ではまずはこのシリーズの主人公Jackson Donneを紹介。ニュージャージーの私立探偵で、元警察官。年齢は、作品中で30代前半のジャーナリストを自分より少し年上と言っているところから、20代後半から30ぐらいと思われる。警察を辞める時の事情から、地元警察からは恨まれている。恋人が結婚目前に死亡し、そのことが心の傷となっている。この作品の最初の時点では、自らの人生の立て直しのため、大学への入学を決めている。といったところです。
それではあらすじを。
その日、俺はなじみの店The Olde Towne Tavernでこの店の常連の年上の元俳優である友人Gerryに、大学への入学を祝ってもらっていた。歓談の後、先に店を去ったGerry。だが、その直後、店の外で何かの衝突音に続き、叫び声が上がる。外に走り出てみると、Gerryが路上に顔から血を流しながら倒れていた。「救急車を呼んでくれ!」必死に蘇生を試みる。しかし、Gerryは戻ってこなかった…。
目撃者の話では、ただのひき逃げ事故ではなく、Gerryを狙った故意のものと思われた。「俺が依頼人になる。お前が犯人を捜すんだ。」店のオーナーArtieに俺は気乗りしないままに頷く。親しい友人について調べるうちに、見るべきでないものを見るのが嫌だった。そして事件の担当はあのかつてのパートナー、Bill Martinだ…。
事務所に戻ると依頼人が訪れる。その女性Jenはバーの用心棒の仕事をしている夫Rexが浮気をしているようなので調べて欲しいということだった。Gerryの件もあるが、俺はその仕事を引き受ける。そして、夫の行き先を突き止め、張り込みをしていた俺は思いもかけない光景に出くわす…。
基本的には主人公Jackson Donneの一人称だが、時折Donneに恨みを持つ元パートナーのBill Martinのパートが3人称で挟まれます。大体3.5対1ぐらいだったと思うけど。最近は割とこのパターンが多いようですね。その後、Gerryの姪であるTracyも登場し、Gerryの葬儀も行われて行くのだが、Donneはあまり気が進まずGerryの件にはあまり手を付けず、もう一つの事件に動いていくのだけど、そのうち2つの事件につながりが見えてくる。一方Bill Martinはこの事件をチャンスにDonneを破滅させようと画策し始めて…という感じに物語は展開して行きます。
この作品には「伝統的な私立探偵小説の復活」というような評価も与えられています。地元の街で地元の警察やギャングと関わりながら捜査を進めて行くという物語は、まさしく伝統的な私立探偵小説のテイストです。しかし一方で主人公Jackson Donneは決してオールドスクールの探偵ではなく、今風の青年であり、まさしく今風のアクションもふんだんに盛り込まれています。そしてここで一つ注意。この小説は読み始めたらきちんと最後まで読むこと。というのは、例えば初めて読む評価もはっきりしない作家だとあまり信用がなく、話の進め方の違和感や、流れからすると強引に見えてしまう偶然の一致などがともすると作者の腕の悪さに見えてしまったりもするからです。まあ私なんぞに信用はないだろうけど、ここはどうかDave Whiteさんを信用して最後まで読んでください。こういう表現を常々批判しているのだが、私の未熟さゆえちょっと他の表現が見つからず、今回はお許しいただきたいのだが、この作品は「ミステリジャンルの一つとしてのハードボイルド」であり、その違和感などが実は「ミステリ」という部分であったりもするのです。そして主人公Jackson Donneが傷だらけになりながら最後の苦く悲しい真実にたどり着いた時、これこそまさに伝統的私立探偵小説/ハードボイルド小説が持っていた感触だと気付くのです。また、そこで作品全体のストーリーを俯瞰してみたとき、この『When One Man Dies』というタイトルの意味が明らかになり、これが大変優れたハードボイルド小説のタイトルであることも見えてくるはずです。懐古的な手法などではなく、現代的なスタイル・主人公のまま「伝統的な私立探偵小説の復活」を果たしたハードボイルドファン必読の作品です。
この作品は多くの新人賞などにノミネートされたほか、ジェイムズ・クラムリー、ドゥエイン・スウィアジンスキーなどからも高い評価を得ていて、スウィアジンスキーによると「オレにはこいつの小説を最初に読んで、こいつがいずれスゲー大物になるってわかったぜ!ロバート・B・パーカーぐらいの大物だ!(かなり個人的想像のスウィアジンスキー口調による意訳)」とのこと。まあ、パーカー作品があまり好きでない私ですが、一応ネオ・ハードボイルド以降の私立探偵小説/ハードボイルドを代表する作家、ぐらいの正当な評価はしているので、このスウィさんの意見には大賛成であります。
このシリーズの主人公Jackson Donneは、色々な過去は抱えていますが、基本的には割と普通の青年です。しかし、このキャラクター、物語はどこか「破滅型」というようなところがあり、前述のCrimespree Magazineのシリーズ第4作のWebレビューでも、シリーズ全体にその傾向があるようでした。まあ、いつものことであまり未読のものの内容を知りたくないので、チャラッとななめ読みしただけですが。ジム・トンプスンの主人公やあのロイド・ホプキンスなど、破滅型野郎大好きな私としてはこのJackson Donneシリーズ、また目の離せないシリーズとなりました。
作者Dave Whiteは1979年生まれでニュー・ジャージー在住でパブリック・スクールの教師として働きながら小説を書いている作家。現在もその職にあるのかは不明。少し前に書かれた履歴のようなので一応。
実はこのJackson Donneシリーズ、かなり昔からウェブジンなどに発表されていて、初登場は2000年。以下がその全貌となります。
■長編
Borrowed Trouble (2001; Rutgers; 絶版)
When One Man Dies (2007)
The Evil That Men Do (2008)
Not Even Past (2015)
An Empty Hell (2016)
■短編
God Bless the Child (March 2000, The Thrilling Detective Website)
More Sinned Against (March 2002, HandHeldCrime.com--UPDATED, Reprinted at David White's Official Website, May 2005)
Closure (Autumn/Winter 2002, The Thrilling Detective Website./Winner of the Derringer Award for Best Short Story of 2002.)
