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2021年9月24日金曜日

Moonshine -『100 Bullets』のレジェンドチーム最新作!-

なんかアメリカのコミックについて書く時には、ここんとこ毎回こんなこと言ってる気もするのだが、今回もレジェンドコンビによる作品の登場である。誰もが知ってるあの伝説作品 『100 Bullets』のBrian Azzarello、Eduardo Rissoによる最新現在進行中作品『Moonshine』!
いや、なんというかさ、しばらく前のエド・ブルりんのときに書いたように、貧乏性克服で結構とっといたいいの優先で読んでるとこもあるのだが、アメリカのコミックが 電子書籍化と映画・映像配信等方面のバブルからの後退で勢いが低下している状況となると、日本にもいまいち情報とか伝わりにくくなってるという感じもあるのかと思い、 そうなるとやっぱり有名作家の現行作や近年の作品を取り上げることで、まあワシ程度のところでも少し現状の大枠を伝えられて、先に続く道になるのではと思ってやってるところもあるのだよね。 とかくこういう状況の時は、特にちょっと縁遠い日本からだと、次に動きがあった時へのつながりとかが失われやすいんで、その辺見失わないようにしっかり見て伝えて行ければな、とあんまり柄にもなく思っていたりするのです。まあワシのペースではどの程度役に立つか…というところなのだが…。
そんなわけで今回の『Moonshine』。発行はまたしてもなのだけどImage Comics。開始が2016年10月と結構前なのだが、現在までに26話、TPBが4巻まで発行中とかなりスローペースながら 現在も進行中のシリーズで、Comixologyでは続く28号までが発行予定となっている。とりあえず自分が読んでるのはTPB2巻までなのだが、シリーズの方向性などを伝えるにはそのくらいまで 書いた方がいいかなと思うので、今回ちょっとネタバレありかもという感じで進めて行きます。あんまり知りたくないという人はご注意を。

【Moonshine】
1929年 ウェストヴァージニア Spine Ridge。
深夜、ランタンの明かりを頼りに森を抜けて行く三人のスーツ姿の男達。ショットガンと手斧で武装した彼らは、禁酒法時代のアメリカの密造酒醸造所を捜索する政府の捜査官だ。
「午後にこのあたりから煙が上がっているのを見た。間違いなくこの近くにあるはずだ。」
そして彼らは森の中に小さな小屋を見つける。小屋の中にある醸造用の設備用具をランタンが照らし出す。
「思った通りだ、Holtの道具だな。」
設備を破壊すべく手斧が降りあげられると同時に、野獣の唸り声が響き渡る。慌てて銃を構える男達!だが、目にもとまらぬ動きの黒い影に男たちは成す術もなく、あたりに血しぶきが吹き上がる…。

「Pirloさん、電話があったよ。長距離の。」
ニューヨークからこの地を訪れているLou Pirloに宿の娘が声を掛ける。伊達男Louは、ニューヨークのギャングJoe "The Boss" Masseriaの配下。ボスの命令でこの地で作られている極上の酒の買い付けに 来ている。ボスが何としても渡りをつけたいと望んでいるその酒の作り手の名はHiram Holt。電話はもちろんボスからの催促だ。
「なあ、ボス、もうちょっと待ってくださいよ。ここは全くひでえとこなんだ。おまけにHoltはこの先の山ん中に住んでいて、こっちには降りて来もしねえ。ああ、わかりましたよ。今日には Holtに会いに行きますんで。」
山に登る前に腹ごしらえだ。Louは宿に近くの食堂に寄る。いい女を見つけたがやけにツンケンしてやがる。Holt?ひょっとして奴の娘か何かか?

そしてLouは山道を車で登り、Hiram Holtの住居を訪れる。山の中のあばら家の前には、銃を持った男たちがたむろし、威嚇するように見知らぬ来訪者を睨みつける。 中にはまだ少年と思われる者も。Holtの家族か?
「何の用だ?」その中の年嵩の男が口を開く。
「ニューヨークのJoe Masseriaの使いで来た。ここで作られてる酒についてHiram Holtと話したい。」
「ここで待ってろ。」男はLouをそこに残し、家の中へ入って行く。

家の前で待つLouは、近くの森の中から全裸の男がよろめき出てくるのを目にする。血まみれ…だが奴の血ではなさそうだが?
家の中から出てきた女がよろめくその男を抱きとめる。食堂で見た女だ。家の前にいた少年も気付き、彼女を助け男を家の中へ連れて行く。
まったく。都会に暮らしてると忘れちまうが、田舎っていうのはわけがわからず、業が深い…。

「よう、待たせたな。」先ほどの男が家から出てきて、Louに声を掛ける。
「俺がHiram Holtだ。」まったく、食えない野郎だ。
ようやく家へ招き入れられたLou。だが、Hiramは敵対する様子はないが、Louの申し出に乗り気でもない。要するにニューヨークのギャングの配下として酒を造るつもりはないということだ。
「親父、丘の醸造所が厄介なことになった。」会談の途中に家の外から声が掛かる。

