはそれでまた別の展開も期待できるのだが、まずは早く拡大してスマホでも読めるようにしてちょ。

今回翻訳も出ているシリーズなので早く書けるかと思っていたのだけど、意外と長くなってしまいました。あんまり余計な事書いてないと思うのだけど…。なんかこういう感じの本を手に取ったところから楽しめるぞ、っていう感じになれるシリーズがいっぱいあるというのが理想的なのだけど、日本では望むべくもないか…。なんかうまく言えてないけどシリーズってそういうもんじゃないかな、とも思う。こちらの続きもまた読みたいし、そんな感じのもあっちには沢山あるようなのでまた色々書いていけるといいなと思います。ではまた。



●Joel Goldman
■Lou Masonシリーズ




■Jack Davisシリーズ



■Alex Stoneシリーズ


■その他



●期待の新刊
■Eric Beetner/McGraw Crime Novelシリーズ


■Fahrenheit Press


■L.A.発!Switchblade



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