Get Miles Away (Summer 2003 The Thrilling Detective Website.)
God's Dice (Spring 2004 The Thrilling Detective Website.)
Darkness on the Edge of Town (Summer 2004 The Thrilling Detective Website.)
Reptile Smile (February 2005 Shred of Evidence.)
My Father's Gun (2006, Damn Near Dead: An Anthology of Geezer Noir)
ということで、第1作!などと書いてしまったのですが、ご覧のとおり実はこの作品以前に長編第1作が書かれています。『Borrowed Trouble』という作品で2001年にRutgersというところから出て現在絶版となっています。Rutgersと言えばニュー・ジャージーの有名な大学の名前だがその辺の事情はちょっと分かりません。そしてこの作品と続く第2作は最初はThree Rivers Pressというもう少し大きな総合出版社的なところから出て、現在のPolis Booksに移ったのは割と最近のこと。とりあえず第1作に関して想像できるのは、本当は2作目であるこの作品が出るまでに6年間のブランクがあり、その間短編も数作書かれており、作者の中でキャラクターやシリーズに関する考えも変化したため、一旦は捨てて、この『When One Man Dies』を第1作として新たにスタートさせたのだろうというところでしょうか。第3作の後、再びしばらくのブランクがあり、このPolis Books版となるわけですが、その際も幻の第1作は除かれ、この作品を第1作としての再々スタートとなっているわけです。しかし、この作品中に以前の事件のことと思われるのだけど最後まではっきりとは説明されないものもありその作品の事件ではないかとも思われるので、今後書き直し、新たにそちらを第1作とする可能性もあるかと思います。
短編については、本人のホームページとシリーズの多くを掲載しているThe Thrilling Detective WebsiteのJackson Donne紹介ページのものを使わせてもらいました。リンクの張ってあるものは現時点では読むことができます。そちらの紹介ページによると初期7作は短編集『More Sinned Against』として出版されたそうなのですが、現在は絶版となっています。
その中の、初登場となる「God Bless the Child」だけですが読んでみました。とりあえず辞書の使える環境でじっくり読んでみたかったので、一旦コピーさせてもらい、PDF化、変換で送信という手順でKindleへ送ってみたところ20ページ弱ぐらいの長さの作品でした。恋人の死後1年の時点の話で、児童虐待をテーマとしたストーリー。Donneの破滅型の性格も垣間見える好編でした。
このように評価も高く実力も充分ながら、苦労を重ねてきたDave White氏とJackson Donneですが、今度のPolis Booksはこのような作品を世に出すために作られたところ!いよいよ機は熟したということで、ロバート・B・パーカーぐらいの大物目指して邁進しちゃってください!