家屋から離れたところに隠してある醸造所へ向かうHiramと家族の男たちに、Louも同行して山道を登る。
「まあ、せっかく来たんだ。俺の醸造所も見てってくれや。」
そして到着したのは、冒頭のシーンで登場した山の中の密造酒醸造のための小屋。中は血まみれで手足、胴体を引きちぎられた男たちの遺体が散乱している。あまりの凄惨さに声も出ないLou。 「ここはお前らの街じゃない。山だ。俺の山だ。」そしてHiramは散乱した遺体の中から何かを拾い上げる。血まみれのバッジ。FBI。
「ニューヨークにはこれを持って帰れ。そして俺の商売に手を出せばどうなるかをお前のボスに話すんだ。」

すっかり日も暮れ、夜の山道を逃げるように車を走らせるLou。道も定かではない闇の中でタイヤがパンク。立ち往生する。
途方に暮れているところにどこかから音楽が聞こえてくる。音をたどって木々の間を抜けて行くと、黒人たちが住居の前で焚火を囲み宴を開いていた。
中で踊る美しい一人の女に目を奪われるLou。そして黒人たちもLouに気付く。
「何の用だい?だんな。」
「まずは酒をくれ。」

[Comixology 『Moonshine』#1 プレビューより]

というところまでが『Moonshine』第1話のあらすじです。ちなみにComixology及びアマゾンKindleでは、この第1話は現在無料で読めます。
で、ここからはちょいとネタバレになりますので、ここまで聞いたら後は自分で読みたいという人は続きは読まず、本編の方へ。 かなり大雑把ではあるけどTPB2巻前半ぐらいまでの展開は紹介しちまいますので。

まず『Moonshine』というタイトルから。
まあ知ってる人も多いとは思うけど、ムーンシャインというのはアメリカの禁酒法時代の密造酒に関する隠語。月の光しかない夜闇の山道、裏道に隠れて運搬したことから、主にその運搬を 指すのに使われていたが、密造酒そのものを呼ぶというケースもある。
都市ニューヨークから遠く離れた山奥で作られる密造酒をめぐる物語に、もっともなタイトルである。
だがこの作品の『Moonshine』にはもう一つ別な意味が隠されている。
ムーンシャイン-月の輝き、光。そこから連想されるよく知られるまた別の物語とは、月の光で変身する人狼の物語だ。
ちょっと文章だけのあらすじでは気付かなかったかもしれないけど、画像の方と併せてみればこの辺を察した人も多いだろう。

第1話後半で出てくる血まみれの全裸の男が、人狼に変身し密造酒の取り締まりに来たFBI捜査官を惨殺したのだ、ということは言うまでもあるまい、というところなんだが、うーん、 やっぱこれ書いたらネタバレかなとも思ったんで、一応注意しておきました。
つまり、この密造酒を作っているHolt一家というのは、その商売を護るための武器として、身内に人狼を隠していたのだ。
ニューヨークのギャングから交渉役として派遣された伊達男、Louは、それを探索するというよりは様々な状況に巻き込まれ、翻弄されているうちにその秘密へ近づいて行くことになる。
また一方で、Louのもたつきに業を煮やしたニューヨークのボスは、武力行使・脅迫のためのチームを派遣。それらはただちに返り討ちにされ、という形でHolt一家とギャングとの争いは激化して行く。

主人公Louの前には、まあノワール的に言えばファム・ファタールというべき二人の女が現れる。
一人はHolt一家の謎の金髪美女Tempest。人狼に変身する男Enosの姉としてとりわけ弟を気遣う彼女には、人狼にまつわるある秘密がある。
そしてLouが第一話の最後で出会う美しい黒人の娘Delia。呪術的な力で見た予知夢から、Louにこの先に恐るべき運命が待っていると告げる。
Louにはかつて妹がいたが、少年時代ある過失から川で溺れさせて死なせてしまう。常に心のどこかにその罪悪感を抱えるLou。そしてその妹は、幻覚として度々幼い姿のままでLouの前に現れ、 あるときは彼を導いて行きもする。

そして、Louを待っていた恐るべき運命。
主人公Louは、TPB第1巻の後半、終盤辺りである方法で彼自身が人狼に変えられてしまう。人狼となってしまうと通常の意識思考が吹っ飛び、Louは彼自身の味方であるはずのニューヨークからの ギャングの増援に牙を向けることとなる。
ここまで書いちゃうとさすがにネタバレしすぎかとも思うんだけど、やっぱこの物語は主人公が人狼となってしまうところからが本編じゃないかと思うのだよね。うーん、色々やってみて最近は特にコミックの あらすじ紹介は小説より難しいと感じることが多い。画と一体となったコミックではストーリーの進め方や展開がより複雑になり、分量的にこの辺かな、というような判断が付けにくいのだよね。 ちょっとバラされ過ぎたと思った人いたならごめん。