Dave Whiteホームページ
そしてこの作品の現在の版元であるPolis Booksについて。2013年設立ということで、まだ新しいところで、主にミステリ、他にホラー、SFなどいわゆるジャンル作品を専門に扱っているパブリッシャーです。規模についてはアメリカではでかいところはやたらでかいし、系列などもあってなんとなく日本と比較しにくく説明が難しそうなのですが、一応インディペンデントではあるのだけど、これまで書いてきたような作家がエディターのウェブジン発というようなところよりは大きく、安定して本を出せる本格的な出版社というところだと思います。うーん、あまりちゃんとできた説明ではありませんが…。
Dave Whiteの他にも目に付くところとしては、Rob Hart、Alex Segura、Bryon Quertermous、J.D. Rhoadesといったあたりがアクション性の強そうなのからノワール系までそれぞれにキャラクターを立てたシリーズものを出しています。他にもあのケン・ブルーウンとリー・チャイルドに絶賛されたGrant McKenzieの作品もあり、それぞれについてはよく調べていないのだけど、新しいパブリッシャーにしては作品数の多い作家もあり、Dave Whiteのように他のパブリッシャーで不遇をかこっていた作家・シリーズを一手に集めてきているところに見られます。他にもあのジェイソン・スターが旧作数点の移籍とともに昨年は3年ぶりの新作を発表。そして日本でも翻訳の出たザカリー・クラインが3作目以降出版社との折り合いがつかずストップしていたマット・ジェイコブシリーズ第4作を15年ぶりに発表。さらには近年のこのジャンルで名前を知らなきゃモグリのPatricia Abbott女史の長編。そして新作予定の中には、なんとあのBig Daddy Thug、Todd Robinsonの待望の新作長編が!
といった恐るべきラインナップを抱えるPolis Booksなのですが、こういうパブリッシャーが現れたところを私なりにボンクラ素人分析してみると、やはりこれはKindleなどe-Bookの登場によるものではないでしょうか。例えばAmazonだけで全体の状況が分かるというものではないだろうけど、少なくとも米Amazonの本全体のミステリぐらいの枠でベスト100のランキングを見てみても多くはKindleだったりするので、もはやそのシェアもそれほど軽視できないものなのではないでしょうか。そんなにはよく知ってるわけじゃないのだけどアメリカって日本みたいにそこら中に本屋があって手軽に本が手に入る環境じゃないそうで、そんなところでKindleなどで簡単に本が手に入るようになってみると、意外と人気があったのがこのジャンルのこういったシリーズ作品。Amazonではもちろん真っ先に気が付き、傘下Thomas & MercerにJay Stringer、Matthew Iden、Aian Russellといった新しい作家を集め、次々とシリーズ作品を出しています。(この辺にも早く手を付けたいのだが…。)そしてそんな風に流れが少し変わって行くところで、また一方で、とにかく俺が書きたいもんを俺が出す、という方向で頑張ってきたウェブジン、インディー・パブリッシャーからも実力作家が次々と現れ、というような状況で出てきたのがこのPolis Booksというようなところなのじゃないかと思うのですが、違うかな…。
しかし、なんにしてもこのPolis Booksに、新しい作家・シリーズ、復活組をはじめ、大きな動きがあるのは確か。この辺の動きは度々登場の、ドゥエイン・スウィアジンスキー、グレッグ・ルッカらを擁しランズデールのハプレナシリーズを復活させたMulholland Booksや、まだほぼ未探索ながら、Brash Books、Oceanview Publishingといったところにも見られるようです。そしてこの動きで個人的に今一番の注目は、前々回最後にちらっと登場のDown & Out Booksです。その時にも少し触れたAnonymous-9の『Hard Bite』シリーズですが、少し前まではNew Pulp Pressから出ていたものです。あくまでも推測だけど、これは何かの事情で決裂したとかいうものではなく、このように手ごたえのあるシリーズ物を打ち立てて作品を出して行きたい作家にはNew Pulp Pressの出版ペースでは無理があったのだろうという事情ゆえの移籍ではないかと思われます。まあもちろん姐さんがひと暴れしたという可能性も無きにしは非ずですが。アノ9姐さんの120%大傑作確実の『Hard Bite』については近日中に読む予定ですので、Down & Out Booksについてもその時にもっと深く探ってみるつもりです。また、5月にJoe Cliffordの作品について書いた時、Snubnoseは新作発行がストップしている模様、と書いたのですが、その流れで一旦はそちらから出ていたTom Pittsの『Hustle』もDown & Outに移行。そして先月あの『Thuglit』が最終号を発行。しかし、これは前述のように遂に新作が発表されるTodd Robinsonが本格的に作家として復帰するためという事情でしょう。これらの動きは、以前からのウェブジン、インディー・パブリッシャーなどが一旦は役割を終え、そこで実力を発揮した作家たちが、更に安定した場で本格的に作家として動き始めたとみるべきものではないでしょうか。しかし、後を追う者たちも消えたわけではない!次々回、再来週…たぶん…にはこの『Thuglit Last Writes』を取り上げ、同時に現在のその辺の奴等の動きについての私なりの観測についても書いてみるつもりです。
と、長々と書いてきたわけですが、如何でしょうか?このくらいになってくれば「新世代ハードボイルド/ノワール」とか言っちゃっていいものがあるように思えませんか?新しいハードボイルドを待ち望む人であれば、こんな正体不明のボンクラの妄言かもしれなくても、大人の自己責任でここは乗ってみようか、という気分になるのでは?更には新世代トップランナージョニー・ショー!現代最強ノワール作家にして無冠の帝王Anthony Neil Smith!個人出版でも、初期に書いて放置したままのDani Amore(現Dan Ames。いや、アンタにゃ言いたいことがあるんでそのうち読んで書く!)やTV風警察ハードボイルドRoger Stelljesなどもあり。掘ればまだまだ出てきそう。このくらいになってみると、日本って実はまだ鎖国でちっこい出島を通って細々としかものが入ってこないように見えてしまう。今の状況じゃことによってはほぼ全スルーというのもありうる。こうなったらもう翻訳などあてにはできんのだ!皆の衆!片っ端から読むのじゃ!