自らの意思に反し人狼にされてしまったLou。TPB第2巻では抗争の場である田舎町から貨車に隠れて逃亡する。だが、列車が停車し、貨車から降りたところで警官に捕まり、刑務所へ送られることになる。
また一方のSpine Ridgeでは、更にニューヨークからの増援が送り込まれ、人狼に対抗しうる凶悪狡猾なギャングが現れる。
そして、Holt一家の側でも徐々に人狼の秘密が明かされて行く…。

しばらく前のエド・ブルベイカー-ショーン・フィリップスと並ぶ、現代アメリカン・コミックのレジェンド・チーム、Brian Azzarello-Eduardo Rissoによる謎が謎を呼ぶホラー・ノワールコミック。
要チェック、つーかもうこれ必読でしょう!

[Comixology 『Moonshine』#3 プレビューより]

ではこのレジェンド作者チームについて。Brian Azzarelloに関しては、以前Aftershock Comicsの『American Monster』について書いたのだが、見返してみたら経歴とかは全然書いてないので、ここで改めて。
1962年オハイオ州クリーブランド生まれ。子供時代にはモンスターや戦争物のコミックを読んで育ち、ヒーロー物はあまり好きでなかったそうだ。クリーブランドのアートスクールで学び、卒業後はいくつかの ブルーカラー仕事を転々とした後、1989年、27歳か?シカゴへ移り住む。そこでかのブラックリザードの出版物に強く惹かれることとなる。

えーっと、ハードボイルド/ノワール方面では一般常識ぐらいなんだが、コミック方面では知らない人も多いかと思うんで、ブラックリザードについてちょっと説明しとこう。
1984年、映画化された『ワイルド・アット・ハート』などで知られる作家バリー・ギフォードによって設立され、主に50~60年代のジム・トンプスン、デイヴィッド・グーディスらの忘れられた ペーパーバックオリジナルの名作を数多く発掘し現代によみがえらせたハードボイルド/ノワールの伝説的パブリッシャーである。
その後、1990年にブラックリザードは米大手ランダムハウス傘下に入り、ヴィンテージ・クライム/ブラックリザードと名前も変わる。この辺どのような事情があったのかはよく知らんが、まあアメリカの インディー・パブリッシャーというのは、そのまま力尽きるかこういう形になるよね。ヴィンテージ・クライム/ブラックリザードになって以後は、そういった過去の忘れられた名作の発掘というよりは、 クラシック・クライムというようなブランドに方向転換し、ハメット、チャンドラーなどの作品も加わり、出版形態も初期のマスマーケット・ペーパーバックからトレード・ペーパーバックへと変わる。 日本的に言ってみれば、文庫・新書からソフトカバー・ムックというような変化ね。その後、ヴィンテージ・クライム/ブラックリザードはクラシック作品だけではなく、現行の作品にも手を拡げ、 ランズデール、ヴァクスらハードボイルド/ノワールの実力派人気作家の作品を数多く出版し、一時期は新旧合わせたハードボイルド/ノワールの頂点に君臨することとなる。しかし、なんか事情は知らんが 近年になり急に衰退し、ホント一時期はあーもうこりゃ終わるな、という感じだったのだが何とか生き延びなんかかなり細々といった感じで続いているようだ。まあこの辺の流れでウィンズロウの 『犬の力』『ザ・カルテル』に続く3部作が最終作に至ってハーパーに移籍となり、日本でも出版社が角川からハーパーに変わったわけね。なんかこの辺の事情というのも単純に出版物が売れなくなったとかじゃなく、 多分上のまた上の大手ニューヨークのビッグ5とやらの方針や事情とかでめんどくさい。まあ将来についてはわからんけど、現時点ではあのイェンス・ラピドゥスのストックホルム三部作の翻訳刊行が 最後の輝きだったように思われたりする。
ブラックリザードについては初期のバリー・ギフォード時代について思い入れの深いファンがアメリカにも多く、その後のヴィンテージ・クライム/ブラックリザードと分けて語られることも多く、 Wikiも別に作られていたりもする。ブラックリザードというのは、ハードボイルドジャンルに留まらない広くミステリ全体にとって一つの事件、そして伝説であり、その意思を受け継ぐ動きはその後も 続いている。その中でも有名なものが2004年に設立され、現在は英国大手タイタンブックスの傘下となっているハードケイスクライム。50~60年代のペーパーバックを思わせるペインティングのカバーで 数々の新旧作品を送り出し続けている。有名どころではスティーブン・キング、ローレンス・ブロック、マックス・アラン・コリンズなどなど。あー、ハードケイスクライムについてはもっと読んで 語らねばならんもんが山ほどあるんだが…。しかし旧作の発掘という面では現在はスタークハウスの方が注目か。また一方ではかのゴールドコンビによるブラッシュブックスがラルフ・デニス、ディック・ロクティ といった70~90年代の絶版名作シリーズを次々と発掘…、あっ、つい長々と書いてしまったが今回コミックの方じゃん、Brian Azzarelloの。つーかAzzarelloまだコミックのライターにすら成ってないし。 いや、ワシハードボイルドの話始めたらパンツでも見せない限り一生話し続けるからね。そもそもAzzarelloがブラックリザードなんかに話を振るから。みんなAzzarelloが悪いんだからね!あとシャミ子。

えーと、この時期に出会ったブラックリザードからの作品群はAzzarelloに大きな衝撃を与えたようで、後にも影響を受けた作家としてトンプソン、グーディスの名を挙げている。なんかヘラヘラ評論家の間じゃ こういうのを○○ショックとか適当にぬかすのが流行ってるようなんで、ブラックリザードショックとか言っとこうかね。
そしてこの時期、後に結婚してまた離婚することになる、コミックのライターのみならず 児童書、映画やテレビの脚本などマルチな活動を展開する作家Jill Thompsonと出会い、それがきっかけでDC傘下Vertigoでコミックのライターとしての活動を始めることとなる。実際にはVertigo以前の 作品もあるようなのだが、その前年、前々年に数作程度なのでほとんどVertigoからキャリアを始めたというところなのではないかと思う。

いくつかの単発作品の後、1998年にEduardo Rissoとのタッグによる4話のミニシリーズ『Jonny Double』を経て、1999年より伝説の『100 Bullets』を開始。この伝説作品は2009年までにタイトル通りという感じで 100話、100発の銃弾を放って終わる。
言わずと知れた『100 Bullets』ってとこなのだけど、結局のところ日本では翻訳も出ていない有様で、一般常識ぐらいに思っている層とさっぱりわからない層とのギャップは大きい。で、ネットで情報を 探してみようと思っても、日本語で書かれたものはなかなか見つからない状況。ないなら自分で何とかしなくてはと思っても、なんかまた貧乏性をこじらせて途中まで読んで放置してしまっている時間が あまりに長くいずれ最初から読み直そうと思っているぐらいの始末でいまいちちゃんと説明できなかったり。まあ自分ぐらいじゃすぐに見つかるというほどにはなかなか成れんけど、それでも日本の 海外のコミックを読む層の拡大のために、何とかそういう情報をきちんと増やしていかんとなあ、と思う。そういう時に、まあこのくらい一般常識だと思ってる人日本でも結構いるんだろうからなあ、 とか考えずにやること!ほら、一般常識だと思ってるアンタも言われればそう思うっしょ。ほら、昔やったウォーレン・エリスの『Transmetropolitan』みたいにさあ。あ、そういやアイツもうさすがに 再起不能かな?人格はともかくとして語らねばならん作品いっぱいあるのにな…。まあ日本だと旧作も各社発売中止だろうけど、アメリカだとどこでもちゃんと売ってるけどな。
なんかさあウィキペディアとかにちゃんと情報ページを作るのが最善なのだろうけど、あんまり向いてないしなあ。適当に話逸れてパンツ見せないとやめないとか開き直れないじゃん。とにかくいくらかでも 情報のある者はなるべく色んな人が見やすいところに出す義務があるくらいに思っているのだよ。海外コミック読者の拡大振興のために。えーと、何を長々と書いてるんだか、と思うんだが、要するに 『100 Bullets』あんまりちゃんと説明できなくてごめん…。ホントに好きなんだけど…。

『100 Bullets』を書いてる10年間、Azzarelloは主にDCのメインストリームの方にも手を拡げ、そちらでもいくつかのシリーズで語り継がれるような作品を創る。そっちに関しても放っといていいものでもないんだが、いい加減長くなってるんで機会があればいずれまた。どっちにしても『100 Bullets』のAzzarelloっていうのがまず正しい認識。ちなみにマーベルの方でもいくらか作品はあるが、そっちメインストリーム方面ではDCでの活躍が主になる。
『100 Bullets』進行中のオリジナル作品としてはVertigoの『Loveless』(2005-2008)というウェスタン作品があり、こちらは以前にBrian Woodとの『Starve』について書いたDanijel Žeželjも作画に参加している。 Žeželjとはそれ以前にVertigoからのミニシリーズ全4話の『El Diablo』(2001)でもタッグを組んでいる。こちらもオリジナル作品かと思ったらDCのキャラらしい。この辺何故かComixologyのDCのショップでは 単行本形式にまとめられずバラ売りしかしてなくてどうも見落としがちになるんだよね。『Loveless』なんて24話もあるのに。