Polis Books
※他のパブリッシャーについては文中でリンクを張りました。
そしてここでAnthony Neil Smithさん最新情報です。5月のMatthew Stokoeの作品についての文中で4月初めにSmithさんがブログを辞めてしまった経緯を書きましたが、その後5月末に復活いたしました!URLは同じなのだけど、一から作り直したようで、私はfeedyを使っているのだけどそちらには更新が来なくて少し気付くのが遅れてしまったのだけど。その後しばらくスコットランドに旅行に出かけ、気分も落ち着いたとのこと。ここに来るのは自分のファンなのに悪かったね、という感じで再開してくれました。あーん?2か月拗ねてただけで、すぐ戻ってきたとか笑いたい奴は笑え!私はだからSmithさんが好きなのだ!こういう思いやりのある人だからこそ真に心を打つ物語が書けるのだよ!私は何があろうとSmithさんを支持するよ!ありがとう!
そして再開後のブログでは、毎日自転車で走り回っておケツが痛いなどの楽しい話の合間に、ダラス警官狙撃事件について思うことや、3つ小説のアイデアがあるけどどれから書こうか、というようなことが書かれています。そして、以前からSmithさんが時々書いていた、新作『Castle Danger』の第1作が完成したとのこと。こちらはドイツの出版社からこれから出されるOolipoに向けて書かれたものということ。Oolipoというのは読書用のアプリらしいのだけど、多次元読書体験!とか書かれているけど正体については今ひとつわかりません。Smithさんによると『Castle Danger』は第1巻というよりはTVドラマのような第1シーズンという感じになるそうで、現在第3シーズンまで予定されているそうです。ちょっと名前を忘れてしまったのだけど、結構こっち界隈でよく見る作家の紹介ということなので、他にも自分の好きなのがあるかも、と期待しているのですが、果たして私に読めるものなのか?とりあえずOolipoのホームページで、Oolipoを最初に体験する100人になりませんか?というのがあったので、ハイハイなりまーす!と登録しておいたので日本のショップにも出るのではないかと思うのだけど…。最近検索してみたところ、なんだかドイツ語で全然分からなかったけど「2016」、「August」ぐらい見えたのでもうすぐ出るのかもしれません。Smithさんによると、ドイツの出版社だけど英語版のペーパーバックも出るよー、ということなので、ダメだったらそちらを手に入れるか。この辺についても、何か続報がありましたらお伝えいたします。
Anthony Neil Smith新ホームページ
Oolipo
そして最後にもうひとネタ!…というか本当は本文の方に入れるべきだったんだけど、流れにうまく乗せられなかったのでこっちで別に書きました。未熟者めっ!これはDave Whiteについて調べているうちに見つかった『Terminal Damage』という2010年発行のアンソロジーです。こちらはDo Some Damageというクライムノベル作家のグループによるサイトのメンバー8人による、空港をテーマにした作品のアンソロジーということです。Do Some Damageというのは私もこれで知ったばかりであまりよく見てないのだけど、日替わりでその曜日担当のメンバーの作家が記事を書くというなかなか面白そうなところです。参加しているのはDave Whiteの他に、Jay Stringerや同じくPolis BooksのBryon Quertermousなどで、ほとんどが自分のシリーズ物を打ち立てて活躍している作家なので、ちょっとこの辺の流れの一つのサンプルになるのでは、と思います。自分の方でもできればそのうちに読んで書いてみるつもりです。Do Some Damageのものとしては2011年発行の『Collateral Damage』という同様のメンバーによるアンソロジーもあります。そちらは下のリストの方へ。いずれも定価100円のようなので急ぐことはないのですが、版元がNeedle Publishingという現在はホームページなどが見つからないところなので、突然なくなる可能性もあるので気になる人はお早めに。
あと、こちらは緊急!間に合わないかと思ったけどまだ一応大丈夫そうなので。文中にも登場したPatricia Abbottの各賞ノミネートのデビュー長編『Concrete Angel』Kindle版が特別価格221円!下のリストにもあり。Polis Booksでは新刊以外は大体600~700円ぐらいでその価値はあるけど、せっかくなのでこのチャンスにゲットすべし!こちらについては期間等も不明なので明日には終わってる可能性もあり!間に合わなかった人はごめん。
Do Some Damage
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