『100 Bullets』以後には、まずVertigoでは同じくRissoとのSFミニシリーズ『Spaceman』(2011-2012)。そして『100 Bullets』のスピンオフ作品『100 Bullets: Brother Lono』(2013-2014)全8話を同じくRissoと。
Image Comicsでは2016年からのこの『Moonshine』と同時期に始まった2016~17年のミニシリーズ『3 Floyds: Alpha King』というファンタジー作品らしきものもあるのだが、現在Comixologyで販売されておらず、 詳細はいまいちわからん。かの2000ADのレジェンド的アーティストSimon Bisleyも作画に参加してるのだが。ところでSimon Bisleyのウィキをちょっとついでに見てみたら、アメリカで書かれたものらしく 2000AD時代のことがあんまり書かれていなかったり。BisleyのSláine「The Horned God」なんていつか絶対読まなきゃと思ってるレジェンド作品なのに!
そして同じく2016年から以前に書いた『American Monster』をAfterShock Comicsから。2016年からのが多いのはDCとの契約が終わったとかなのだろうか?で、『American Monster』なのだが、実は以前に書いたあたりで ストップしており現在に至るまで進展はない…。これ多分AfterShockの方が色々出資関連が手を引いたりとかでAzzarelloにギャラが払えなくなったとかなんだろうな。まあ推測だけど。結構バブルの勢いに乗って 登場した感じだったしね。やはり以前ほどの勢いはなくなってるのだけど、まだ出版は続いているので頑張ってくださいね。『American Monster』の続きもいつか何らかの形で見られるといいのだけどね。
そして、これが今回調べるまで気付かなかったんだが、Boom! Studiosより2019年と2020年に『Faithless』、『Faithless II』という作品がそれぞれ全6話で出ていた。ちょっと見に行ってみたらオカルトジャンルの ようだが、作画のMaría LlovetやカバーのPaul Popeとかもかなり気になるんで今回は保留。なるべく早期にちゃんと読んだり調べたりしたい。あー、なんかまだ知らない読むべき作家やアーティスト山ほどおるな。 ホント。Paul Popeの方なんて以前気になっていくらか作品も入手しといたのにすっかり忘れとるし…。とりあえずAzzarelloのオリジナル作品はこれくらいか。

Azzarelloがずいぶん長くなってしまったのですが、ここからやっと作画Eduardo Rissoです。まーどこから始めるか。とにかく素晴らしい作画。強弱はあまり強調されないが、なんだかどこまでも伸びて行くような 生きた線。それが人物のみならず風景や小物までに生き生きとした表情を与える。そして独特の人物のポーズにそれが収まる構図。それは一つのコマ=パネルに限定されず、常にページ全体でデザインされる。 そして一つ目立つ特徴として挙げられることの多い影=ベタと線の組み合わせ。どちらかといえばイラスト的な手法で、場合によってはシーンをストップさせてしまう画法だが、Rissoの手にかかると 省略による加速の効果さえ生まれる。いやもうこんな素晴らしい画、一枚前においてこことここがすごいとか言い始めたらもうパンツでも見せなきゃ止まんないよう!
Eduardo Rissoは1959年生まれのアルゼンチンのコミック・アーティスト。やっぱ日本からだと全然わからないけどアルゼンチンにもちゃんと独自のコミックのシーンがあるようだ。1981年、22歳からアーティストとしての キャリアを始める。彼の作画は、自国以外ではまずイタリア、スペイン、フランスなどのヨーロッパのコミックシーンで注目を集め始める。1988年からは地元アルゼンチンを代表するぐらいのライター、 Carlos Trilloとのコンビで様々な作品を発表し、ヨーロッパ各国でも数多く出版される。Carlos Trilloというのは、自分は未見なのだけど日本とカナダの合同製作として主に日本のトムス・エンタテインメントの スタッフによって製作されたテレビアニメ『サイバーシックス』の原作者でもある(原作コミックの作画はCarlos Meglia)。そして1997年にはアメリカ上陸。Dark Horse ComicsやHeavy Metalでいくつかの仕事をした後、 1999年Azzarelloとの『100 Bullets』が開始される。
以前にもヨーロッパからの優れたアーティストについては色々書いたのだけど、アメリカ上陸前の作品については入手困難というのがほとんど。しかしEduardo Rissoについては1作のみだがComixologyからでも 入手することができる。1996年に前述のCarlos Trilloとのコンビの『Borderline』という作品が、かの『ザ・ボーイズ』や現行ヴァンピレラを出版しているDynamite Entertainmentから全4巻で英訳出版されている。

[Comixology 『Borderline』#1 プレビューより]

ジャンルはディストピアSFアクションという感じか。ずいぶん前に買ったけど、いまだに読んでなかったり。今回これを書くためにもったいないけど最初の方少しだけパラパラ見てみた。あーもったいない。 1999年に開始となる『100 Bullets』とそれほど開きのある初期作品というわけではないが、若干丸みが少なくスピードのある線で描かれている。またページ全体を使った構成というのもあまり見られないが、 空間を活かした構図・画面構成は秀逸。これらはもしかするとカラーと白黒作品の違いなのかもしれないけど。そして特徴の一つである影=ベタの使い方は既に完成の域にある。ヨーロッパやその他の国々からの 優れたアーティストのアメリカへの進出は大変多く、こういう形で過去作品に手軽に触れられるのは非常に有り難い。もっと増えるといいんだけどねえ。Comixologyでは常時販売中だが、他はどうなのだろうか と思って見たところKindle版も販売されており、プリント版TPBも現在はそれほど法外な価格にもならず入手できるようである。

この『Moonshine』については個人的な感想かもしれんけど、結構早く読める気がした。やっぱり結構長い付き合いになってるAzzarelloとRissoゆえどのように表現されるかもツーカーでわかっており、 Rissoの作画に任される部分も多く、より動きで表現される読みやすい作品になってるのかもな、と思ったりした。
さてこのシリーズだが、モタモタ書いているうちに書き始めた時はプレオーダーだった最新の27話もすでに販売されていたり。現在28話までの発行がアナウンス中とか書いたが、その後その28話までを収めた TPB第5巻にて完結という情報も伝わって来た。まったくしっかりしろよ…。今後の動向もまた注目されるこのレジェンドチームだが、とりあえず私同様結構長編の『100 Bullets』にもたついてる人も、全5巻と 比較的お手頃めなこの新必読シリーズを先に読んでみるのもいいんじゃないすか。

なんだか諸般の事情で中断ぐらいの感じで遅れまくっている今回なのだが、ちょこまか言ってる最近の米コミックのバブル後の状況などについてこっちから見えるぐらいのところを少しまとめておこうかと思います。
なんか文章の端々では書いてるんだが、アメリカのコミック界の昨今のデジタル書籍化や映画・映像関連のバブルからの落ち込みはかなり大きなものになってきているようですね。 まあここで何々が何パーセント下落的なことでも書くと説得力もあるんだろうが、そもそも柄じゃないし、それ調べるのに長い時間費やして自分の読みたいもん読む時間減らすのももったいないしなんで そういうデータは無いんですが。まあそういうのはそれやってお金がもらえる人がやればいいんじゃないかな。今どきそんな人がいればだけど。
なんかもはやこっちの視点がずれすぎていて日本国内の一般的な見方の方がよくわかんなくなってきているのだけど、色々映画とかは入ってくるんでマーベルやDCは安泰とか思ってる人もいるのかもしれないけど、 ああいうのそもそもがもっと調子のいい時代に企画されたもんやしね。大きなところでは、今年になりDCのアプリショップが遂に撤退。これでComixology系のアプリはちょっと他と違ってシステムのみ使い 自社経営のマーベルのみになってしまったわけです。そしてそれより少し前には、かなり多くのパブリッシャーのコミックを扱っていた Madefireも結構急激にぐらいの感じで撤退。そちらでアプリショップをやってたIDWとArchieはかなり困った様子だったり。IDWはしばらくたって別のを何とか立ち上げたけどArchieはどうもなんないみたいだし。
実際Comixologyでの全体的なリリースも減っているんだろうけど、やっぱ顕著に目立ってしまうのはマーベル、DCの方だろう。もうしばらく色んなシリーズを統合したような大きなコミックイベントっつーのか? そういうのやってないし。ほら、マーベルのインフィニティとかDCのマルチヴァースみたいなやつ。別に毎週の出版が途切れるようなことはないのだろうが、今目玉的にこれやってますよー、みたいのが いまいち見えにくくなってきていたり。
そんな中で最近の大きいのか地味なのかよくわかんないけどのニュースとして、かのブライアン・マイケル・ベンディスのオリジナル作品レーベル的なものであるJinxworldがDCからDark Horseへ移籍という のがあった。元のマーベルからDCへ、そしてDark Horseへと移って来たJinxworldなのだが、これは結構現在のアメリカのコミックの状況を表してるのかもしれない。 マーベルのIconがなくなり、オリジナル作品の発表の場がなくなり、DCへ移籍したベンディスだが、ここに来てDCもVertigoなどの伝統はあってももはやオリジナル作品に注力する余裕がなくなり、 その結果としてのDark Horseへの移籍ということなのだろう。もちろんこのそもそものベンディスのDCへの移籍がビッグ2を含むコミック全体の落ち込みからの影響であり、またちょっとうがった推測をすれば、 現在苦しい状況にあるビッグ2でもベンディスクラスの大物に以前のようなギャラを払えなくなってきており、それならばここはちゃんと自分のものとして残るオリジナル作品に注力したいというのが ベンディスの考えなのかもしれない。
実際このくらいになるともはや単なる大手出版社でないビッグ2ともなると、シーンにおける出資者としての役割も大きく、それだけにこのバブル以後の状況は単なる自社出版物の売り上げ落ち込み以上の 打撃となっているのだろう。拡大時には集めた金やらも色々あるだろうしな。現在は両社とも既存のメイン出版物のシリーズのみの出版に撤退し立て直しに専念し、オリジナル作品にかまけている余裕など 無いというところだろう。DCのアプリショップからの撤退もそういう縮小再編の動きの一つなのだろう。 そんな中でちょっと意外ぐらいに思ったKurt Busiekの『Astro City』のシリーズ丸ごとのDCからImageへの移籍も、やはりこういった流れの中の一つなのだろう。 また今回のAzzarello-RissoでもDCからの『Spaceman』が現在Comixologyで販売されてなくて、これも今後の移籍の過程かとも思われたり。 現在は『Batman』や『Vision』で一躍メインストリームのトップライターのTom Kingにしても、2015-16年のオリジナル作『Sheriff of Babylon』が終了後、『Sheriff of ???』という続編が アナウンスされていながらVertigoの改編などで棚上げとなったままの状況が続いていたりで、いずれは何らかの動きがあるのかもしれない。
まあ実際のところ、これでアメリカのコミックが潰れてしまうなどというわけもないし、投資してるわけでもないんでどこが沈むなんてどうでもいいし、ましてやどこの景気が悪いだの ビジネス観測じみた話で格好つける気もないんだが、やっぱ少しはそんな視点もあった方が今後又あるかもしれない色々な動きにも理解しやすいんだろうってとこ。 バブル後の落ち込みはあっても電子書籍化で市場は広がってるんだし、未来は明るいんじゃない?まあ自分なんぞはひたすら良い作品が 読みたいだけが目的なんで、最前線の動きが少なめな現状は、山ほどある過去の必読作品を少しでも減らすいい機会かもしれない。とかのんびりしたこと言ってられるのもただ読んでる一方でのことで、 きっといるのだろうこれでチャンスを失い足踏みになっちゃってるクリエイター諸氏には本当に気の毒なところなのだけど。
最前線いま一番動いていると言えば、やっぱりJeff Lemire君か。かのJockとの組み合わせで驚いた進行中のComixology Originaiの『Snow Angels』も注目なのだが、今月になりあの『Gideon Falls』の Andrea Sorrentinoとのチームで全6話のミニシリーズ『Primordial』がImageで始まり、Dark Horseでは作画もLemireによる『Mazebook』が開始している。『Black Hammmer』ワールドも拡大の一途を たどっている感じで早く追いつかねばと思うばかり。読むべき作品は次々に作られており、またこっちの目の行き届かないところで新たな作家・アーティストが台頭してきているんではないかと不安になるばかりだよ。

ここでちょっと日本の方に目を向けてみれば、まあ最前から言っとるように日本の状況には疎い私でも、翻訳コミックに関しては、結局一昔前のマーベルDC作品のみが出るぐらいの状態に戻っているんだろうなというのはわかる。なんかShoProのホームページとか久しぶりに見に行ってみたりすると、まあ毎月何点かの出版はあるようだけど、映画とかの方も今後減って行くようならさらに先細りの一昔前の前ぐらいに戻っちまうのかも。なんか日本で出るのをメインに楽しみにして買い支えている人たちに、水を差すようなこと言うの悪いかも、とも思うけど、やっぱ日本もバブル後の収縮過程というところなんじゃないんでしょうか。
日本でいかにすれば海外のコミックが広まるか、というのは過去どこかでも度々言われてきたことだと思う。まあ、美少女が出てくれば、とかいう笑いも取れない与太は別にしてさ。 日本のマンガ及びアニメーションというのは日本で作られるものの中でほぼ唯一といっていいぐらい、突出した個人が例外的に国際的に活躍するという形ではなく、国内で商業的にも成功しているものがかなりの部分でそのまま海外で通用しているクオリティのものである。価格的にも流通量的にも海外からの作品がこれら国内産のマンガとまともに勝負するのはほぼ不可能といってよい状況だろう。国産のTVドラマがひどすぎて観る気も起こらないので 海外ドラマに流れるのと同様のケースを期待するのも無理な話。日本では海外のコミックは「売れない」と断言する向きも多いだろう。
だが、このあたかも作品の価値を規定しているようにさえ使われる「売れない」という言葉は常に出版社の利益になるかという意味でしかない。そして海外のコミックはこの「売れない」と作品のクオリティとの不一致を表す最も顕著な例といえるだろう。なんで出版社の儲けのために作品の価値下げられなきゃならんの、ぐらいの話じゃないの?もう日本で翻訳されるのを待ってたって海外のいい作品なんて絶対出会えないんだよ。「売れない」から。
だが売れようが売れなかろうが良い作品は良いのだ。ましてこれらのものは日本以外じゃ高く評価され、米国以外でも翻訳も数多く出ている。だが日本国内で利益を出せないものについては、翻訳はおろかまとまった情報すらも見つけるのが困難な現状だ。そこでこういった一文にもならなくてもいい作品・作家について伝えたいというような少々頭のおかしい奴が頑張らねばならんのだよ。お金儲けようと思ってる人はこんな「売れない」もんに絶対手を出さんからねえ。なんだかさあ、基本的には海外でもベストセラーでもない偏ったジャンルでこれが面白いんだよ!読みやがれ!と小説の方でやってる一方で、コミックの方で単に日本の状況的に出版されないだけのこんなに当たり前ぐらいの人気作品のことをやってるとこれで大丈夫なん?といつも思ってしまうぐらいではあるのだが…。
実際Comixologyのデジタル版なら、常時やってるセールで待てばアメリカのTPBだって日本のマンガの単行本とさして変わらない7~800円前後で買えるんだぞ。価格的にだって問題ないだろう。 国内的にも海外的にもバブルが弾けても、あれもこれも買ったのにいつまで経っても読めんぐらいに積み重なり、日々発見され山に追加されてこちとらの頭の中は常時バブル状態だよ。 別にさあ、オレ英語読めマス恰好いいっしょ文脈でやってるわけじゃないんだよ。こんなんちょっと最初頑張れば誰でも読めるようになるんだって。当たり前にいいのを当たり前に紹介している只の親切な変人なんだよ。 これからだっていくらでもいいの教えてやるよ。オレは世界中の面白いマンガを全部集めてマンガ海賊王になる男だからな!絶対読めよ!まずはこの『Moonshine』からだ!

とかテンション上げて終わってみたものの、この遅れ、この体たらく…。なんかね、今回基本夏バテなんだが、ワクチン接種とかもあったしね。一回目は自主的に安静にゴロゴロしてて結局腕痛くなっただけだったけど、 二回目油断してたらリンパ腺腫れて体中の悪いところが全部痛くなって仕事3日休んだり。それ以外にもなんかちょこちょこ市役所の休日窓口に行かなきゃならない用事が続いたり、そんで最後にはスマホの機種変更とかも あったりな。なんか日常あるあるぐらいのものだけど、時間なし体力なしの身からすると結構大イベントになっちまうのだよね。それらの間に夏バテでへばってでこの遅れという次第です。トホホ…。 こんなんで日本の海外コミック読者の増加に貢献するなどとはとても言えないペースなんだが、まあやらないよりはいいんじゃない、ぐらいでできるだけ頑張っているのだよ。しかしな、ホントにこんなに優れたものが山ほどみたいないい方では足りないぐらいにいくらでもあるのに、このマンガの国である日本の読者にほとんど届かないという状況はどうしても色々考えてしまって、いつものように余計な事書いて面倒くさくなって書き直したり、なんかこのまま書いてると果てしなく長くなりそうで途中で捨てたりと、また最後で余計な時間を喰っちまったな。なんか少しでも役に立った人がいるなら、んーまあどうでもいいか。
なんか少しずつしか進まん中で あれやっとかなきゃこれやっとかなきゃでImage Comicsものばかり続いてしまったんだが、次アメリカのコミックについて書く時には結構今はオリジナル作品のもう一つの極となっているDark Horse作品について 今度こそやらなければとも思ったりしております。あとマンガ海賊王への道の一環として、昨日Kindle版『ワル【完全版】』セールになってんの見つけて全巻買ったな。入手困難だった続編の「新書」「正伝」「最終章」 まで初めて一つにまとめたやつやろ?まあいつ読めるかわからんけど…。あ、古いのばかりじゃなくて新しいのも読んどるよ。一番最近買ったのは『何度、時をくりかえしても本能寺が燃えるんじゃが!?』かな。 いや、しょーもないボクの最近買ったマンガ報告しとる場合じゃない!次やらねばならんことが山積みなのに!今回はこれで終わり!
あ、またこちらが著しく停滞している間に、戸梶圭太先生の作品が2作も出てしまいました…。それについては次回に。

■Brian Azzarello オリジナル作品著作リスト (※作画担当が空白のものはEduardo Risso)
  • Jonny Double #1–4 1998年 Vertigo
  • 100 Bullets #1-100 1998-2009年 Vertigo
  • Loveless (作画:Marcelo Frusin、Danijel Žeželj、他)#1-24 2005-08年 Vertigo
  • Spaceman #1–9 2011-12年 Vertigo
  • 100 Bullets: Brother Lono #1–8 2013-14年 Vertigo
  • American Monster #1–6 (作画:Juan Doe) 2016-17年 Aftershock
  • 3 Floyds: Alpha King #1–5 (Nick Floydと共作 作画:Simon Bisley) 2016-17年 Image Comics
  • Moonshine #1-28 2016-21年 Image Comics
  • Faithless #1–6 (作画:María Llovet) 2019年 Boom! Studios
  • Faithless II #1–6 (作画:María Llovet) 2020年 Boom! Studios


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■戸梶圭太最新作!KIndleにて絶賛発売中!



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